ホッケーとは、硬球とスティックを使った球技の総称。日本では野外の芝生で行うフィールドホッケー、もしくはアイスホッケーのことを指すことが多い(世界ではこれに室内で行うフロアホッケーが加わってくる)が、本稿ではフィールドホッケーについて述べる。
スティックという金属、または木製の棒を使って硬球を弾きながら、相手のゴールを狙い、得点を競う競技。1回ゴールを決めるごとに1点が入る。硬球の固さは野球の硬球以上であり、シュートの速度は男子で時速160㎞~200㎞に達する。
フィールドホッケー(以下、ホッケーと表記)は非常に歴史の古いスポーツの一つであり、何と2000年前、古代エジプトに原型となるスポーツが誕生したと伝えられている。だが、現在のホッケーはイギリスが発祥とされており、植民地支配の影響下にあったインド、パキスタン、オーストラリア、マレーシアのほかにオランダ、ベルギー、アルゼンチンなどで盛ん。
特にインドでは国技にもなっており、オリンピック6連覇の偉業を達成したこともあるなど、強豪として知られた。隣国パキスタンも負けず劣らずの人気と強さ(金メダル3回)で知られ、両国の決戦は代理戦争とも呼ばれるほど白熱していた。今日では、ルールの改正(後述するオフサイドの廃止)や人工芝の許可などによって代表チームが相対的に弱体化(特にパキスタン)し、人気はクリケットの一人勝ちとなってしまったが、それでもなお根強い人気を誇っており、両国にホッケーの国内リーグがある。
オーストラリアでもクリケットやオーストラリアンフットボールに次ぐ人気スポーツの一つとなっており、また世界屈指の強豪として知られる。ヨーロッパでもそこそこ盛んな国が多いが、特筆すべきはオランダで、球技の中でサッカーに次ぐ人気を誇るといわれており、とりわけ女子に人気が高い。
日本での競技人口は男女合わせて約1万人で、学生、社会人が中心。大学や地域によっては盛んな所もあるが、世間ではアイスホッケーより更にマイナースポーツとなっている。また、国内のホッケーリーグは大学と社会人が一緒になっているのも特徴。とはいえ歴史は古く、古くは天皇家の多くが競技を楽しんだほか、国体の競技にも採用されており、戦前のオリンピックでは男子が銀メダルを獲得したこともある(尤も、参加国は非常に少なかったのだが…)など、由緒正しき競技である。
ホッケーは各11人(FW3人、MF3人、DF2人、GK1人)、2チームで対決し、相手のゴールにボールを入れたら得点が1点入る。アイスホッケーやハンドボールと同様に、選手は自由に交代できる。試合時間はハーフタイム制で前後半35分ずつ、計70分(国際試合では15分×4の4クォーター制となっている)。
そして、有名なホッケーの特徴として、オフサイドが存在しないことである(過去にはあったらしいが、試合を面白くするために廃止された)。その代わり、得点は相手ゴールから半径15ヤード以内の半円ゾーン、シューティングサークルからでないと認められない。これにより、サッカーやアイスホッケーのようなロングシュートは無効となっている。
また、このホッケーは英国発祥スポーツの共通概念ともいえるフェアプレー精神を重んじている。そのため、アイスホッケーと違い、ボディチェック系のプレイは全て反則行為となっており、タックルやブロックなどは全てスティックを用いて行う。また、スティックも表側しか使えない(裏側を使うと反則)ため、よりテクニカルなスティック捌きが求められる。
もし、時間内に決着が付かない場合、シュートアウトというPK戦が行われる。これは相手PKとシューターとの1対1の対決するものであり、シューティングサークル内で攻防が行われる。シューターはゴールに入れたら勝ち、PKはシューティングサークル外にボールを弾き出せば勝ちである。ただし、サッカーと違い、キーパーはシューターに近づくこともできる。これを5回繰り返し、それでも決着が付かない場合はサドンデス戦が行われる。
なお、試合前に、グラウンドに撒水してウェット状態にしておくのが特徴である。これは人工芝が摩擦により熱を持つため、選手の火傷を防ぐのに欠かせない。そのために撒かれていたのだが、このウェット状態の方がボールが転がりやすいため、よりスピーディーな試合を楽しめることとなった。一方、この散水のため専用グラウンドが必要であり、そのため、国内では気軽にホッケーを楽しめないという問題もある(ホッケーが大学、社会人スポーツとなっているのは、この設備確保が一番の問題となっている)。
日本中にはあちこちにホッケーの町と呼ばれる場所がある。これは国体開催と関係しており、ホッケー協会がホッケー開催地に対し、地域振興を支援してきたからである。その後ホッケー場の整備や地元チームの発足、普及活動などによって盛んになった自治体が点在している。以下に、ホッケーが盛んな主な自治体を挙げる(競技人口200人以上、人口比で多い、地元チームを持つ、PRや取り組みが盛んな自治体などを抜萃)。
このように中小規模な各自治体に分散しており、日本代表クラスの選手もこのような町や高校からその多くが育っている。一方で、こういった一部の地域依存構造が原因で、大都市圏には根付かず(例外は名古屋市ぐらい)、国民の関心やメディア露出が少ない遠因ともなっている。
日本代表の名前は男子はサムライJAPAN、女子はさくらJAPANという。
…どこかで聞いた名前だと思うが、名称はこのサムライJAPANの方が歴史は古い(…にも拘わらず、NPBの加藤良三という悪代官コミッショナーが適当な言い訳つけてムリヤリ名前を被らせたことは有名。ホッケー側も、この愛称がホッケーに対してだけの商標だっただけに、こんな事態を許す結果となった)。
また、さくらJAPANはリオ五輪にも出場したが、他競技に比べ少ない強化費が取り沙汰された(あまりの少なさに、選手がバイトなどで工面していた)こともある。
掲示板
1 ななしのよっしん
2017/01/02(月) 19:17:30 ID: P6qRlYoCoW
奥深い競技なんだろうね
2 ななしのよっしん
2023/01/19(木) 11:21:10 ID: RhMbWeRlP4
ポーランドボールにおけるカナダは
「普段は温厚で何かとすぐソーリーと謝罪するが、ホッケースティックを持つと凶暴化する」
というキャラ付けが為されている。
※ご存知の通りカナダはホッケー強豪国
3 ななしのよっしん
2024/08/07(水) 12:44:00 ID: vYQh+hcvHs
中岡のおかげでだいぶ知名度は広まったようなそうでないような
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/22(日) 13:00
最終更新:2024/12/22(日) 12:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。