温かみのあるかわいらしいタッチと、綿密な描写が特徴のEriyさんのイラストは多くの人を魅了します。
公開 2024/04/12(最終更新 2024/04/10)
編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へ偶然手に取ったつまようじが相棒に
千葉市在住のイラストレーター・Eriyさんがイラストに用いるのは、何とつまようじ。
「つまようじを使うことで線に強弱が出て、ペンや筆では描けない素朴で独特な仕上がりになるんです」とその秘密を明かします。
つまようじで描くイラストレーターは全国的にも珍しいそう。
画材として採用したいきさつは、美大時代のほんのささいな事から。
イラストの授業で使うためカラーインクを準備したものの、肝心のつけペンを買い忘れてしまったEriyさん。
家にあるもので代用できないかと、つまようじを試してみたところ意外と描きやすく、思った以上に良い線が描けました。
「過去には竹串も使ってみたのですが、線が細過ぎてしっくりこなくて。つまようじもさまざまなメーカーを比べた結果、今は100円ショップのものに落ち着きました」とほほ笑みます。
どこかにありそうな架空の国を表現
代表作は、架空の国「COCOT」をテーマに、そこに住む人々や動物たちの姿を描いた塗り絵ブック。
壁紙の模様や洋服のレース、生け垣の植物…ディティールまで丁寧に描き込まれたイラストの数々は、大人がじっくり楽しめる塗り絵として多くのファンを獲得しています。
また、2021年度には、千葉市が掲げる「緑と水辺のまちづくりプラン」のPRの一環で、市内の緑と水辺をモチーフにした塗り絵を手がけました。
大賀ハスや千葉城、千葉市動物公園の動物たちなど、おなじみの千葉市のシンボルが、Eriyさんの手にかかるとどこかファンタジックな雰囲気に。
「高校生の時にテーマパークでアルバイトをしていて、『こんなすてきな世界を私も生み出したい』と思ったのがこの道を選んだきっかけです」と話すように、親しみやすさの中に感じる独自の世界観がEriyさんの作品の魅力です。
1年のうち2カ月ほどは海外へ。
滞在中はさまざまなものを見て、気になればスケッチ。
Eriyさんが描く無国籍な街並みや風景は、こうした積み重ねから生み出されます。
現在は表現の幅を広げるために、水彩絵の具での着色にも挑戦中。
今後の活躍に注目を。
※問い合わせ
Instagram/@eriy06