野菜苗を植付ける際の肥料について質問です。 化成肥料を植えつける土に混ぜ、すぐ苗を植えつけるのは根傷みしやすいので撒いてからある程度の期間を置いてから植えつけるべきだと聞いたのですが、では配合肥料の場合はどうなのですか？ 一方ぼかし肥がベストとも聞いてますがそれは高価なので配合だとどうなのかと思ってお聞きしています。

配合肥料と化成肥料は、ほぼ同義です。 化成肥料は、合成された肥料の総称です。 配合肥料は、化成肥料等を原料とし、窒素やリン酸、カリ等を２つ以上含んでいます。特殊なものは、羊毛、骨粉、魚粉、血粉とかも含むんですが、、ほとんどの場合は、化成肥料を一定の割合で混合しています。また、「化学肥料」という言い方もあります。 化成肥料を土に混ぜ、すぐに植えるけると根が焼けるというのは、ウソです。１００％焼けるわけではありません。むしろ、私の経験から言うと、エダマメ以外は、常識の範囲の量であれば、焼けることはありません。または、焼けていたとしても、それが原因で株がダメになることはありません。 ダイコンが岐根になるのは、根の先端が肥料の粒にあたって、焼けるからだと書いてあるものもあるんですが、石にあたっても岐根にはなります。正しくは、「化成肥料を土に混ぜ、すぐに植えるけると根が焼けることもあるかもしれない」と言うべきです。少なくとも、肥料をまき、耕うんして、直後に植え付けをして、株が枯れたというのは見たことがありません。もしも生育が悪いとしても、それは土がなじんでなくて、乾き気味になる場合であって、水がやれれば問題はありません。 しかし、植え付けてから作付まで、１週間程度おくのは悪いことではないです。肥料はすぐには効きませんので、植えてからの生育は、あらかじめ肥料をまいて、耕うんしておいた方がいいです。 これは、配合肥料でも同じです。 ぼかし肥については、これがベストではありません。 たとえば、サツマイモは肥料が多いとつるばかり茂り、イモができません。ぼかし肥を使うか使わないかより、まずは適量をやることが必要です。 ぼかし肥をやると味が良くなるという人がいますが、これも根拠はないと考えます。植物の根から吸えるのは、無機化された肥料です。有機質肥料をそのまま吸収できるわけではないんです。人間だって、デンプンはブドウ糖に、脂肪は脂肪酸とグリセリンに分解して吸収し、新たに合成されますが、あれと同じです。 質問者様が、有機質肥料をお使いになりたかったら、堆肥の方がお安いし実用的です。たとえば、畑１㎡あたり、 ①牛ふん堆肥１ｋｇ ②炭酸苦土石灰 １００ｇ ③ようりん １００ｇ ④硫加（硫酸カリウム） ６０ｇ ①～④を、植え付けや播きつけの１か月まえまでに畑にまき、深さ１０ｃｍくらいまでの土と、スコップでよく混ぜます。耕うん機があれば、なおいいですね。 あとは、作る作物に合わせた化成肥料をいれれば、大抵のものは良くできます。堆肥の窒素成分も効きますから、化成肥料はやや少なめにしてください。サツマイモなら化成肥料は、いりません。 ただし、ジャガイモは土のｐＨが高いと「そうか病」が出ますので、②は使わず、③を６０ｋｇにしてください。