絶望の森とは (ゼツボウノモリとは) [単語記事]

絶望の森とは、ピクミンのエリアの一つである『希望の森』に威厳と畏怖の意味を込めた敬称である。

概要

本来、希望の森は通常プレイ上二つ目に訪れるエリアである。なので難易度も簡単に設定されている。また、黄色ピクミンを見つける事が出来るエリアだ。

初見プレイ時は黄ピクミンと出会い、適当にパーツを集め、次のエリアに行けるようになったらそちらに行く人が大多数である。また、この間は二日～三日であることが多い。

しかし、ピクミンを極めた廃人はもっと短縮出来ないかと目論み始めたのだ。

結果、一日で次のエリアに行くための必要数を一つ飛び越え、五個くらい集めるのが普通になってしまったようだ。しかし、これ以上の個数に手を出す猛者はなかなか現れなかった。

何故なら、このエリアに落ちているパーツ八つのうちの三つには水に関連したギミックが用意されているからである。

それ以前に、「一つ取った所でまた来るはめになる。なら無理をしなくてもいいんじゃないか」という考えが基本であった。

パーツを五つ運ぶだけでもそれなりの難易度とリセット数を誇る為、挑戦者から威厳と畏怖の意味を込め、絶望の森と呼ばれていた。そう、最短クリア日数が更新される前は・・・。

2011年に入った頃から最短日数の鉄板であった九日クリアを凌ぐ日数が発表され始めた。その日数はだんだんと縮んでいき、2011年 11月頃には七日クリアが最短と言われるようになってしまった。(樹海のヘソ、大水源を一日でクリアするというプレイ)

ピクミンの理論上の最短は6日である。その為に超えないければならない壁はただ一つ。この絶望の森を一日で終わらせることだった――。

大水源などに比べればマップは小さく、「一日クリアとかｗマジ楽勝ｗｗｗ」などと思う方もいるかもしれない。

しかし、ここが難しいといわれる所以はそこではない。マップが難しいのではなく、こなす作業量に対しての労働力(＝ピクミン)が桁違いなのだ。

たった25匹の赤ピクミンでスタートし、最初の壁を壊すまでは何もできなくて、橋二つ、土壁四つ、岩壁三つを一日でクリアする必要があり、黄ピクミンを仲間にし、パーツは八つ回収しなきゃいけなくて、ピクミンも次の日に備え増殖する必要があり、水ギミックを無理やり超える必要がある等、圧倒的に時間が足りない。

さらにこの一日クリアの妨げであるヘビガラスとフタクチドックリの存在も大きい。

ヘビガラスは、頭を地面にひっかけるときがあることはご存じだろう。これが二回以内に起こらなければリセットだ。
更に、そのヘビガラスの出現位置にあらかじめピクミンを配置する必要がある。しかも、Cスティックをぐるぐるやって集めておく必要もある。

この時点でかなりの運と実力を伴うのは明白だろう。だが、まだ鬼門は存在するのだ。

フタクチドックリは倒さないで攻略する必要がある。その為にはフタクチドックリをパーツ運搬ルートの反対側を向かせ、画面内に入れないというテクニックを要する。
だが、これをしたところで確実に避けられる保証もなく無残にも潰されてしまう場合だってあるだろう。

その場合は無論リセットなのだが、ここを攻略するのは一日の終わりごろなのである。これによる精神的ショックはかなり大きいものだろう。

この森に挑戦するならば、確かな技量、幾度のリセットにめげない精神力、そしてリアル世界での大量の時間が必要である。どれか一つでも持ち合わせがないならば挑戦するのを控えた方が良い。最悪の場合、発狂して死に至る可能性もある。

以上から絶望の森はピクミンを極めようとする廃人のみに関わりのあると思いきや、実は低日数プレイとは全く縁遠い初心者にも絶望させる要素は十分ある。

制限時間がなく原生生物もいない１日目をクリアし、「かわいいピクミンたちとのほほんと冒険するほのぼのアクションゲーム」と思い込んで遊んだプレイヤーが初めて原生生物と戦うのがこのステージである。上記の記述では「簡単なステージ」とされているが、それはゲーム経験者の体感かもしくはピクミンを極め始めようとしている中級者向けの難易度である。
初見殺しのオンパレードともいえる凶悪な原生生物と戦い、操作もおぼつかないまま無残にもピクミンが食べられてしまう様子を目の当たりにして黒い任天堂の洗礼を受ける事も多い。他にも爆弾岩の操作ミスによる爆破死や水辺に気付かずに溺死、日没死など説明書を読めば分かるような事も知らないままなせいでピクミンが死んでしまう要素がこのステージからグンと増えるのである。