吉野家でお札2枚出したことない
年の瀬の難波のにぎわいを通り抜け、私と仲良しの四谷くんが向かったのは、「吉野家 なんばCITY南館店」。伊集院光さんのラジオの「宝くじを買って、結果を見ずに破り捨てる企画」の話をしながら店に入り、2人がけのテーブルに着席。
定食でも1000円超えていないメニューが多い中、「もういいや、えいっ!」くらい高い値段です。お札2枚だしても足りません。スタミナ超特盛丼が974円で「高いな〜」と思ってきましたが、その比ではありません。
鰻重メニューはいくつかあるのですが、
1枚盛の鰻重で1524円、十分贅沢ですが、2枚盛はさらに贅沢!
普通に友達と行ってこのメニューを見たら、「高い・・・誰が頼むねん」と言っていたでしょうし、「吉野家で鰻重頼む人おるんかな」とも言っていたでしょう。
私が存在を疑っていた人物に、自分がなってみましょう。
うまく量を把握できないほど鰻たっぷり
待つこと数分、牛丼とほぼ同じスピードで、
長い鰻1枚を半分に切って2切れにしているので、合計4切れです。家の鰻丼は1.5切れくらいだったので、脳にある鰻丼・鰻重の2倍以上の鰻量です。
しかも、牛小鉢もあります。日々、鶏むね肉を健康とかではなく経済的な理由で食べる者としては、「鰻と牛を一緒に食べた記事を出して、炎上しないだろうか」と怖くなりました。
家で食べる鰻丼は、山椒1袋が少しあまるくらいの鰻量だったので、「山椒が・・・2袋分の鰻!?」と間接的に驚きました。「この大きさの足跡の・・・雪男が!?」って感じです。
鰻をほおばる
さあ、実食です!
肉厚の身はふっくら。骨だらけのかたい場所がありません。タレも甘辛さのバランスがよく、多くの人が「美味しい」と思えそうな、大所帯の社員旅行でふるまう際にも安心の味。
磯の香りがマッチ。鰻向けの味わいでした。鰻重とあおさの味噌汁のセットなんて、まるで小旅行に行ったときの奮発メニューです。
いつもの鰻丼は、鰻の風味とタレだけで米を食べるフェーズが長めに続くのですが(それはそれで美味しい)、この鰻重は鰻がたっぷりあるので、ずっと鰻を口に入れられるフェーズなのです。すっごく嬉しかったです。めちゃくちゃ贅沢さしてもろてます。
インバウンド向けメニューらしい
一緒に食べに行った仲良しの四谷くんは、
鰻重と牛すきのあるテーブルは、日本をエンジョイしているツーリストの食事風景そのものでした。
この鰻重、インバウンド向けのおすすめメニューとして英語・中国語・韓国語フル活用で紹介されています。
確かに、「鰻重を食べてみたいけど、専門店は値段も敷居も高い…もっとカジュアルに食べたい」と思う海外旅行者にピッタリかもしれません。実際、吉野家の鰻重は味もボリュームもかなり満足できました。全然アリな選択だと思います。
ちなみに、隣にいたアジア系のお客さん2組は、みんな牛丼食べてました。
吉野家で初めてゆったり感を得た
12月29日の難波の吉野家、お客さんが次々来ては次々食べて帰る、すさまじき回転率です。いつもだったら、「長居せんとこ」と牛丼をかきこみ、そそくさ席を立ちますが、鰻重(2枚盛)を食べている私はなんだかゆったりとした気持ちになりました。
後から来た隣の席の兄ちゃん2人が食べ終わって帰っても、焦りはありません。まるで旅行先のようなゆったり感を、なんと吉野家で得られたのです。
吉野家のエアーポケット
吉野家のレジでは、お札1枚出してお釣りが来るのが嬉しい風景でしたが、お札2枚出しても足りないのは初めてでした。
でも、めちゃくちゃ美味しい鰻をほおばり、大繁盛でせわしない吉野家の店内で旅行のようなゆったりと過ごせて、これはかつてないリッチです。2000円で「吉野家のエアーポケット」にはまり込めたのですから価値があります。