天心の 今も轟く 武勇伝
大学で 美術の歴史 学ぶ頃、天心の書 ひもとけば、 かくエピソード ふと見つけたり
天心の 頃にパソコン あるべくもなく、 原稿用紙に 手で書き込めり。
細切れの 下書きこそあれ 完全な バックアップは なしとぞ思ふ。
テーマ異なる 論文を 二週間にて 書き下ろす、かく離れ業 クラクラしけり。
あまりにも 胸騒ぎたる 武勇伝、「そらごとならん」と、思いきや
「天心が ふた月かけて 書き上げし、卒論、名をば、「国家論」、妻との喧嘩が 引き金に、あとかたもなく 焼かれたり。」
年老いし 酒の席での 回顧にて、「まことなるか」 と思えども、 天心の 享年 五十と 若ければ、 記憶ちがいは 少なかるべし。
新しき 論文その名も『美術論』、 わずか二週で 書き終えり。 成績は 尻から数え 二番目と。
そののちに 天心おのれの なりわいを、 美術の道に 定めたり。
「燃やされまほし」
天心の、かく武勇伝 聞きしより、
ただならぬ 怒り・絶望 さもありなん 異なる情も もしや湧きけん。
かく願い 抱いて5年、本年は 修士論文 提出のとき。
こい人の 四谷くんに 頼み込む。 「わが論文を 燃やしてくれ」とー。
あかあかと 燃ゆる論文
わが修論 灰にぞせんと 思えども、 われ卒業すべき 齢にて、バックアップを 用意して、紙の文書 焚くこととせん。
(されば戸惑う ことなかれ。 ガチ燃やし、見まほしき人には 面目ぞなき)
夕闇の 野にあつまりて 火を灯す。 8万文字の 我が論文、
いささかの ためらいもなき 燃やしぶり、目の前にして、
幾星霜の 研究が、かくもたやすく 燃えるとは・・・
書いては消して 繰り返し、三年かけて 練り上げた、文章パチパチ 音立てて、火の粉ふきあげ消ゆるなり。
されどわが身に 去来する 「いとあわれなり」と いう心。
天心は 燃ゆる卒論 目の前に おおわらわにて 取りいだしけん。 われもいざ、 白き一枚 引き抜けば、
もはや文字追う こともむずかし
8万文字は 煙となりぬ。
あなおそろしや
天心は 自らの手で したためたる 論文燃ゆるを 見しとなん。 バックアップの あるわれは、 かれの焦りの みなまでを、え心得ずと 言うほかはなし。
天心が 真の心を 知りたくば 「データクラッシュ」 こればかりなり。
おそろしや データクラッシュ あなおそろしや
- 地図のうえ データに従う その姿 まるでライクア ツイスター(元の記事)
- マルタイの 棒ラーメンで 焼きラーメン ライスをつけて 焼きラー定食(書き下ろし)
- 温泉は 椅子さえあれば お湯いらない(元の記事)
- 防寒具 ないので北見で そろえ旅(元の記事)
- 杉のヤニ キラキラまるで 宝石だ 燃せばさぞかし 美しかろう(書き下ろし)
- 卒論を 妻に燃やさる 天心の こころ知りたし 己も燃やす(元の記事)
- 柴犬の 炊き込みごはんを 作ってみた(書き下ろし)
- 「暗食」で ストレス解消 やってみて (元の記事)
- きのこ山 たけのこ里の チョコの量 比べてみれば いとをかし(元の記事)
- ターャジス 春夏秋冬 俳句詠む(書き下ろし)
- 蘇(そ)を作る 乳を煮る煮る 七種類(元の記事)
- 唐津にて 銘菓けえらん 食べ比べ(書き下ろし)
- 迫りくる ハトがほんとに 恐ろしい 名古屋の名所 大須観音(元の記事)
- 横浜に できた都市型 ロープウェイ 低さが逆に 起こす興奮(元の記事)
- 顔パネル 景色に添えると 顔はめパネルの 逆のやつ (元の記事)
- 国名の 語源をたどると 「釣り針」に つながる国は どこの国やら?(元の記事)
※エイプリル フールの限定 企画です。元の記事とも よみくらべてね。