なぜ地球PFなのか

地球PFは地球全体の株式、債券、不動産、そしてゴールドで構成されたポートフォリオです。地球PFを通じて、地球全体の資産をなるべく広くカバーして保有することを狙っています。一体なぜこんなことをしているのでしょうか。端的に言うと、地球上の資産市場全体が巨大なギャンブル場のようなもので、このギャンブル場は「プラスサム」ゲームだと考えているからです。

プラスサムゲームとは、全体のパイが増える（プレーヤーの損益の総和がプラスになる）ゲームのことです。競馬や宝くじといった一般的なギャンブルは、全体のパイが減るマイナスサムゲームです。プラスサムゲームは、ちょうどこれの逆になります。

どうして地球全体をプラスサムゲームだと考えるのでしょうか。それは、現代のお金が地球上で増え続けるからです。今日の管理通貨制度では、お金はすべて銀行が供給する借金であり、新たなお金は銀行の貸出によってのみ発生します。その借金には利子がつきますが、その利子分のお金もまた銀行が貸し出すしかありません。この仕組みは地球全体でほぼ共通しています。こうして全体として見れば、お金は地球上で増え続けます。

増え続けるお金はどこへ行くかと言うと、資本主義経済が続く限り大部分は何らかの資産に向かいます。具体的にどの資産に向かうのかは誰にも分かりません。昨今では主に米国株だったり、先進国の国債だったりしました。今後の傾向を事前に予測することは不可能です。

しかし、確実なことがひとつだけあります。それは、お金も各種資産もすべて地球上にある、ということです。それらが地球の外に散らばって行ってしまうことはありません。お金は必ず地球上の何か（or 誰か）に投じられます。つまり個別の資産は増えたり減ったりしますが、地球全体の資産は増え続けます。その意味で、地球全体（の資産市場）はプラスサムゲームであると見なせます。

そうであれば、あらかじめ地球全体の資産を可能な限り幅広く保有しておけば、お金の行き先を隈なく捕捉できるはずです。ざっくりした説明ですけど、これが地球PFを保有すべきだと思った主な根拠です。

ただし「地球上でお金が増え続ける」というのは、あくまで長期的に成り立つ話です。地球全体で「銀行からの貸出」＜「銀行への返済」となれば、その時は地球全体のお金が減ってしまうので、短期的には上記の理論が成り立たない時期もあります。

また、私のような庶民では投資不可能な資産も多く存在しているため、現状の地球PFで十分なカバー範囲であると言えるのか、と言った論点もあります。その点は、庶民が幅広く投資可能な資産領域が今後一層拡大するよう、金融テクノロジーの更なる発展を祈るしかありません。

そういうわけで、あくまで長い目で地球PFを育てて行きたいと思っています。

 

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