ハンドサイン 単語

ハンドサイン（Hand signs）　または ハンドシグナル（Hand signals）とは、
コミュニケーション・情報伝達手段の一種。

周囲の状況を伝えるために、または、自分の意図を相手に示すために、手（および全身）を使って表現されるジェスチャー（Gesture） および ボディランゲージ（Body language）による合図、または手信号である。

※「ハンド」であるが手・腕しか使ってはいけない訳ではない。

…と書くと難しいイメージだが、広義には簡易なものも多い。大きく手を振って存在位置を示したり
指差しながら「やべえよ！」「見ろ！」「あれ！」といった顔をしたり、早く来い！と手招きするといったジェスチャーは誰もがしたことがあるのではなかろうか。

どんな時に使う？

通常会話が可能な環境や人同士ではあまり用いられないが…

• 声を発すること自体ができない場合。
  • 障害・傷病によって声を発することができない場合。（手話）
  • 水中など、素潜りや会話用マイクの無い潜水具を使用した状況。
•  声を発すること自体が大きなリスクとなる場合。
  • 敵や脅威に存在・位置を知られ窮地に陥る。
    • 戦場・隠密作戦・人質救出作戦、特殊部隊など。（ステルス）
      • 自身や味方・人質に危害が及ぶ。自暴自棄になり自爆される可能性もある。
      • 重要目標に逃亡されたり、証拠を隠滅される、敵の増援を呼び寄せる場合もある。
    • 追跡者や強盗・モンスターからの逃走、隠れている状況など。
  • 言葉を相手や他者に聞かれてしまい、次の行動・計画意図を読まれる危険性がある。
  • 声や内容によって場の雰囲気を壊してしまうなど。（店員や撮影・劇場スタッフなど）
• 普通に声を発しても相手に届きづらい場合。
  • 騒音の激しい工場や、始動中の航空機のエンジン付近。
    • 船舶の汽笛やサイレンなど、一時的に阻害される場合も含める。
  • 戦場・銃撃戦などの砲爆撃・銃声が轟いている環境。
    • 「迅速・確実に意見・情報を相手に伝達する」といった要素もある。
  • 閉じた窓、乗り物のガラス越しなど、物理的に音声が阻害される場合。
  • 一定以上の距離がある車両・航空機・船舶に対する誘導・操作指示など。
    • 大型の車体・機体・船体においては死角が非常に大きく、細かい操作を補うもの。

言葉では異常が起きた際、よく聞き取れず聞き返すほんの数秒の合間に被害が拡大する場合もある。

場合により、物を叩き音を出すといった手段と併用されることもある。
（モールス信号やSOS/救難信号…など）

概要

まず「ハンドシグナル」から転送された閲覧者のために少々説明しなければならない。

ハンドサイン？　ハンドシグナル？

Googleで「ハンドサイン」と「ハンドシグナル」を検索した場合、記事執筆時点では圧倒的に前者の検索ワードでのヒット数が多い。

どちらも手などを使った身体表現により相手に自分の意図を伝えるという意味では同じであり、どちらを使ったからといって間違いというわけではないし、そもそもサイン（Sign）も シグナル（Signal）も 同じような綴りの英単語である。

推察するに、日本においてハンドサインのほうの語が多く用いられるのは、おそらく野球の（ブロック）サインがよく知られていて、それで「サイン」という語のほうが手による意思疎通を連想しやすいからだと思われる。

ただしこの記事を閲覧しに来たユーザーが連想しているであろう軍隊やサバイバルゲーム等で使われるジェスチャー行為のうち、敵に悟られないように無音で自分の意図や今後の作戦行動を味方や友軍に命令を手信号として伝えるという場合のものは、ハンドシグナルと言ったほうがより的確かもしれない。

一般的な社会生活をしているシーンにおけるハンドサイン／ハンドシグナルのうち、わかりやすい例を挙げれば、自転車を自分が運転するときに、自動車の運転手に対して

• 右折します （右手を右方向に伸ばす）
• 左折します （右手を90度L字に曲げて上げる）
• 停止します （右手を斜めにおろす）

というジェスチャーを自転車の安全講習会であったり、または自動車運転免許を取得するときの教本にて勉強したと思うが（これらを知らない？この機会に覚えましょう）、これらは日本においては主に「ハンドサイン」と呼ばれているが、この動きを日本語で表現するなら他の運転手に対する「手信号」であるから、本来なら「ハンドシグナル」と呼ぶほうが相応しいと思われる。

また、英語においても「Sign Language」といったら、それは一般的に「手話」を表す。

ちなみに英語版Wikipediaにおいて軍隊で使われるハンドサイン／ハンドシグナルはどういう記事名になっているかというと「Military hand and arm signals」である。

しかし、日本においてはハンドサインという用語のほうが圧倒的に知名度が高いのでこの記事ではまとめてハンドサインとして記述することにするが、「手による合図」という場合はハンドサインでよいが、「手信号」という日本語が相応しい場面ではハンドシグナルと呼ぶことは覚えておいてほしい。

手話とハンドサインの違い

前の項目で手話という単語が出たのでハンドサインとの違いを簡単に記すと、やっているジェスチャーには共通するものもあったりするが、一番の違いは、手話は話者と聞き手が基本的に向い合ってコミュニケーションするのに対し、ハンドサインは受け手が横にいたり、後ろに居たり、場合によっては双方が動きながらコミュニケーションするということである。

このため、手話ならば「指文字」といって、平仮名やアルファベットなどの文字を一文字ずつ相手に伝えることができるが、ハンドサインにも数字やアルファベットの規定はあるものの、戦場の作戦行動中など単語を悠長に一文字ずつ伝えるのは基本的に難しい状況であると考えたほうがよい。よって、ハンドサインで伝えられる情報量および情報伝達のスピードは手話に比べると限られる。

おもなハンドサイン

自分を指せば「私」、相手を指せは「あなた」、首をかしげれば「わからない」といった日常生活でも使われるジェスチャーはハンドサインにもあるが、それ以上のものを文字で表現するのは難しいので、詳細は以下のリンク先に飛んで各自画像で確認してほしい。

• Standardized Hand Signals For Close Range Engagement (C.R.E.) Operations
• 図解：SWATの戦術的サイン

以上、簡単に説明したが、詳しくはミリタリーやサバイバルゲームに精通した編集者様が加筆修正してくださるだろう。

その他

広義の情報伝達手段に関しては コミュニケーション の項目を参照。

関連動画

関連静画

情報量が少なく意図を類推する必要があるためか、ハンドサインのパロディ画像がよく作られている。

関連商品

関連項目

• 手話
• コミュニケーション（広義）
• 歩兵 ／ 兵士
• 特殊部隊
• サバイバルゲーム
• ミリタリー ／ 軍事関連項目一覧
• ステルス
• 情報