図書館におけるテレビゲームと著作権に関する話題を、“School Library Journal”誌の連載記事“Carrie on Copyright”が取り上げています(2008年6月1日号)。
テレビゲームソフトは、開封してゲームを楽しむ前に、「利用条件(licensing agreements)」に同意することが求められていますが、その利用条件には「家庭で非商用的に」使用することが明記されています。そこで図書館がビデオゲーム大会を開催することは、この「利用条件」を侵害することになるのでは、との質問が提起されています。
回答者である米国図書館協会著作権スペシャリストのルッセル(Carrie Russell)は、「ビデオゲームの販売元は、ゲームが公開の場で利用されることを想定していなかったのだろう」と前置きした上で、対応として、(1)引き続きビデオゲーム大会を開催し、あとは成すがままに任せる、(2)権利者に連絡を取り、ライセンスをビデオゲーム大会に適した文言に変更可能かどうか問い合わせをする、(3)権利者に電子メールで、家庭内での利用のみを認めるという「利用条件」を外すことを認めるか(opt out)どうかを問い合わせ、認めないと回答されなければ、ビデオゲーム大会と開催する、という3つの方法を提案しています。さらに(3)については、「厚顔無恥なように見えるが、ビジネスの世界では、常に発生していることだと、著作権の専門家は答える」と述べています。
Carrie on Copyright:Rules of the Game:Is it legit for libraries to offer video game competitions?
http://www.schoollibraryjournal.com/article/CA6565670.html