(最終更新:2010年9月29日)
[テクノロジーロマン 2]
少年が巨大ロボットや空飛ぶ車をリモコンで操り、世界征服を企む悪の秘密結社を相手に活躍するというTVアニメーションが、一九六〇─七〇年代に子供たちの心をとらえた。鉄人28号、スーパージェッター、ジャイアントロボ……、自身を遙かに超える超越的な力を自在に操れることに興奮を覚えた。私にとって初めてのリモコンのイメージは、疑う...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.27-32
[テクノロジーロマン 1]
はじめに ちょうど一年ほど前、ある展示会場で踊る便器を見た。ワルツに合わせて蓋と便座が開いたり閉じたり、シャワーノズルが伸びたり縮んだり、噴水のように水を噴き出したり……、もちろん展示向けの演出なのだが。そのとき、これはもはや便器ではないと感じた。ものは、本来、倫理性にもとづいた必然から生まれるものと思っていた。しかし...
『10+1』 No.45 (都市の危機/都市の再生──アーバニズムは可能か?) | pp.31-36