原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

『原発ゼロ』< ~しわ寄せを受けるのは国民~  反省しない人々> ※19回目の紹介

2015-12-28 22:18:41 | ã€åŽŸç™ºã‚¼ãƒ­ã€‘著者:小出裕章

 ï¼Šã€ŽåŽŸç™ºã‚¼ãƒ­ã€è‘—者 小出裕章 を複数回に分け紹介します。19回目の紹介

『原発ゼロ』著者小出裕章

原発を廃絶させるまで、私は闘いたい。

  原発は、都会では引き受けることができない寛大な危険を抱えています。「原子力マフィア」はまさか大事故は起きないだろうと高を括り、人々に対して「原発 は決して大事故を起こさない」と嘘をつきました。それでも不安を払拭できない彼らは、原発を過疎地に押し付けたのです。私は破局的な事故が起きる前に原発 を廃絶させたいと活動してきましたが、福島第一原発事故が起きてしまいました。私の人生すべてが否定されてしまい、自分の非力を無念に思わずにはいられま せんでした。しかし、この事故を忘れまいとする人々もまだ大勢いてくれることを、本当にうれしく思います。被害者の苦しみを少しでも減らし、嘘をついてき た巨大な権力を処罰するために、私自身も決して挫けずに闘いたいと改めて思います。

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**『原発ゼロ』著書の紹介

 ã€Œç¬¬ï¼•ç« ã€€ã“れでも原発を続けるのですか」

 4 しわ寄せを受けるのは国民 P195~ より


 åçœã—ない人々

 福島第一原子力発電所の事故を引き起こした一番の直接的な責任は、東京電力にあります。そして、この事故を収束させる、あるいは今現在、苦難のどん底に落とされている人々にきちんと賠償しようと思うのであれば、東京電力が何十回倒産しても足りない被害が出ていると私は思います。その東京電力を、今、政府は国のお金を注ぎこんで生き延びさせようとしているわけですけれども、まずはそんなことはしてはいけない。

東京電力にはきちんと責任をとらせて倒産させるべきだと思います。そのうえで、もともと福島第一原子力発電所が安全だとお墨付きを与えて、原子力を進めてきた最大の犯罪者である政府自民党が責任を取り、間違いを謝罪して、どういう組織をつくって事故の収束にあたるのかを真剣に考えて国民を納得させ、それから国費を投入するというのが筋だと思います。

 そういう順番を踏まないどころか、東京電力は会長、社長以下、重役も現思慮億を推進してきた責任のある人たちもまったく責任をとらないまま、生き延びてしまっている。そしてまた自民党も、まったく無傷で生き延びてしまっている。経済産業省の役人たちも、原子力の旗を振ってきた学者たちも、まったく誰も責任をとらないまま生き延びている。

それでいて、汚染水対策でも除染でも、何か偉そうに国の責任でやるということを言っているわですね。責任をとるといってどういう責任をとるのかといえば、国のお金を使う、つまり、私たちの税金をことわりなしに使うと言うのです。何を言っているのか? いい加減にしてほしい、と私は思います。

 さらに驚いたことには、2011年3月、福島第一原子力発電所事故が起きた直後に、経済産業省が原発推進案をつくり、それがエネルギー政策にかかわる幹部級に配られていたことが明るみに出ました(『朝日新聞』2013年12月2日)。しかもその内容が、「原子力の再生」、「原発輸出の再構築」を目指すというもので、自民党が政権を奪還して以来、安倍首相がとってきた政策と重なります。

そしてつい先日、東京都知事選の選挙活動期間中には、電気事業連合会が原発推進派の自民党議員に、原発増設、および原発事故の際の賠償責任を電力会社ではなく国が負うよう促す文書を配っていたことも発覚しました(『朝日新聞』2014年1月31日)。これだけの事故が起きているにもかかわらず、まったく反省する態度を見せないどころか、事故を横目に原子力をやるという方針をますます強めようとしているのです。呆れた話です。

 まずは、自分達のやってきたことについて、きっちりと責任を明らかにして、それを精算するのが初めだと思います。そうでなければ、どうせ今の国のシステムー経済産業省とか、原子力規制委員会というものもできましたけれどー、そんなところに任せていたら、どちらにしても事故の収束はできません。ただ、ただ、私たち国民の税金が無駄に捨てられることになると思います。

※続き『原発ゼロ』著書の紹介は、12/29(火)22:00に投稿予定です。

原発ゼロ (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-3)

 


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