やよい軒で一番高いメニューはビーフステーキ
さっそくやよい軒日ノ出町店まで来た。この店舗は新卒で入ったIT企業から転職し、エステティシャンをしていたときにお昼休みでよくお世話になっていた。すぐ近くにJRAがあるので、土日は新聞を広げたおじさんたちでにぎわっていた記憶がある。
通常の肉の量で1,150円とあった。570円分の肉を上乗せしてくれていることになる。
他の定食よりも圧倒的に高価格だが、肉がたくさん食べられるとなったらいいんじゃないでしょうか。意気込んで入店し、券売機で注文へ。
注文を済ませ、席に着く。年末の15時過ぎ。店内は2組だけと閑散としているが、そこそこ大きい音量でジャズが流れており、気まずさはない。ゆっくりと肉を楽しめそうだ。
チェーン店最小単位のバイキングブッフェ「ごはんおかわり処」
よく通っていた5年前くらいは席に漬物があったように思う。コロナ禍を経て変わったのだろうか。セルフサービスのコーナーはどこか店内に目を配る。
ごはんおかわり処には漬物、お茶漬け用のだし、おわかりのごはん、お水とお茶があった。すべておかわり自由だ。ごはんおかわり処はチェーン店最小単位のバイキングといってもいい。おしぼりとか子供用のカトラリーもあってありがたい。
「ごはんおかわり処」という語感が気に入ってつい何度も打ってしまう。ごはんおかわり処。すてきなネーミングだ。筆者がもしもアパートを持つことがあったら、ごはんおわかり荘とか、メゾンごはんおかわり処と名づけようと思う。おかわりは各自の部屋で用意して適宜してください。
1.5倍ステーキとのご対面、進みすぎるごはん
店内のジャズを聴きながら、ここらへんで働いていたときのことを思い返す。売り上げを入金しようとATMに行ったら会社の口座が凍結されていて入金できず、その翌月に倒産したんだよな。未払い賃金回収するの面倒だったな。
香ばしい思い出に浸っていると本当に香ばしいにおいがしてきた。ステーキの登場だ!
野菜はブロッコリーとポテトサラダのみという思い切りがいい。変にミックスベジタブルとかでごまかさない。あとナポリタンもうれしい。
おそらく赤身肉なのに、ちゃんとやわらかさがある。こりゃうまい。和風ソースにしたのもよかった。米がばくばく進む。
1切れ当たり3口以上米を食べている。肉は15切れくらいある。このままだと胃袋3つくらい必要になってしまう。軌道修正する必要がある。
ひとまずおかわりだ。胃袋が満腹に気づかないスピードで平らげてしまえばいい。
ごはんおかわり処で米を調達する。昔は大きい炊飯器がどーんとあり、自由によそう方式だったが、今は自動で盛り付けてくれる機械がある。
脂たっぷり!という感じの肉ではないので飽きがこない。それどころか2杯目でもどんどん米を食べてしまう。参ったな。
苦しいというよりも、米の糖分が直接頭に回ってきている感じがする。ぼーっとしてくる。
このまま肉を平らげて終わらせることもできる。しかし近年のやよい軒のすばらしいところはお茶漬け用にだしサービスをはじめた点だ。これを堪能しないで帰ることはできない。
合う合わないよりも、やよい軒に来たものの礼儀としてお茶漬けにする義務感に駆られた。
上品なだしの香りのなかに明らかに浮いているわんぱくな匂いのやつがいる。
ソースのパンチで感じなかったが、肉自体に下味がつけられているようで、コショウの存在に気づく。でもまたやるかと言われたらやらない食べ方です。肉を食べきり、残りの米をだしで流し込む。
欲張らない者がやよい軒を制す
2回おかわりをした。米を計3杯たべた。1.5倍の肉と3杯の米だ。大満足である。
大満足であるが、そのあとしっかりおなかを壊した。欲張りすぎたのだ。こういう余裕のなさで痛い目をみる人生だった。おかわりできるといわれると絶対してしまうし、バイキングでカレーを見たら絶対に食べてしまう。味の予想はついているのに。
今年で31になる。そろそろ落ち着いた大人になっていい頃だ。バイキングでカレーを食べなくても満足できるように、ピノを3粒食べて残り半分を明日の自分に分けてあげられるように、そんな余裕のある欲張らない大人になってやよい軒を楽しむ年にしたい。