これも「新宮街歩き」つながり。座談・講演集だからと敬遠していたのだが、開くとのっけから「狭山事件」の文字が飛び込んできて、びっくり!
中上健次が語っているではないか。もちろん、部落問題についても随所で論じられている。なんとも嬉しくなる。
そして、中上健次が「大逆事件」を書く構想を温めていたということも書かれている。
新宮を語る際には不可欠の事件で、彼がどのような作品にするのか、大いに期待されたが、残念ながら間に合わなかった。
しかし、やはりこの手のものは苦手だ。関連するところをつまみ読みした。
ところで、「新宮街歩き」で気になったことの一つは、「市営南谷墓地」の近辺には、「火葬場(清浄苑)」「食肉処理場」「し尿処理場(南清園)」が集中していることだ。
一段高いところにある中上健次の墓からも見渡すことができる。
大石誠之助の墓からは俯瞰できる。