ミネラルウォーターは、硬度によって味わいや用途が大きく異なるもの。軟水、中硬水、硬水それぞれに特徴があり、目的に応じた選び方のポイントがあります。また近年は、水素水やシリカ水といった機能性ミネラルウォーターも注目を集めています。
この記事では、ミネラルウォーターの基礎知識から選び方、おすすめ商品までを詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
ミネラルウォーターとは?まずは硬度の違いを知ろう
ミネラルウォーターとは、地下水や湧き水など天然の水源から採取され、飲用に適した水のことです。含まれるミネラル量によって硬度が異なり、主にその硬度が味わいや用途に影響を与えます。
一般的には軟水・中硬水・硬水の3種類
世界保健機関(WHO)では、水の硬度を「非常に軟水(0-70mg/L)」「軟水(70-140mg/L)」「やや硬水(140-320mg/L)」「硬水(320-530mg/L)」「非常に硬水(530mg/L以上)」の5段階に分類しています。
日本では一般的に、硬度100mg/L未満を「軟水」、100-300mg/L を「中硬水」、300mg/L以上を「硬水」と3段階で分類することが多く、広く認知されているのはこの基準です。
特に国産のミネラルウォーターは、いろはすやサントリー天然水をはじめ、日本人の味覚に合わせた軟水タイプが多く製造されています。
味わいを決めるミネラル成分|マグネシウムとカルシウムに注目
ミネラルウォーターの味わいを特徴づける主要な成分が、マグネシウムとカルシウムです。これらの含有量とバランスによって、水の味わいは大きく変化します。
- すっきりした味わい
- 含有量が多いと苦味の原因に
- 1mg/L以下なら飲みやすい傾向
- まろやかさや甘みのある味わい
- 含有量が多いとミネラル感が強くなる
- 5mg/L以下なら飲みやすい傾向
一般的に、日本人が好む飲みやすい水は、マグネシウムが1mg/L以下、カルシウムが5mg/L以下とされています。これは日本の水道水に近い数値で、私たちの味覚に自然となじみやすい配合といえます。
ミネラルウォーターの選び方
硬度で選ぶ
硬度はマグネシウムやカルシウムの含有量とも関連し、水の口当たりや味わいなどの飲みやすさに影響します。
ちなみに、今回紹介するミネラルウォーターの硬度ごとの含有平均はこちら。飲みやすさが気になる人は、軟水または中軟水から選ぶようにしましょう。
硬度 | マグネシウム(平均) | カルシウム(平均) | |
---|---|---|---|
軟水 | 0-100mg/L | 0.59mg/L | 2.37mg/L |
中軟水 | 100-300mg/L | 1.07mg/L | 3.03mg/L |
硬水 | 300mg/L以上 | 4.06mg/L | 24.45mg/L |
まずは、ミネラル含有量が少なくクセのない軟水からスタートし、慣れてきたら中硬水に挑戦するのもおすすめです。しっかりしたミネラル補給ができるのは硬水なので、段階を踏んで挑戦してみてください。
目的で選ぶ
ミネラルウォーターは使用目的によって最適な硬度が異なります。
毎日の水分補給や赤ちゃんのミルクづくりには軟水、料理用には素材本来の味を活かせる軟水〜中硬水が適していますが、運動後の水分補給は失われたミネラルを補給できる中硬水か硬水が効果的です。
また、美容目的でミネラル補給を重視する場合はマグネシウムやカルシウムが豊富な硬水がおすすめ。水素水やシリカ水など、機能性ミネラルウォーターを選ぶのもいいでしょう。
話題の機能性ミネラルウォーター15選|水素水とシリカ水
このように、用途に合わせて硬度の異なる水を使い分けることで、より効果的にミネラルウォーターを活用することができます。飲みやすさを考慮しながら、自分に合ったものを探してみてください。
ミネラルウォーターのおすすめ19選|軟水から硬度順に紹介
ここからは、おすすめのミネラルウォーターを紹介していきます。軟水から低硬度順に並べているので、ぜひ参考にしてください。
話題の機能性ミネラルウォーター15選|水素水とシリカ水
続いて、水素水やシリカ水など話題の機能性ミネラルウォーターを紹介します。どちらも入った混合水もあるので、ぜひチェックしてみてください。
水素水のおすすめ9選
シリカ水のおすすめ4選
水素&シリカ入りミネラルウォーターのおすすめ2選
もっと詳しく知りたい!「ミネラルウォーター類」の分類
ミネラルウォーターは、農林水産省の品質表示ガイドラインで定められたミネラルウォーター類の中の名称の一つ。そのミネラルウォーター類は、食品衛生表で「水のみを原料とする清涼飲料水をいう。」と定められています。
それぞれの品名の違いは下記の表です。
品名 | 原水 | 処理法 |
---|---|---|
ナチュラルウォーター | 特定の水源から採水された地下水(注1) | 沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・科学的処理を行わないもの |
ナチュラルミネラルウォーター | ナチュラルウォーターのうち鉱化された地下水(注2) | |
ミネラルウォーター | ナチュラルミネラルウォーターと同じ | 品質を安定させる目的等のため、ミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採取したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているもの |
飲用水又はボトルドウォーター | (飲用適の水(硬度、pHを除く)) | (処理法の規定はない) |
(注1)特定の水源とは、水質、水量において安定した地下水の供給が可能な単独水源をいう。
(注2)鉱化された地下水とは 地表から浸透し 地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した地下水(天然の二酸化炭素が溶解し、発泡性を有する地下水を含む。)をいう。
「自然」「天然」を謳っていいとされているのは、このうち「ナチュラルウォーター」と「ナチュラルミネラルウォーター」のみ。
こだわりたい方は、ラベルの表示もぜひチェックしてみてください。
まとめ
ミネラルウォーターを選ぶ際は、まず硬度に注目してみましょう。
日本では軟水(100mg/L未満)、中硬水(100-300mg/L)、硬水(300mg/L以上)の3種類が一般的。毎日の水分補給なら軟水、スポーツ後のミネラル補給には中硬水や硬水、料理には素材の味を活かせる軟水や中硬水というように、用途によって使い分けるのがおすすめです。
水素水やシリカ水といった機能性ミネラルウォーターも選択肢の一つとして検討して自分に合う商品を探してみてください。
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