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BYD、中国鄭州市に新エネルギー車専用のオールテレーンサーキット開業

車両試験用として世界最大・最高の「屋内砂丘」など8つの体験ゾーンを用意

2025年8月14日(現地時間) 発表
中国・鄭州市に新エネルギー車(NEV)専用のオールテレーン・サーキット開業

 BYDは8月14日(現地時間)、中国・鄭州市に国内初となる新エネルギー車(NEV)専用のオールテレーン・サーキットを開業したと発表した。同施設はBYDの「Technology for All(すべての人に技術を)」との理念を形にしたもので、サーキット走行、プロドライバー育成、多彩な走行体験を通じてNEV文化の普及を目指す。

 今後は鄭州に続き、合肥と紹興にも新たなサーキットを開設する予定で、紹興のオフロードエリアは標高500m、面積約133ヘクタールの広さを備えるという。

今後は鄭州に続き、合肥と紹興にも新たなサーキットを開設する予定

 鄭州市に作られた施設内では「屋内砂丘」「低摩擦サークル」「キックプレート」「渡河プール」「ダイナミックパドック」「レーストラック」「オフロードパーク」「キャンプエリア」の8つの体験ゾーンを用意。従来の単一コース型とは異なり、渡河走行や屋内での砂丘登坂、オフロード走破など、多彩な走行を一度に楽しめるようにしている。

 落差29.6m、傾斜28度の「屋内砂丘」は、車両試験用として世界最大・最高としてギネス認定を受けた。内モンゴル自治区アラシャー砂漠の砂質を再現する6200tの砂を使用し、本格的な砂丘走行を体験できるという。

落差29.6m、傾斜28度の「屋内砂丘」

 全長70mの「渡河プール」は高級SUV「仰望 U8(ヤンワン ユーエイト)」専用に設計され、水中観察窓からe4プラットフォーム制御による前進・旋回・後退の様子を間近で見られるようにしている。

全長70mの「渡河プール」

 また、「キックプレート」では濡れた滑りやすい路面と可動式プレートで氷上のような状況を再現し、緊急回避操作を安全に体験できるようにしたほか、中国初の直径44mの「低摩擦サークル」では玄武岩タイルの上に水膜を作り、氷雪路面並みの摩擦係数を実現。全長1758mの「レーストラック」は9つのカーブと550mの直線で構成され、高速加速やコーナリング性能を確かめることができる。

「キックプレート」
「低摩擦サークル」
「レーストラック」

 面積1万5300m 2 の「ダイナミックパドック」では、スラローム、エルクテスト、自動駐車などで先進運転支援技術(ADAS)を体験でき、さらに初級から上級まで27種類のオフロードコースも用意される。

「ダイナミックパドック」