2023/07/21

海棠尊を読んでみた。

batisuta.jpg

「チーム・バチスタの栄光」(海堂尊)を読み始めたら面白くてついつい最後まで読んでしまった。おかげで1時過ぎになったが、今度は目が冴えてなかなか寝付けず。あれほど夜、ミステリー小説は読まないようにしようと思っていたのに…。

<東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。彼が構築した外科チームは、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、成功率100%を誇り、その勇名を轟かせている。ところが、3例立て続けに術中死が発生。原因不明の術中死と、メディアの注目を集める手術が重なる事態に危機感を抱いた病院長・高階は、神経内科教室の万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口公平に内部調査を依頼しようと動いていた。壊滅寸前の大学病院の現状。医療現場の危機的状況。そしてチーム・バチスタ・メンバーの相克と因縁。医療過誤か、殺人か。遺体は何を語るのか…。栄光のチーム・バチスタの裏側に隠されたもう一つの顔とは。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞>

naitingeru.jpg 

「ナイチンゲールの沈黙」

また寝不足になるんだよなあと思いながらもついつい勢いで「チーム・バチスタ…」と同じく1時過ぎまで読む。やはり一作目(「チームバチスタ…」)の一人称で語られる文章の方が洒落ていて面白い。もちろん謎解きも。ところで、ミステリー好きが小説を書くときはハードボイルド風の一人称の方が書きやすいのだろうか。それにしても同じシリーズで語り口を変えることにどんな意味を見出したのか海堂さんに訊いてみたい。

<東城大学医学部付属病院・小児科病棟に勤務する浜田小夜。担当は、眼球に発生する癌―網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子供たち。眼球を摘出されてしまう彼らの運命に心を痛めた小夜は、子供たちのメンタルサポートを不定愁訴外来・田口公平に依頼する。
その渦中に、患児の父親が殺され、警察庁から派遣された加納警視正は院内捜査を開始する。小児科病棟や救急センターのスタッフ、大量吐血で緊急入院した伝説の歌姫、そこに厚生労働省の変人・白鳥圭輔も加わり、事件は思いもかけない展開を見せていく……。>

 jyeneraru.jpg

「ジェネラル・ルージュの凱旋」

レギュラーメンバーに精彩がない感じ。シリーズ物は最初の作品のインパクトが強ければ強いほど後がきつくなる。テレビドラマの方が面白かったかも

<桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという、匿名の内部告発文書だった。病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護師・姫宮と厚生労働省の“火喰い鳥”白鳥の登場で、さらに複雑な事態に突入していく。将軍(ジェネラル・ルージュ)の異名をとる速水の悲願、桜宮市へのドクター・ヘリ導入を目前にして速水は病院を追われてしまうのか…。そして、さらなる大惨事が桜宮市と病院を直撃する。>