ヨハネの黙示録とは、新約聖書の最後の章にあたる文書である。
英語ではアポカリプス(Apocalypse)と呼ばれる。ギリシャ語のアポカリュプシス(解明、啓示)を語源とする。
『新約聖書』の一部であり、AD90年頃に書かれたとされている。著者であるヨハネはキリストの弟子である使徒ヨハネと同一人物で『ヨハネによる福音書』の著者とも同一人物だと信じられているが、この件については議論がある。正教会では神学者聖イオアンの黙示録、エホバの証人ではヨハネへの啓示と呼ばれている。また、単に黙示録と言えば普通はこれを指すことが多い。
ここでいう黙示とは「黙っているけど暗にその意味を表示している」ということではなく、「神が人知を超えた神意を示す」という意味で、啓示とほぼ同意味であると解釈されることが多い。
その内容は、ローマ皇帝ドミティアヌスの迫害を逃れるためパトモス島(現在のギリシャ)に滞在していたヨハネの元に「右手に7つの星を持ち口から剣の生えた顔が太陽のようである天使」というバケモノめいた天使が現れ、キリストからの啓示を幻によって示すというもので、この世の終わりに何が起きるか、神と悪魔との戦い、偽キリストの出現やキリストの再臨、千年王国、最後の審判などの様子が描かれている。
要約すると、最後には悪魔は神に滅ぼされて新たなエルサレムが天から下ってそこで神様と暮らせるからキリストを信仰しなさい、ということである。
ナザレのイエスの伝記である福音書、使徒たちがどうなったかを書いた言行録、各地の教会や信者に宛てた手紙である書簡などと比べるとその内容は予言めいていて異様であり、またその内容が比喩なのか実際に起きることなのかなど論争の種にもなってきた。
上記の聖書の他の文書と比べての特異性に加え、魅力的なフレーズ、この世の終わりの描写や世界観に至るまで厨二めいた内容のため、現代の創作への影響も大きい。
「バビロンの大淫婦」「ヨハネの黙示録の四騎士」「666」「黙示録の獣」「ニガヨモギ」「アバドン」「赤い竜」「最後の審判」などはこの章に出てくるものであり、しばしば創作にも引用されたり、陰謀論や都市伝説にも語られることがある。
この章からの引用、モチーフ、パロディが多いことなどから、「この章だけ読んだことがある」「聖書は知らないけど名前だけは知っている」という人も多い章である。この章の名前からとって『〇〇黙示録』という名前の漫画やアニメも存在する。
以下のその一部を挙げる。
など数えきれないほどである。
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最終更新:2024/12/23(月) 19:00
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