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ナポリ

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SSCナポリ(Societa Sportiva Calcio Napoli)とは、イタリアセリエAに所属するサッカークラブである。

本拠地はナポリホームスタジアムはスタディオ・ディエゴアルマンド・マラドーナ(旧名:スタディオ・サン・パオロ)。

概要

ヨーロッパサッカーリーグ
SSCナポリ
基本情報
創設 1926年
所属リーグ セリエA
ホームタウン ナポリ
ホームスタジアム ディエゴアルマンド・マラドーナ
(60,460人)
クラブカラー 水色
代表者 アウレリオ・デ・ラウレンティ
プロサッカークラブテンプレート

1926年創設。南イタリアの名門チームであり、1980年代にはディエゴ・マラドーナの活躍によってスクデット(セリエA優勝)を獲得したりUEFAカップ優勝するなど強としての地位を築いていたが、1990年代から2000年初頭にかけては結果が残せずセリエB降格を何度も経験した結果、2004年経済破綻。破綻ペナルティによってセリエCへ降格した。

セリエCに降格した2004年からアウレリオ・デ・ラウレンティスが会長に就任。2005-06シーズンにセリエB昇格、2006-07シーズンにはセリエA復帰を果たし、2010年代に入ってからは積極的な補強が功を奏し上位が定位置となっており、毎年スクデット争いを繰り広げている。2022-23シーズンには独走で33年ぶりのスクデット獲得を果たす。

サポーターAzzurri(アッズーリ)やPartenopei(パルテノペイ)などと呼ばれることが多く、イタリア南部の気質そのままにセリエAの中でもかなり熱狂的なサポーターとして知られている。一方でその熱量ゆえにしばしば他チームサポーターと衝突する事件を起こしており、2019年にはサポーター同士のいざこざによってインテル・ミラノサポーターに死者が出ている。

同じくイタリア南部の名門クラブであるASローマとの対戦は、デルビー・デル・ソーレ太陽ダービー)と呼ばれており、マフィアに代表される歴史的な力とローマによる支配へのナポリ人の歴史的な対抗精神がある。もっとも、ローマにとっての最大のライバルは同じ都市チームであるラツィオであり、近年は両チームの敵対関係はおさまりつつある。

クラブにとって最大のスター選手は二度のスクデットをもたらしたディエゴ・マラドーナであり、在籍時に着用していた背番号10番は、クラブでの功績を称えるために永久欠番定されている。

歴史

1905年にイギリス乗りたちを中心にナポリフットボールクリケットクラブナポリFBC)として設立される。1912年に外派遣団がクラブから離脱し、インテルナツィオナーレ・ナポリを結成。この2チームライバル関係にあったものの、1926年に2チームが合併し、Associazione Calcio Napoli(ACナポリ)が誕生。イタリアサッカー連盟に入会し、新たなチームとしてスタートする。

1929年に全リーグとなったセリエAに参加。イングランド監督ウィリアム・ガーバットによって力をつけるようになったチームは、1930年代に入って上位に進出するようになる。しかし、ガーバットが退任した1935年以降にチームは衰退するようになり、1942年にセリエBに降格。第二次大戦後にセリエAに復帰したものの、1948年には賄賂スキャンダルが発覚しセリエBへ降格する。

エラルド・モンツェグリオが監督に就任したACナポリは、1950年セリエAへ復帰。モンツェグリオが在任中は6シーズン連続で6位以内に入る好成績を残し、1959年には現在ホームスタジアムであるスタディオ・サン・パオロが完成する。1960-61シーズンにまたもセリエBへ降格したものの、1961-62シーズンは1年でのセリエA復帰と共にクラブ史上初タイトルであるコッパ・イタリア優勝を果たす。しかし、1年後の1962-63シーズンはまたもセリエBへ逆戻りとなり、2シーズンをセリエBで過ごす。

セリエAに復帰した1965年チーム名を Società Sportiva Calcio Napoli(SSCナポリ)に変更。1969年不動産開発業者のコッラードフェルタイーノが会長に就任し、積極的なチーム強化をおこなう。ディノ・ゾフアントニオジュリアーノ、ジョゼアルタフィーニ、オマールシボリら実力者を擁したチームセリエAでも優勝争いをするほどの実力をつける。1971-72シーズンにはUEFAカップへ出場し、初めて欧州舞台に立つ。1975-76シーズンには、二度コッパ・イタリア優勝を果たす。

1984年6月29日に当時のサッカー史上最高額の移籍金でディエゴ・マラドーナを獲得。大きな期待を背負ったマラドーナは、あっという間に「ナポリの王」として君臨し、チームセリエAの強へと押し上げる。ブルーノ・ジョルダーノ、チロ・フェラーラ、フェルナンド・デ・ナポリが台頭するようになった1986-87シーズンには、クラブ史上初となるスクデットを獲得。さらに、この年のコッパ・イタリアも制しており、イタリア南部クラブとしては史上初の二冠を達成する。その後、ブラジル代表のカレッカも加入。マラドーナ、ジョルダーノ、カレッカの攻撃トリオ頭文字を取って「Ma・Gi・Ca(魔法)」と称され、ナポリ黄金時代徴となった。1988-89シーズンは、UEFAカップ決勝でVfBシュトゥットガルトを破り、初の欧州でのタイトルを獲得。この頃からマラドーナの私生活でのトラブルが頻発し、首との確執も取り沙汰されるようになるが、それでも1989-90シーズンには二度のスクデットを獲得。

1991年3月ナポリに数々の歓喜をもたらした英雄マラドーナ物の使用が発覚。15かの出場停止処分が下されたことで退団する。その後もジャンフランコ・ゾラダニエル・フォンセカの台頭でリーグ上位の地位は維持していたものの、財政難に直面したクラブ力の流出を余儀なくされてしまい、チーム90年代後半から弱体化するようになる。1997-98シーズンは18位に終わり、33年ぶりにセリエBへ降格。マラドーナのもたらした栄から10年での転落劇となった。その後はしばらくセリエBとセリエAを行き来するエレベーターチームとなるが、財政状況の悪化は止めが効かず、2004年破産宣告を受ける最悪の事態に陥り、セリエCへと降格する。

2004年に経営破綻したクラブを地元出身の映画プロデューサーであるアウレリオ・デ・ラウレンティスが買収。Napori Soccerとして再設立されたチームは、若手中心の長期的ヴィジョンによる強化を打ち出す。2005-06シーズンにセリエBへの昇格を果たすと、チーム名を元のSSCナポリに戻した2006-07シーズンにはカルチョスキャンダルによって降格していたユヴェントスFCに次ぐ2位という成績を残し、7年ぶりにセリエA舞台へと復帰する。

2007-08シーズンには、マレク・ハムシク、エキセル・ラベッシら若い新戦力が期待以上の活躍を見せ、昇格初年度ながらも8位という好成績を残す。以降もハムシクらがチームの中心となり、着実に実力をつけていく。2009-10シーズンにはロベルト・ドナドーニの後任としてワルテルマッツァーリが監督に就任。2010-11シーズンにはハムシク、ラベッシ、エディソン・カバーニの「トリデンテ」の攻撃力を前面に出した3-4-3システムが嵌って躍進を遂げ、一時はスクデット獲得を期待させるほどであった。最終的に3位に終わったものの、20年ぶりにUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得する。2011-12シーズンCLグループステージを突破し、コッパ・イタリアではトリデンテの活躍によって優勝し、チームに25年ぶりとなるタイトルをもたらす。

2013-14シーズンに退任したマッツァーリの後任にラファエル・ベニテスを招聘。前年のラベッシに続いてカバーニパリ・サンジェルマンへ移籍し、自慢のトリデンテは解体となる。一方でベニテスのコネクションによってスペイン系の選手が多く加入し、ロレンツォ・インシーニェも台頭したことで新たなサイクルへ進むようになる。特に新エースとして期待されたゴンサロ・イグアインは17ゴールと期待通りの活躍を見せ、セリエAでは2位に食い込む。また、コッパ・イタリアでは2年ぶり5回優勝を果たす。

2015-16シーズンからはレアル・マドリード監督に就任したベニテスの後任にマウリツィオ・サッリを招聘。サッリはハムシクを左の中盤にコンバートしてゲームメイクの中心に置き、エンポリFC時代でも見せたポゼッション重視の魅力的なフットボールを展開。就任1年でスクデット争いに食い込み、2位という結果を残す。2016-17シーズンエースイグアインユヴェントスに引き抜かれるが、ドリースメルテンスを偽の9番に置いた新システムが機し、爆発的な攻撃力を発揮する。CLでは久々グループステージを突破し、セリエAでは2年連続でクラブ史上最高勝ち点を記録するが3位に終わる。サッリ体制3年2017-18シーズンは戦術完成度が高まり、開幕8連勝、14試合負けなしと最高のスタートを切る。前半戦を首位で折り返すが、後半戦になって取りこぼしが増え、勝ち点91を稼ぎながらユヴェントスにスクデットを持っていかれる。シーズン終了後、デ・ラウレンティ会長との関係が悪化したサッリは退任する。

2018-19シーズンには大物監督であるカルロ・アンチェロッティが就任。アンチェロッティは、サッリ時代のやり方を踏襲しつつ、より攻守のバランスを意識したチーム作りをおこなう。就任1年ユヴェントスの独走を許すが、2位シーズンを終える。シーズン終了後、10年以上チームを牽引したハムシクが退団。しかし就任2年2019-20シーズンは大補強をこないながらも開幕から勝ち切れない試合が続く。不振のチームを重くみたデ・ラウレンティスがチームに緊急合宿を科すが、選手側がこれを拒否。結局11月アンチェロッティが解任となる。後任には、アンチェロッティの教え子であるジェンナーロ・ガットゥーゾが就任。セリエAではCL出場権を逃すが、コッパ・イタリアでは決勝でユヴェントスを破り、6シーズン連続6度優勝を果たす。

2021-22シーズンには新監督ルチアーノスパレッティを招聘。前半戦は首位に立つなど好調さを見せるが、後半戦にヴィクター・オシムヘンとカリドゥ・クリバリと攻守の要が負傷離脱したことで失速。結果的に3位となる。シーズン終了後、インシーニェとクリバリが移籍。
2022-23シーズンは苦戦が予想されたが、フヴィチャ・クヴァラヘリアとキム・ミンジェが期待以上のパフォーマンスを披露し、インシーニェとクリバリのを埋めてしまう。さらに、エースとして覚醒したオシムヘンがゴールを量産したことでチームは快進撃を見せる。セリエAでは第15節まで敗を記録し首位を独走、CLでも強リヴァプール相手にホーム勝、ワールドカップの中断期間まで公式戦18勝2分1敗というハイアベレージを記録。後半戦も勢いは続き、CLでは最後はACミランとのイタリア対決に敗れたもののクラブ史上初のベスト8進出を果たす。セリエAでは、危なげなくそのまま首位を走り続け、6試合を残してマラドーナが在籍していた1990年以来33年ぶり3度のスクデット獲得を成し遂げる。

スクデット獲得の立役者となったスパレッティ監督フロントとの確執で退任、守備の要キム・ミンジェが移籍した2023-24シーズンは一転して低迷。さらにクラブ側がエースのオシムヘンに対して人種差別的な動画投稿するという醜態までしてしまう。結局、監督二人が交代する事態となる混乱ぶりから最後まで調子は上がらず、2010-11シーズン以来の二桁順位に終わる。

2024-25シーズンは名将アントニオ・コンテを新監督に迎える。

タイトル

国内タイトル

国際タイトル

現在所属している主な選手

背番号 Pos. 選手名 生年 加入年 前所属
- 監督 アントニオ・コンテ 1969.7.31 2024 トッテナム
1 GK アレックス・メレト 1997.3.22 2018 SPAL
4 DF アレサンドロ・ボンジョルノ 1999.6.6 2024 リノ
5 DF フアン・ジェズス 1991.6.10 2021 ローマ
6 MF ビリーギルモア 2001.6.11 2024 ブライトン
7 FW ダビド・ネレス 1997.3.3 2024 ベンフィカ
8 MF スコット・マクトミネイ 1996.12.8 2024 マンチェスター・U
11 FW ロメル・ルカク 1993.5.13 2024 ASローマ
13 DF ミルラフマニ 1994.2.24 2020 エラス・ヴェロー
14 GK ニキータ・コンティー 1996.5.21 2003 レッジーナ
16 DF ラファマリン 2002.5.19 2024 アラベス
17 DF ティアス・オリベラ 1997.10.31 2022 タフ
18 FW ジョバンニシメオネ 1995.7.5 2022 エラス・ヴェロー
21 FW マッテオ・ポリターノ 1993.8.3 2020 インテル
22 DF ジョバンニ・ディ・ロレンツ(C) 1993.8.4 2019 エンポリ
24 MF イェンス・カユス 1999.8.10 2023 スタッド・ランス
25 GK エリーア・カプリーレ 2001.8.25 2024 エンポリ
26 FW リル・エンゴン 2000.5.26 2024 エラス・ヴェロー
30 DF パスクアーレ・マッツォッキ 1995.7.27 2024 サレルニターナ
32 MF レアンデル・デンドンケル 1995.4.15 2024 アストン・ヴィラ
37 DF レオナルド・スピナッツォーラ 1993.3.25 2024 ASローマ
68 MF タニスラフロボツカ 1994.12.25 2020 セル
77 FW フヴィチャ・クヴァラヘリ 2001.2.12 2022 ディナモ・バトゥミ
81 FW ジャコモ・ラスパドーリ 2000.2.18 2022 サッスオーロ
90 FW マイケル・フォロルンショ 1998.2.7 2019 ヴェロー
99 MF アンドレフランク・ザンボ・アンギサ 1995.11.16 2020 ビジャレアル
- DF マリオ・ルイ 1991.5.21 2017 ローマ

※はプリマヴェーラ所属選手。

永久欠番

過去所属していた主な選手

歴代監督

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