映画「パシフィック・リム」は少年心を如何にくすぐるか。

観た!パシフィック・リム!

みんなが褒めまくってたけど、これは良い映画!

 

 

適当なあらすじ

突然太平洋からKAIJUっていうデカイ怪物が出現するようになった地球。人を襲いまくりで人類はピンチなので、イェーガーっていう人型のロボットを開発して、そいつでKAIJUをやっつけるようになった。イェーガーは強いので、KAIJUに連戦連勝で調子に乗っていたら、だんだんとKAIJUが強くなり始めてきて、イェーガーも負けるようになった。ヤバイ…てかなんでKAIJUがわんさか出るようになったんだろう…


映画『パシフィック・リム』予告編 - YouTube

 

感想

イェーガーつえぇええ!!でもKAIJUもつえぇぇぇ!!

各地で絶賛されていたので、たかが怪獣映画のどこがそんなに面白いんだろうと思ったら、めちゃくちゃおもしろかった!そういえば、僕昔ゴジラとかめっちゃ観てたんだった。忘れてたよそのときの興奮を。

たぶんこの映画以上に、百聞は一見に如かずな映画もそう無いと思う。というのは、予告編を見てもあらすじを見ても、それは全然この映画の本質ではないからだ!この映画の本質は、超デカいKAIJUに超デカいロボットが立ち向かって激突するその少年ごころをくすぐるワクワク感だけなのだ!

だいたい少年の頃に観たアクション映画ってのは、大人になってみると「思ったよりショボ…なんであんなのに興奮していたんだろ…」ってなる。特撮なんてめっちゃくちゃそればっかだ。しかし、パシフィック・リムは違う。僕が6歳のときに観た感動を、そのまま同じ大きさで29歳の自分に伝えなおしてくれる。

話だけ聴くと「KAIJUってなんだよ、どうせCGの変なバケモノだろう?」って思うかもしれない。そうだ。CGの変なバケモノなんだ。しかし、これがめちゃくちゃデカくて、絶望的に強そうなんだ。イェーガーも確かにデカくてカッコイイんだけど、KAIJUの絶望感はヤバイ。こりゃあ主人公も、超大国アメリカもビビる。しかもいきなり冒頭でボロクソに負けて一人死ぬしな。というか、結構味方が死ぬ。だから、その映像の迫力も相まって、思わず手に汗握っちゃう展開なのだ。

 話の流れは一応いろいろ盛り上がりがあって、アメリカン映画にありがちな厄介な仲間のライバルといがみ合って認め合って大切な人の死を乗り越えて最後には世界を一緒に救おうぜ的な盛り上がりもあるんだけど、はっきり言ってそれはまったくいらない部分だ!AVにおけるデートシーンぐらいにいらない!ただ一応映画の体裁を取るために入れてあるけど、戦闘シーンだけ抜粋して見ても十分おもしろいと思う。

というか、たぶん敢えてテンプレ展開ばっかりなストーリーにしているんだろうなぁ。KAIJUが時空の割れ目からやってきてて、異世界からの侵略者が黒幕って何十年前のラノベだよ、何番煎じだよ。朝遅刻しようとしてパン咥えて走ってたら転校生にぶつかっちゃったぐらいのノリだよ。でも、そこが逆にわかりやすくて良い。

 

というわけで、過去に一度でもゴジラに感動したり赤白帽をウルトラマンにしたりした人は、絶対に観たほうが良い映画です。

 

評価

75点(100点満点中)

 

ちなみに

怪獣映画好きな人に読んでほしい本といえば、これ。MM9。

 

MM9 (創元SF文庫 )

MM9 (創元SF文庫 )

 

 

これはメタ怪獣小説で、怪獣が当たり前のように世の中に出るようになった世界のお話。そこでは怪獣は「災害」扱いされていて、気象庁が怪獣退治を任務としている。でも気象庁なので、めっちゃ強いわけでもなく、あの手この手で怪獣を始末しようとする。作者がめっちゃ怪獣映画を愛している感じが伝わってきて、「怪獣のここがヘンだよ」みたいなところを全部理論的な説明で落とし所を付けてくれていて、「空想科学読本」とか好きな人にはたまらない感じ。

どうやら「このSFが読みたい」09年国内第二位らしいです。

 

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