オタク地方格差社会

「萌える男」がやっと届いた。さあ、読もう…('A`)
…しかし、なんかネット上ではもう皆読み終わってるみたいですね。
くそっ!これだから田舎は嫌ですよ!田舎の何が嫌って、発売日に物が手に入らないところですよね。あとアニメが全然やってないのとか。
いや、その昔関東に住んでた頃も、それ程アニメ見まくってたわけではないのですが、ネット上でネタにされたり話題になるものが見られないってのはキツイですね。こないだの電波祭りでのガンソード然り、かみちゅ然り。衛星放送入れるにしてもカバーしきれないものも多いですし。DVD買うにしても、一回地上波とかで見たもので良いなあと思ったら購入する意欲も湧きますが、ネットでちょいと話題になった程度で一本5000円以上するようなものを気前良く買ったりするのも難しいですし。
そのほかにも地方でオタクとして生きるには様々な問題があるように思います。いや、ホント地方はオタクにとって住みにくいところでっせ。ということで今日は「オタク地域格差について」です。あ、でも「萌える男」を早く読みたいんで今日はさわりだけ…('A`)
生まれた時からずっと関東圏、あるいは大阪や名古屋などの大都市圏に住んでいるオタクには、想像を絶する過酷な状況が地方オタクには宿命付けられている。
まずはこれを見て欲しい。ここには地方のアニメの放映状況がデータとしてわかりやすく提示されている。またここを見て欲しい。これは東北のアニメ事情だが地方オタの代表的な状態であるといえる。東北ではオタクは実質アニメが見られない状態だ。青森が舞台のガンパレード・オーケストラや、広島の尾道が舞台のかみちゅ!が、それぞれ舞台となる地方では見ることが出来ないのだ!その代わりに、地方局が制作した下らない地域自慢番組を見せられる。アニメだけがオタク趣味を支えているわけではないが、これはアニメなどのオタクコンテンツがどれだけ軽視されているかの顕著な形での表れだ。
アニメが廃れていても漫画がある、ゲームがある。これらは電波の関係でどうしても見れないアニメよりはコンタクトしやすいし、いざとなればネット通販などで手に入れられるものである。ある程度オタクとして成長している人にはそうかもしれない。しかし、年の若いオタクや小中学生のオタク予備軍層にとって、状況としてはそれ程単純なものでもなさそうだ。
小中学生のうちで魅力あるオタクコンテンツにめぐり合えるかどうかは、その後のオタクライフに大きく影響する。多分。例えば今の二十代中盤から三十代後半までのオタクにはエヴァというキラーコンテンツがあったし、それ以前も何度かのアニメブームで角川とかが頑張っていたころとぶつかる。それから下ると、今二十代前半から半ばのオタクたちが中高生の頃にはleafやkeyのゲームがあった。ちょっと前なら月姫があったし、今は特にコレ!といったものはあまり無いかもしれないが、逆に言えば細分化して色々ある。だがそれらの割合ライトなオタクコンテンツに触れる前には、小中学生のころからジャンプやボンボンにコロコロ、そしてそれら雑誌とメディアミックスして放映される夕方六時からのアニメに慣れ親しまねばならない。ちなみにこれは脳内ソースだが、幼少期にボンボン読者だとオタクになりやすいく、コロコロ読者だとDQNになりやすい傾向がある。紙面の差だろうか。
なんにしても、オタク道に入門するにはそれなりの鍛錬が必要とされるのだ。全くなんの免疫もないまま突如としてオタクに転向する人物も稀にいるが、多くのオタクは幼少期からの積み重ねを経て今の境地にたどり着いていることだろう。
しかし、今の地方の状況では、そういった「オタク基礎体力」が身につきにくいのだ。TVゲームは以前と比べて確実に衰退し、ジャンプの漫画は小学生男子向けのものよりも腐女子向けのものがプッシュされ、そしてアニメは殆どなにもやっていない。ボンボンやコロコロの現状は知らないが、多分ポケモンや種ガンダムにのみ頼っているような状況ではなかろうか。…でもそれは割と昔からそうかな…とにかくそういった環境におかれた子供たちは、オタクとしての素養が育まれず、オタク化よりもDQN化を選択しやすい状況となる。オタクコンテンツがあふれていれば、オタクとDQNの中間層も発生しやすいが、地方ではその他の娯楽の無さなど、様々な条件が組み合わさって中間層が減少し、DQNが大量発生しやすいのである。この辺についてはいずれ別な機会に詳しく述べたい。
そんななかでもオタクにならざるを得ない一部の人々は、周囲を大量のDQNに囲まれて日々をすごすことになり、都市部オタクよりも鬱屈感が溜まる。ある程度成長してしまえば、都会に出てゆけるオタクは秋葉原を求め地元を捨てるが、何らかの事情により地元や、地元ではないのだがその地方に居ざるを得ないオタクたちは、オタク弾圧社会ともいえる地方でオタクライフを送らねばならない。なのだが、テレビアニメを例に取れば、もともとコンテンツが少ない上に大したものが無いのでオタクはあまり見なくなってしまう。すると視聴率なども奮わず、余計にアニメの本数は減ってゆく。購買力のある大人のオタク向けのものは放送されなくなり、ポケモンや怪傑ゾロリなどの本当に子供向けのアニメしか残らず、しかも早朝6時とか変な時間帯の放送なので、オタクはますますテレビから遠ざかるという悪循環に陥る。
また、専門学校や大学そのものが少ないために、首都圏でよく見られる専門学校や三流私大のいわゆる「モラトリアム系低学歴オタク」なんて地方では殆ど絶無であり、オタクやオタクコンテンツを生産・消費することが地方では極めて困難な状況となっているのである。
私はもしこれから電波男や萌え経済学の示すような萌え市場革命が起きるなら、一番恩恵を受けるのは地方オタクではないかと思っている。萌え市場が大きくなり、国家レベルで見逃せない産業となるなら、地方のオタクへの冷遇が改善されることにつながると思うからだ。
ただ、それが起こるには、道のりも遠そうだが…
今回は割と大雑把に書いたが、これは結構根の深い問題であるように感じるので、また何回か同じテーマで書くと思う。
でも今住んでるところのほうが、コンビニが近いんだよなあ…