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ホンダ、新型軽バッテリEV「N-ONE e:」発売 航続距離295km達成で価格は269万9400円から

2025年9月12日 発売
269万9400円~319万8800円
「N-ONE e:」を9月12日に発売

 本田技研工業は、新型軽乗用EV(電気自動車)「N-ONE e:(エヌワン イー)」を9月12日に発売する。価格は「e: G」が269万9400円、「e: L」が319万8800円。

 N-ONE e:は8月1日より先行予約の受付を開始していたが、価格などの発表はされていなかった。用意されるのはスタンダードタイプの「e: G」、上級グレードの「e: L」となり、シンプルなデザインや機能を追求した「e: G」ではBluetooth対応オーディオを標準装備しつつ、ディスプレイがないすっきりとした室内空間を特徴とした(8インチのディスプレイオーディオをディーラーオプションとして設定可能)。e: Gグレードも急速充電ポート(外部給電機能付き<高出力対応>)をメーカーオプションで用意する。

「e: L」では「e: G」をベースに、9インチHonda CONNECT ディスプレイ(ナビゲーション連動)や14インチアルミホイール、本革巻きステアリングホイール、急速充電などを標準装備した。

e: L(チアフルグリーン)
e: L(プラチナホワイト・パール)
e: L(メテオロイドグレー・メタリック)
e: L(フィヨルドミスト・パール)
e: L(シーベッドブルー・パール)

 N-ONE e:では小型化した電動パワートレーンや、大容量かつ薄型化したバッテリの採用、モーターや制御機器などの高電圧部品を効率よくレイアウトすることで、日常使いに十分な航続距離とゆとりある室内空間を両立。WLTCモードは先行予約のタイミングでは270km以上とアナウンスされていたが、295kmの航続距離を達成したことが報告された。

 充電時間は普通充電で約4.5時間(普通充電の出力が6kW以上で、充電残量警告灯が点灯した時点から、満充電までのおおよその時間)、急速充電で約30分(急速充電の出力が50kW以上で、充電残量警告灯が点灯した時点から充電量80%までのおおよその時間)を実現。加えて、バッテリ冷却・加温システムにより夏季や冬季でも、航続距離・充電時間が安定するよう仕上げたという。

e: L 急速充電ポート

 パッケージングについては、N-ONEの特徴でもある「室内の広さ」「使い勝手の良さ」を継承し、フロア下に搭載するバッテリを薄型化することで大人4人が快適に乗車できる空間を確保。さらにダイブダウン機構によりリアシートを倒すことで、荷室から続くフラットな床面を実現するとともに、チップアップ機構により座面をはね上げると背の高い荷物が積載可能になるなど、多彩なシートアレンジによってN-ONEと同等の利便性を備えた。

 また、より自然な運転姿勢が取れるレイアウトを実現するため、N-ONEに対し乗車位置はそのままにステアリングを37mmドライバーに近づけることで、ステアリング操作とアクセル操作のさらなる安定感を追求。さらにフロントフード形状を工夫することで、運転席からの視界を良くし、前車との間隔がつかみやすく、街中での取りまわしも容易にした。

 そのほか、一般的にEVはバッテリ配置の制約から車高が高めに設計される傾向にあるが、N-ONE e:の全高はN-ONEと同等とし、軽ハイトワゴンとしては低めのため多くの立体駐車場に駐車できる。さらにN-VAN e:(エヌバン イー)と同様にフロントグリルに充電口を配置することで、充電しながらでもスムーズな乗り降りが可能になっている。

 一方、エクステリアではN-ONEのデザインをベースに、EVならではのクリーンさを表現。フロントフェンダーやリアまわりのガラスを含むテールゲート全体を、強い張りを持たせた曲面に仕上げることで上質な立体感と軽快で安定したスタンスを表現した。

 インテリアはインストルメントパネル上部を薄さが感じられる造形とし、室内の広がりを感じられる空間とするとともに、前方視界が広く確保でき、車幅感覚もつかみやすく、運転時に安心感をもたらす見通しの良い視界を実現。さらに生活圏での移動が中心でナビの使用頻度が少ない人向けに、インストルメントパネル上部が完全にフラットになるディスプレイレス仕様(ナビレス仕様)も用意する。

e: L インテリア
本革巻きステアリングホイール
9インチ Honda CONNECTディスプレイ