日々のコミュニケーションで苦戦苦闘している日々は、今日で終わりです。これからは、説得しようと力業で勝負する必要はありません。自ら動くのではなく、相手に動いてもらい、自分の思い通りの結果に導けばいいのです。それを可能にしたのが、『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』です。「トップセールス」の実績を持つ「メンタリズム日本一」が生んだ至極のコミュニケーションスキルが詰まった一冊。本書では、限りなく「ホワイト」で徹底的に磨かれたノウハウを網羅していますが、本連載の今回からは本の性格上、収録しなかった禁断のテクニックを紹介する。使うか使わないかは、自己の判断に任せます。
プレゼンで大切なことは「聞く姿勢を整える」こと
商談や会議など、プレゼンをする機会は日常的にあります。しかし、内容が優れていても、最初の一言で相手に興味をもってもらえなければ、プレゼンは失敗に終わるかもしれません。
プレゼン上手な人がなるべく避ける「最初の一言」があります。それは「自己紹介」です。
一番の理由は、「自己紹介では興味はわかない」からです。
相手があなたを知らない場合、「自己紹介が必要」と感じるかもしれませんが、逆効果です。初対面の自己紹介は、商談や提案におい、「つかみ」として不向きです。なぜなら、相手が本当に知りたいのは、「自分にどう役立つのか」だからです。
また、自己紹介や会社の説明を長々と行なうと、聞き手の関心はどんどん薄れていきます。聞き手が興味を持たないまま話が進むと、結果としてプレゼン全体が「退屈だった」と評価されてしまうリスクが高くなります。
プレゼンで大切なことの一つは「聞く姿勢を整える」こと。自己紹介から始めると、この準備が整わないまま進んでしまうのです。
プレゼン上手な人が使う最初の一言
では、プレゼン上手な人は、どんな一言から始めているのでしょうか? それは、「含みを持たせた結論」を伝えることです。
英会話教材をプレゼンするケースでは、こんな始め方が効果的です。
「英会話が上達する方法には正解がありません。でも、共通して避けるべき不正解があるんです」
この手法は、心理学で言う「ザイガルニック効果」に基づいています。ザイガルニック効果とは、未完成の情報や中断された事柄に対して注意を引かれる心理的現象のことです。含みを持たせた話し方をすることで、聞き手の脳は「この話の続きが知りたい!」と自然に集中するのです。
上記以外でも使えるケースを紹介しましょう。
「○○は失敗しやすいと、言いますよね。それ、理由があるんです」
「成功するためには『○○が大事』と言われますが、それだけでは足りないんです」
「○○について、実は多くの人が知らないコツがあるんです」
もちろん、最初に興味を引いただけでは意味がありません。本論と冒頭が繋がっていなければ、聞き手は「釣られた」と感じ、逆効果になる場合があります。
冒頭のフレーズがプレゼン全体の内容と関連していることを確認し、聞き手の期待を裏切らないようにしましょう。さらに、冒頭で提示した疑問や課題に対して、納得感のある答えをしっかり用意することが大切です。
聞き手の心をつかむ冒頭を意識しよう
プレゼンは、冒頭で相手の興味を引けるかどうかで成功が決まります。自己紹介ではなく、聞き手の心をつかむ一言を工夫することで、プレゼンの効果は大きく変わります。
次回プレゼンを行う際には、ぜひ「含みを持たせた結論」を最初に伝えてみてください。それだけで、聞き手はあなたの話にグッと引き込まれるはずです!
プレゼン上手になる最初の一言を紹介しましたが、もっと使ってみたいときは『「8秒」で人の心をつかむ技術』がおすすめ。トップセールスのワザと、メンタリズムのノウハウを掛け合わせた最強のコミュニケーションスキル。自分の思い描くゴールに向けて相手を導き、自身の望み通りに未来を変えていきましょう。
(本原稿は、書籍『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』著者の書下ろしです。)