○「さ夜更くるままにみぎは凍るらむ遠ざかりゆく志賀の浦波」 【品詞分解】 ・「さ夜」・・・・・「さ」は、接頭語。「夜」は、名詞。 ・「更くる」・・・・カ行下二段活用動詞「更く」の連体形。 ・「ままに」・・・・ちょっと、難しい。「まま」は名詞。「に」は接続助詞のようにとらえてもよいが、「ままに」を連語としておきたい。 ・「みぎは」・・・・「水際」の意。名詞。 ・「や」・・・・・・・係助詞。疑問。 ・「凍る」・・・・・ラ行四段活用動詞「凍る」の終止形。 ・「らむ」・・・・・推量の助動詞「らむ」の連体形。「や」の結びになっている。 ・「遠ざかりゆく」・・・・「遠ざかり」は、ラ行四段活用「遠ざかる」の連用形。「ゆく」は、カ行四段活用「ゆく」の連体形。「遠ざかりゆく」一語で複合語ととらえることもできます。その場合は、カ行四段活用動詞で、連体形。 ・「志賀」・・・・・名詞。 ・「の」・・・・・・・格助詞。 ・「浦波」・・・・・「海辺に打ち寄せる波」の意。名詞。 【現代語訳】 夜が更けるにつれて、水際が凍ってゆくのだろうか。志賀の浦に寄せる波音が(しだいに)遠ざかってゆく。 作品は連体形止めになっていますが、訳は言葉の位置を変えておきました。そのため、やや散文的になっているかもしれません・・・。 以上ですが、何かありましたら、補足してください。