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産休とってみた

こんにちは、freee会計でQAエンジニアをしている kana です。

freee QA Advent Calendar2024 16日目です。

私は2023年7月に産休に入り、2024年4月に職場復帰をしました。

 

今回の記事では、出産と育休中の生活と復帰後の働き方について書いてみようと思います。

生後2日目の手の写真

生後2日目の手の写真

産休を取るまでのこと

QAで初めての産休

社内では産休・育休を取るメンバーはいたものの、QAエンジニアで産休を取得する人は私が初めてでした。部署では前例がなかったので色々とジャーマネ※と手探りしながら進めたところもありましたが、社内では産育休に対するフォロー体制が整っており、安心して産休までの準備を進めることができました。

※フリーでは、マネージャーのことはジャーマネと呼びます。

業務の引き継ぎ

出産予定日がリリース予定日と同時期だったため、ジャーマネに妊娠を報告してから、約半年間かけて引き継ぎを行いました。当時、私はインボイス制度に関連する開発のQAを担当していました。引き継ぎ先のメンバーは他チームの担当だったので、インボイス制度や開発フローについて時間をかけて少しずつ引き継ぎました。(akariさんna-さんありがとう)

妊娠中のトラブルあれこれ

思い返すと、妊娠中には様々なトラブルがありました。

妊娠中はいつ何が起きるかわからないというのは大きな気づきでした。

  • 終わらない体調不良
    • 妊娠初期のつわり症状で業務中も吐き気やめまいがすることがありました。安定期以降でも体のだるさがつきまとい、微妙な体調不良が続いているような状態でした。幸いにも在宅勤務によって自分の体調と相談しつつ無理せず仕事が続けられたのは良かったです。
  • 突然の管理入院
    • 妊婦健診で行われる妊娠糖尿病のスクリーニング検査に引っかかったため、急遽管理入院をすることになりました。症状を調べて対応方針を決める目的での入院で、退院日がわからない状態でした。当時すでに引き継ぎが概ね済んでいたので業務には支障はなかったのですが、周りへの申し訳無さに落ち込んでいたのを覚えています。妊娠中は、こうした突発的な入院がいつ起きてもおかしくないのだと改めて実感した出来事でした。
  • 突然の管理入院再び
    • 産休開始日まで残り2週間というところで妊婦健診で異常が見つかり、再び急遽管理入院をすることになりました。今後は出産するまで退院できないとのことで、前倒しで産休に入ることになりました。入院が決まったその日の午後にはもう入院したので、メンバーにきちんとした挨拶もできずバタバタな一日でした。

産んでから復帰するまでのこと

そのような経緯で入院して1ヶ月後に出産をして、初めての育児が始まりました。

育児の体制

私のパートナーは自営業で育休はありませんが、業務の調整をして自主的に育休の状態にしてくれていました。一緒に育児をしてくれる人がもう一人いるだけで体力的にも精神的にも全然違うので、男性の育休取得率が更に上がるとよいなと思います。フリーでは育休取得する人結構多いと思います。参考ページ:

jobs.freee.co.jp

赤ちゃんを育てる

初めての育児は想像の数倍大変でした。子が泣いたらおむつを交換し、ミルクをあげて、あやして、寝かせて。やっと寝たらすぐに次の授乳時間がきて…、というサイクルが昼夜問わず続いていました。育児で精一杯で、自分の食事やお風呂など自分の世話をどのようにしていたかの記憶がありません。とにかく目の前の子を育てることに必死だったと思います。

会社との育休中の関わり

月齢が進むにつれて1人で遊べるようになったり夜まとまって寝るようになり、ようやく落ち着いて過ごせる時間がとれるようになり、復帰後について考えることが増えていきました。そんなときに当時のジャーマネと一緒に焼き肉へ行って、今の会社の様子とか色々話してくれたのを覚えています。パートナー以外の大人と話すのが久しぶりだったので嬉しかったのと、育休中でも気にかけてくれているのが伝わってとても嬉しかったのを覚えています。(minachikaさんありがとう)

また、フリーでは定期的にファミリーデーという企画を開催していて、育休中でも子どもやパートナーを連れてオフィスで交流できるイベントがあります。育休中は社会から断絶されているような感覚に陥ることもありますが、人や場を通して社会とつながれるのは心の支えになると思います。私は育休中は参加できなかったのですが、復帰後にパートナーと子どもといっしょに参加しました。

参考:ファミリーデーについての記事

note.com

保育園選びのこと

満1歳になるまで育休取得を予定していましたが、1歳児クラスの倍率の高さや、職場復帰への意欲などを踏まえて、4月入園の0歳児クラスに入りました。

認可・認可外・小規模保育など、保育園には様々な形態がありますが、色々と検討した結果企業主導型保育園に入園することにしました。

立地や先生が良かったというのはもちろんありますが、会社が保育園を運営する企業と契約してくれたため保育園料が割引になり、家計にとっても良い選択となりました。

復帰してからのこと

4月に保育園に入園してから2週間後に職場復帰しました。

復帰した初日はオフィスに出社したのですが、電車の遅延でジャーマネとの待ち合わせに30分遅刻してしまい、幸先悪いスタートとなりました。

保育園のこと

入園してから慣らし保育期間中は順調だったのですが、復帰して慣らし保育が終了した頃に子どもが体調不良になってしまいました。(いわゆる保育園の洗礼)

復帰してすぐ1週間以上登園できず、復帰して直後から仕事を休んだり慣らし保育をやり直したりして、思い描いていた復帰ではありませんでした。

育児しながら仕事をするにあたっては、子どものケアという不確実な因子があると学びました。

働き方について

現在、私は週に2日間ほどオフィスに出社し、残りは在宅で勤務しています。

稼働時間的にはすべて在宅にした方が時間は確保できますが、オフィスに出社してメンバーと直接顔を合わせて会話するメリットも大いに感じているので、パートナーにも協力してもらいながらなるべくこのリズムを崩さないように心がけています。

子どもの体調不良などで出社が難しい日もありますが、在宅と出社をうまく切り替えながら仕事ができるし、専門型裁量労働制のおかげで時間の調整もしやすいし、育児しながら仕事しやすい環境だと思います。

とはいえ、正直なところ毎日疲労困憊ですが、周囲のサポートもあり、何とか日々を過ごしています。

環境や心境の変化

子どもがいる状態での仕事は常に時間との戦いだと感じています。

出産前と現在で、平日の過ごし方が大きく変化しました。

それを表したのが以下の図です。

出産と現在での平日の過ごし方の図 4時間あった自由時間がほぼなくなっている

出産と現在での平日の過ごし方の図

出産前は、業務時間以外で1日4時間の自由時間がありましたが、現在は図で表すと自由時間がなくなっているのがわかります。(スキマ時間はあるのでゼロではありませんが)

まとまった自由時間がないので、平日は趣味や勉強に使う時間がほぼ取れていないのが現状です。

これまでにはなかった時間的制約が生まれたことで、心境に変化がありました。それは、「自分にできないことがあると認める」です。

復帰前の私は、自分にできないことがあると認めるのが怖くて、良くも悪くもなんでも自分でやろうとするところがありました。復帰後は、限られた時間の中で全て自分がやるなんてできないのだから周りを頼っていこうという考え方に変わりました。

復帰後のキャリア

産休前とは別のチームの配属となりました。配属先については復職前面談であらかじめ伝えられていたため、大きなギャップはありませんでした。配属先のチームには育児中の方がいたり柔軟な働き方に理解ある方たちばかりで、本当に助けられています。

扱うドメインも全く新しいものでしたが、周囲の方々に教えていただきながらキャッチアップして業務を行っています。初めてのドメインを知るのは楽しく、毎日がとても新鮮です。

今のチームでは、アジャイルQAの導入やエンジニアとQAのテストの分担など、新たな試みに取り組んでいます。育児しながらもやりたいことに挑戦できるのは、私のキャリアを諦めなくていいんだという希望そのものに思えます。本当にありがたい環境だと思います。

最後に

産休前、はじめての出産を前に、育児や今後のキャリアについて漠然とした不安を抱えて孤独を感じていたのを覚えています。自分の身に何が起きているのかなとか、これからも仕事を続けられるのかなとか、分からないことだらけでした。

産んだ後も分からないことだらけです。育児は始まったばかりでこの先何が待ち受けているのか私には分かりません。ただ私はこの場所で頑張っていきたいなあと思います。もし今後、産休を取るかもしれない人が、私が分からないなりに日々を乗り越えているのを見て、自分も乗り越えられそうだとちょっとでも思ってくれたらよいなと思います。

公園で歩き回る息子を追いかけている写真

公園で歩き回る息子を追いかけている写真

明日は、外部連携チームのQAエンジニアのtoyopi-san が「障害が多いチームのQAによる1年間のActionを紹介します」について記事を書いてくれます。お楽しみに〜!