土方雄久 単語

土方雄久（1553～1608）とは、戦国時代の武将である。

概要

豊臣大名の一人で、徳川家康暗殺計画の犯人扱いされた片方。なお、『寛政重脩諸家譜』では「おひさ」と書かれているが、通常通り「かつひさ」読みにしておく。諱は雄良→雄久。

浩治2年（1556年）の長良川の戦いで討ち死にした土方信治の子とされる。しかし、志水家勝の子で土方久治の養子ともされ、出自はよくわからない。織田信長から織田信雄につけられ、軍記によると長野具藤の粛正に加わった。その功績で伊勢薦野城主になったという『伊勢国誌』の記述もあるが、『勢州軍記』では賤ヶ岳の戦いの功績とされ、二次史料で齟齬をきたしている。

小牧長久手の戦いで、織田信雄の三家老粛清に加担したとあるのが『川角太閤記』と『勢州軍記』である。とはいえ、終戦後に犬山城主となった。以後も織田信雄に仕え、『家忠日記』などに彼が登場するが、織田信雄没落に伴い、越中に1万石の大名となる。さらに能登に移封され、加増されていった。ただし、名護屋城で織田信雄の近くにいるなど、関係は継続していたようだ。

ところが、徳川家康暗殺未遂の容疑で、大野治長とともに追放される。だが、大野治長と同様、関ヶ原の戦いで徳川家康に仕えて復権し、下総田子に1万5千石を得た。そのまま56歳で亡くなり、生き残りに成功したのであった。

補足

「信長の野望」（PC）シリーズにおける土方雄久の能力一覧。

たまに出て創造で定着したパターン。もともとそこまで高くはなかったが、下方修正されている。

関連項目

• 戦国時代の人物の一覧
• 織田信雄
• 大野治長