freeeの開発情報ポータルサイト

面白い仕事は「いつかやりたい」のメンテで生まれる

こんにちは!freee会計でアプリケーションエンジニアをやっている hachi ( @hachiblog ) です。この記事は freee Developers Advent Calendar 2023 7日目の記事です。

先日チームに最近新たに加わったメンバーに「このチームは皆楽しそうに仕事をしますね」と言われました。 たしかに楽しいと思いつつ、あまり言語化したことがなかったので自分なりに実践していることを考えたとき、タイトルの「いつかやりたい」リストをメンテナンスすることだと思い至ったので筆をとりました。

さて、なぜそう考えるかの話のまえにまずは仕事に欠かせないタスク管理の話から。

タスク管理とGTD

皆さんはふだんどのようにタスク管理をしていますか? 世の中には数多のタスク管理手法やツールがあります。 ノートにチェックリストを書いて管理している人や Slack のブックマークで管理している人、特定のサービスを使っている人もいます。

今私は todoist というツールで GTD という手法を使ってタスク管理をしています。

GTD とはタスク管理方法の一つとしてよく知られています。詳しく知りたい方は下記の todoist の記事を読んでください。

todoist.com

簡単に GTD のやり方を説明すると、以下の4ステップに従ってタスクを実行・把握するメソッドです。

  • 脳内や Slack やメールボックスにあるすべての思いつく todo やタスクを inbox という箱に一旦放り込む
  • inbox にあるものを分類する
    • 今すぐやるタスク、プロジェクト化されたタスク、あとでやるタスクなどに分類できる
  • 今すぐやるものから取り掛かる
  • 週次で全てのタスクを見直す

そしてこの、GTD の実践が面白い仕事に繋がっているのでは?と気づきました。

GTD の一番の旨味

GTDの一番のメリットはなんでしょうか?

GTDでよく言われるのが、脳内からタスクをすべて書き出すことで記憶に脳のリソースを使わずに今やるべきことに集中できるというメリットです。 たしかにそういうメリットはあります。また、仕事で差し込みがあっても次やることリストを見るだけで復帰できるメリットは自分も確かに感じています。

しかし、自分の考える一番のメリットは他にあります。それが実はタイトルにもある「いつかやりたい」ことをメンテナンスできることです。

GTD ではやりたいが今はできないことを入れておく「いつかやる」リストという分類があります。ここに思いついたアイデアだが今はできないものを入れておけるということです。また、週次レビューで「いつかやる」リストを見直すことでタスクが死蔵されてしまうことを防いでいます。

ここまでがGTDでの「いつかやりたい」のメンテナンス方法ですが、なぜこれが面白い仕事につながるのでしょうか?

緊急かつ重要なタスクは無限にある

タスクマネジメント手法の一つであるアイゼンハワーマトリクスを参照しつつ、説明します。 アイゼンハワーマトリクスとは、タスクを緊急度と重要度で分類する手法です。下図がわかりやすいと思います。

アイゼンハワーマトリクスの画像。緊急度と重要度によって4つの象限に分けている
アイゼンハワーマトリクス

このとき、会社において通常やることが求められているのは「緊急かつ重要」なタスクです。会社として必要なことなので当然ですね。

そしてアイゼンハワーマトリクスでよく言われるのが、「緊急かつ重要」なタスクが終わったら「緊急でない重要」なタスクを行いましょうと書いてあるのですが、基本的に「緊急かつ重要」なタスクは無限に発生するのでなにも意識せず仕事をしていると「緊急かつ重要」なタスクに忙殺されてしまいます。

そして忙殺されると「緊急でない重要」なタスクは忘れ去られていきます。

少しずつ、無理やり緊急でないことに取り組む

「緊急でない重要」なタスクはつまるところ GTD での「いつかやりたい」ことです。これをタスクとして保存し、メンテナンスすることで、緊急かつ重要な仕事の隙に「いつかやりたい」に取り組めるようになります。

そして「緊急でない重要」なタスクは以下のような性質があるので当然面白いです。

  • 緊急でないので締切が近くない(もしくは自分で決められる)
  • 重要であるのでやりがいがある
  • 自分がやりたいと思っている

また、「緊急でない重要」なタスクは放っておくと「緊急で重要」なタスクに化ける可能性が高く、そうなってから取り組むものは期限がついていて満足のいく成果を出しづらくなります。それを予め緊急でないうちに取り組むことで、緊急ではない重要なタスクが少しずつ減らせ、より緊急ではない重要なタスクに取り組めるでしょう。

まとめ

仕事を楽しくするためにやっていることを紹介しました。私は GTD という手法でいつかやりたいことを管理していますが、管理されていればよいので手法やツールは問わないです。とはいえ普段のタスク管理と同じツールを使えて、緊急かつ重要なタスクと一緒に管理できるという点で GTD をおすすめします。

参考になれば幸いです。

明日は 7kz さんの「社内向けChrome拡張の話」です!おたのしみに!