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写真で見る ホンダの新型軽バッテリEV「N-ONE e:」(プロトタイプ)

2025年7月28日 発表
2025年秋の発表、発売が予定されている軽EVのN-ONE e:

愛らしさとクリーンなイメージを合わせた専用デザイン採用

 本田技研工業の軽EV第2弾となるのが「N-ONE e:」だ。同社では2024年に第1弾となる商用EV「N-VAN e:」をリリースしており、この第2弾が待望の乗用モデルということになる。今回紹介するのはプロトタイプでスペックは非公表。発表、発売は2025年秋を予定している。

 ベースとなったN-ONEは「N-BOX」「N-BOX+」に次ぐNシリーズの第3弾としてデビュー。ホンダのF1活動を支えてきた浅木泰昭氏が開発責任者となり「N360の原点の想いを引きついだ」モデルとして誕生した。2020年には現行モデルとなる2代目へとバトンタッチ。そして2025年にN-ONE e:がラインアップに加わることになった。

 コンセプトは「e: Daily Partner」。身軽な取りまわしや運転のしやすさなどベース車のよさを受け継ぎつつ、停車中でも静かな車内、蓄電池としても使えるといったEVならではのメリットをプラスし、手の届くEVに仕上げられている。

 外観はN-ONEの愛らしいイメージにEVらしいクリーンなイメージをプラスしたもの。フロントは丸目ライトを継承しつつ、少しまぶたがかぶさったような形状に変更。バンパー下部には「カド丸」の四角い開口部を設けるなど、よりファニーなイメージを持つマスクとなった。全体のフォルムは“つるんとサーフェイス”と名付けられた“ふっくら”かつ“つるん”とした造形で、そのためにバックドアをより丸みを帯びた専用パーツとするなど、単なる派生モデルにとどまらない力の入ったものとなっている。ボディカラーはホンダ初採用となる「チアフルグリーン」をはじめ「プラチナホワイト・パール」「フィヨルドミスト・パール」「ルナシルバー・メタリック」「シーベッドブルー・パール」の5色が用意される。

 内装も専用デザインによりすっきりした造形。水平基調のインパネはディスプレイレスとすることで広々とした視界を確保しつつ、ポケットなどの収納を豊富に用意することで使い勝手を向上。同時にステアリング位置を乗員側に寄せたり、ヘッドレストを上下調整不要な構造としたりなど、運転のしやすさについても細かなリファインが行なわれている。

 残念ながらパワートレーンについては現状非公開となっているが、先に発売されたN-VAN e:から大きく変更はされていないはずだ。参考までにそちらのスペックに触れておくと、モーターは39kWと47kWの2種類が用意され、バッテリ容量は29.6kWh、走行距離はどちらも245km(WLTCモード)となっている。ただ、唯一公表された数字として航続距離が270km以上(WLTCモード)となっているため、物理的なものなのか制御的なものなのかは不明だが何らかの変更が加えられているようだ。

 グレードはベーシックモデルとなる「e: G」と、上級モデルとなる「e: L」の2タイプ。e: Lは9インチHonda CONNECTナビとアルミホイールが標準となる。

ベーシックモデルの「e:G」

撮影車両はベースグレードとなる「e: G」。ボディカラーはフィヨルドミスト・パール
ガソリン車より開口部が少ないこともありフロントマスクはすっきりした印象
バックドア下端をバンパーと面一まで膨らませることで丸みをアップ
N-VAN e:と同じくヘッドライトの間に充電ポートを用意。運転席側が普通充電、助手席側が急速充電になる。リッドまわりはバンパーを再生したリサイクル材を使用
フロントウィンドウ上部にADAS用カメラ
サイドビュー。前後ドアはガソリン車と共通。プラチナホワイト・パールの撮影車両は上級グレードの「e: L」
ボンネットはフェンダーまでまわり込んだ専用形状。上面にもアクセントとなる凹みがつけられている
キャラクターラインはガソリン車よりヘッドライトに近いところまで刻まれている
丸目とカド丸の長方形が組み合わされたフロントマスク
ヘッドライトの点灯パターン。ポジションは丸目をイメージしたリングタイプ
ロービーム
ハイビーム
ウインカーはリング部分が点灯
リアコンビランプ
リアコンビランプの点灯パターン
内装色はグレーのみ。水平基調のインパネは外装と同じく装飾を抑えたシンプルな造形。オプションのディスプレイオーディオを装着している
ステアリングはN-VAN e:と同じ2本スポークタイプ
メーターは液晶タイプ。最下部にはスマホと同じようなバッテリ残量メーターが用意されている
さまざまなメーター表示
シフトはスイッチタイプ。アクセルペダルのみで車速のコントロールが可能なシングルペダルコントロールモードが用意されている
ペダルまわり
オプションの8インチディスプレイオーディオ
タイプAとタイプC(充電用)のUSB端子を用意
ディスプレイオーディオ下部にオートエアコンと電動サイドブレーキのスイッチ
ステアリングコラム右側に充電ポートのロック解除スイッチ
運転席ドア側にドリンクホルダーを用意
運転席と助手席の間にバッグなどを置ける長いトレーを用意
トレー先端にカップホルダーとDC12Vソケット
助手席前のインパネに幅広のトレー
インパネの樹脂には植物由来のバイオ樹脂「DURABIO」を採用
グローブボックス
外観と同じつるんとした形状のフロントシート。ヘッドレストは調整不要の「親子使いヘッドレスト」。シートベルトはブラウン系カラー
運転席ドアトリム。アームレスト後方にポケットを用意するほか下部にはボトルホルダーも
アームレスト部にパワーウィンドウやドアミラーのスイッチ
フロアカーペットは再生PETやホンダの作業着をリサイクルした素材を利用
リアシートはフロントシートと同じ表皮を採用
リアドアトリム
助手席シートバックにはポケットを配置
フル乗車時のラゲッジ
リアシートを前倒しすることでフラットなラゲッジスペースを拡大
ラゲッジ下部にはサブトランク。パンク修理キットも収納
リアシート座面はチップアップが可能

ベーシックモデル「e: G」

撮影車両のボディカラーはシーベッドブルー・パール
e: Gはスチールホイールとトリムホイールキャップの組み合わせ。撮影車両は横浜ゴム「BluEarth FC8V」を履いていた。サイズは155/65R14
e: Gグレードはシンプルオーディオ仕様が標準。Bluetoothオーディオが利用可能
助手席前のトレーがより広く利用できる
USB端子は充電用のタイプCのみ

上級モデル「e: L」

上級モデル「e: L」
撮影車両のボディカラーはホンダ初採用となるチアフルグリーン
ピューターグレー/切削シルバーのコンビネーションとなるアルミホイールが標準。タイヤはe: Gと同様
インパネまわり。9インチHonda CONNECTナビが標準装備となる
ステアリングは本革巻タイプ
9インチHonda CONNECTナビ
運転席ドアトリム

ホンダアクセスの純正アクセサリー装着車

撮影車両はe: Gの「Premium Styleコーディネート」をベースにオプションを装着。ボディカラーはシーベッドブルー・パール。キャラクターラインのピンストライプやボディサイド下部にデカールを装着
フロントグリルとストライプのデカールを装着。ホンダバッジはブラックタイプ
テールライトレンズを再利用したサステナ材を使用したドアバイザー
テールゲートスポイラー
センターストライプはバックドアまでつながる
ブラックエンブレム
ナンバーをカバーするメッキのフレーム
充電ポートを保護するポートリッドカバー
14インチのアルミホイール「ME-019」
車外からバッテリ残量の確認ができる充電インジケーター
エアコン吹き出し口上部に装着できるスマホホルダー
助手席側に装着できるカップホルダーを用意
収納BOXを備えたアームレスト
ちょっとした小物をしまっておける
PD対応のUSBタイプC充電ソケット