アイカツ!ミュージックアワード感想


今日はアイカツ!ミュージックアワードを見てきました。
今回も、本来のターゲットたる子供たちに迷惑をかけないよう、見に行くタイミングを見計らってた=少なくとも夏休み期間中を避けてたら、公開から2週間以上も過ぎてしまったわけですが、今日のこの大雨じゃ幼女先輩も映画館に足を運ぶことはないはずで、周りに気兼ねなく楽しめるだろうと思っていざ劇場まで行ってみたら、観客は俺1人しかいなかったんだZE☆(ひなきちゃん


内容的には、大方の予想通り、これまでのテレビシリーズで登場したステージシーンをまとめた総集編というような形でした。それだけだと新鮮味に欠くのは確かですが、既に見たことのあるステージシーンであっても3D上映ならば立体感のある映像として鑑賞し直すことができ、それこそがこの映画のいちばん大きな売りだと思います。なので、これから見に行く人は2D上映よりも3D上映を見たほうがよいでしょう。
3D上映だと相性が悪い人もいて、実際に私もアナ雪を3D上映で見た時なかなか目の焦点が合わず楽しめなかった経験があり、今回も3D上映で見るにあたって若干の不安があったんですが、映像の造りが良かったのか、それとも劇場の用意したメガネが良かったのか、きちんと立体感のある映像として楽しむことができました。


以下ネタバレあり




アイカツラソンと銘打ちながら走らない珠璃ちゃんは、24時間テレビへのアツいdisなんでしょうか?wまあシリーズ構成の加藤陽一氏がテレビ業界出身ということもあってこの手のネタをぶっこんでくることはままあるんですが、それにしても今回のはテレビ業界に戻れなくなっちゃったりするアレなんじゃないかと勝手に心配になるレベル。個人的には珠璃ちゃん好きだし、珠璃ちゃんらしいエピソードでもあるので楽しく見させてもらったんですが。珠璃ちゃんがソレイユの3人と絡むのも、アイカツ先生オーディションのとき以来というか、劇中で言葉を交わすこと自体が今までほぼなかったので、花束を受け渡されるシーンはなかなかレアだったなあ、とか。
全体の構成から考えると、ステージシーンをただただ連続で流すだけでは鑑賞者の集中力がもたないので、気を抜けるタイミングを合間合間に設ける目的でこのようなエピソードが差し込まれてる、ってのは容易に想像がつきます。でもそういう目的なら、もっと総集編っぽさに寄せて(オリジナルのエピソードを挟むよりも)紹介する楽曲にちなんだ過去のエピソードを振り返るほうがよかったかなあ。というのも、アイカツ!はステージシーンそのもののクオリティが高いってのもそれだけで十分に魅力的なんですが、それ以上に、ステージシーンと物語との強い関連性というのが作品の大きな特長なので、ステージシーンを通じて過去の物語を振り返る形式のほうが、その強みを活かせるんじゃないかと。


ステージシーンについても、3D上映のための調整(再レンダリング?)がきちんと効果を発揮していてすごい臨場感が味わえたので、そこはよかったんですが、2014・2015シーズンのステージを中心に“使い回してる”感がどうしてもあって、この映画のためにもっと特別なステージシーンを準備したという感じに欠けるのがちょっと残念でしたね。
少なくともラストの「Let's アイカツ!」は、あの場にいた7人でのステージシーンを新規に作るべきだったような気がします。実際には複数のステージシーンのツギハギでしたが、あかり&スミレのシーンとあかり&ひなきのシーンであかりちゃんが被ってるのが少し不格好で、そもそもこういう映画を作る予定があったなら先行するテレビシリーズにおいてこの曲のステージに出演する面子をうまくバラけさせる工夫をすべきだったんではないかと(逆に言うと、この映画の製作が急きょ決まったのではないかという内部事情が垣間見えるわけですが)。
「放課後ポニーテール」にしても、かえで臨時の編成よりはやっぱぽわプリ正規メンバーで見たいわけで、本編にようやく登場して話題になったしおんたん3Dモデルも、先行してこの映画で初お披露目でもよかったんじゃないでしょうか。それであぶれるかえでにしても、ユリカ様とのエピソードの時に2人でステージやっとけば、ここで再利用することもできたハズ(とはいえ2014シーズン中にこの映画まで見通した準備をするのは難しかったでしょうが)。あるいはトライスターの「Take Me Higher」を入れてもよかったでしょう。
さらに欲を言うなら、個人的には1期のステージシーンを今の3Dの水準でリメイクしたものを見たかった、という想いが強くあります。今回の映画が2015シーズンまでのおさらいとしたら、1期のステージももっと盛り込んでもらわないと、っていう。ユリカ様の「硝子ドール」とか今の3Dモデルで見たくない?


あえて悪かった点をあげつらうならそんな感じ。
前回の映画の「テレビシリーズを補完する物語を見せる」方向性とはまた別に、「映画館の臨場感でステージシーンを堪能できる」今回の映画の方向性もアイカツ!という作品の切り口として全然アリだと思うので、テレビシリーズが続く限り毎年こんな感じのを1本上映するのが定例化してほしいですね。