『明日のナージャ』は2003年2月から2004年1月まで放送された少女向けアニメ。東映アニメーション製作。全50話。
主人公の少女「ナージャ」が見ず知らずの母を訪ねるために、欧州とエジプトを遍歴するという「母を訪ねて三千里」に似た筋書きをもつが、れっきとした日本の作品である。
日本発であるためか欧州に関しての時代考証が非常に精密に重ねられ、そこから展開する貴族・平民の恋など身分格差に関するエピソードや登場人物、困難にあってもめげない主人公ナージャの前向きさや、ライバルであるローズマリーの歪んだ性格などが持ち味となっている。
このため、欧州諸国では自国が舞台となっている上、身分格差などの重いテーマを描ききったことで非常に高い評価を得ており、かつての『アルプスの少女ハイジ』のように大きな人気を得ることに成功、数々の賞を受賞しており、その人気は2016年現在に至るまで続いている…といわれている。
しかし、その遠大な時代考証も幼い子供には理解できず、また脚本の違いから各話にムラが生じ(特にライバル・ローズマリーの扱い)後半では様々な意欲的な演出を取り入れるも、玩具の売れ行きや視聴率は前番組「おジャ魔女どれみ」シリーズほど芳しくなく、約1年のみの放送で終了してしまう。その不遇な努力家であるかのような情況が幸いしてか、いまだに隠れたファンは多い。
そもそも夢のクレヨン王国、おジャ魔女どれみシリーズとファンタジー要素の強いこの枠に、世界名作劇場に似たやたらリアルな社会の現実性と、ローズマリーらのドロドロとした昼ドラ要素の強い背徳性が織り交ざったこの作品を入れたことが、視聴率や玩具の売れ行きの停滞につながったのではないかといわれている。
平均視聴率は6.8%と、「夢のクレヨン王国」時代から続く日曜8:30の女児枠としては当時の最下位を記録している。しかし、プリキュアシリーズの各作品と比較した場合、ナージャを上回っているのは「ふたりはプリキュア」「ふたりはプリキュアMax Heart」の二作品のみであり、最下位からは脱したと言える。なお、玩具売上としての最下位は、現在も当作品が保持している。
当時、現役高校生だった小清水亜美の初出演にして初主演作品。出演している声優がOPを歌っていた「夢のクレヨン王国」「おジャ魔女」と違い、本作ではOPを故・本田美奈子が担当している。
舞台は20世紀初頭(放送当時(2003年)から約100年前、ただし英語版では1908年と明言されている)。
イギリスのアップルフィールド孤児院で育った少女ナージャは13歳の誕生日を迎えようとしていた頃、
孤児院に手紙が届き母が生きていることを知る。
母の形見のブローチを狙う謎の二人の男、怪盗・黒バラ、白い服を着た青年フランシスなどさまざまな人に出会い、関わりながらナージャは母を探すためダンデライオン一座の一員となってヨーロッパ各地を巡る旅をするのだった。
ナージャは母との再会を求め、舞台はイギリス、フランス、スイス、イタリア、スペイン、ギリシャ、エジプトをまたにかける。そして、最後の地オーストリアにて、物語は、母との再会と、ナージャの旅立ちというフィナーレを迎える。
※ 一部、ネタバレがあります。ご注意ください。
主人公。13歳(物語が1903年前後だとすると1890年生、英語版基準では物語が1908年なので1895年生)。英国ロンドン郊外のアップルフィールド孤児院で育つ。普段は赤と白のエプロンドレス(孤児院の制服)に、母の形見であるブローチを胸に付けている。既にこの世にいないと思われていた母からの贈り物が孤児院に届けられ、それから母と会うことを強く願う。
贈り物が届けられた同日、ブローチを狙う謎の二人組(ロッソ&ビアンコ)に孤児院が襲われ、迷惑をかけないために孤児院を飛び出し、縁あってダンデライオン一座の踊り子となる。ヨーロッパ各地を周りながら母の手がかりを探している。
後に、オーストリア帝国屈指の名門、プレミンジャー公爵家の出身であることが判明する。基本的に天真爛漫でめげない性格。喜怒哀楽の激しい一面もあるが、よく男にモテる。
他人の問題にやたら首を突っ込む癖がある。
最終回で母と再会してから、跡継ぎにするためにスイスの寄宿学校に入れさせようとした祖父(公爵)の企てに反して、再びダンデライオン一座の踊り子となる。
ナージャと同じアップルフィールド孤児院で育つ13歳。プリンセス(貴族の姫君)になることに憧れており、幼少期はナージャを召使、自身をプリンセスとした児戯をよくしていた。
しかしながら、13歳になった後はスペイン貴族の召使として雇われた。その後に、ビアンコが誤ってナージャが貴族の娘だと暴露し、そのことを知ると、彼女の中に激しい嫉妬、憎悪が沸き起こった。最終的には「欲しいものは自分の手でつかまなきゃダメ」(第49話の台詞)だと考え、自分が貴族になるために、作中の悪人たちと手を組む。
プレミンジャー公爵(ナージャの母方の祖父。オーストリア帝国の公爵)に、孫娘ナージャ・プレミジャーは自分であるとアピール。そして本物のナージャに対して、多くの卑劣なる罠を仕掛け、蹴落とし、自らがプレミンジャー公爵家の跡取りとして伸し上がる。しかしながら、プレミンジャー公爵家の財産目的に自分をナージャに仕立てあげて、図に乗るプレミンジャー公爵の勘当息子ヘルマンらの所業から、腐敗した貴族社会の現状を目の当たりにすることで、貴族に対しての憧れなどという気持ちは消え失せ、20世紀における貴族社会の消滅を悟った。
最終回一個前の回で、ロッソとビアンコ(ヘルマンの部下)の暴露により、公爵をはじめとした人々に偽者と発覚。母親を奪ったことに関してナージャに謝罪。
掲示板
373 ななしのよっしん
2024/02/01(木) 00:59:58 ID: /D6LEIprvX
子供向けにしては重い話だと思ったけど、別に極端に重いわけでも無い
だけど、まあ内容は、ちょっと子供には理解しづらいかなぁとは思っていた
ただ、ストーリーは結構良かったけどね
ストーリー構成は、確かに世界名作劇場のような感じはあったな
最近は余り重厚な作品自体が少なくなったし、こういうのも悪くないなと思って見ていたわ
374 ななしのよっしん
2024/02/02(金) 11:44:46 ID: /D6LEIprvX
アニメの内容は良いんだけど、女児より少し対象年齢が高めの内容だったせいか、玩具の売り上げに繋がらなかったのは確かに痛かったんだろうな
まあ、この手の古典的な作品が作られにくいのは収益的な事情があるのかね、と思うけど
375 ななしのよっしん
2024/02/07(水) 23:28:32 ID: tkTD1Al/pJ
さっき一部始終見直してみて、
寧ろナージャと「逆だったかもしれねぇ」ってポジションをしてたのは寧ろローズマリーよりもヘルマンではないかって思った。
あいつがもし本人の望み通り「公爵家のしきたり」に囚われない自由な育ちが出来てたら反動からドラ息子になる事すらなくワンチャンナージャのような強い生き方を得られたかもしれないし、
逆にナージャが13年間プレミンジャー家って箱庭に閉じ込められる世界線になってたら最悪彼女もヘルマンの二の舞になっていた可能性もあったかもしれないと。
それだとタイトルにもなっている育ての親から教わった「明日を信じる」って彼女自身の信念すらなかった訳だから尚更。
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最終更新:2024/12/23(月) 10:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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