Curse priest

Trigger Happy 出張所。D.Gray-manとシャドーハウスのネタバレ感想、アニメ感想を書いてます。

神様ドォルズ seg.66 「最後の遺志」 2

2012-08-22 23:23:34 | ç¥žæ§˜ãƒ‰ã‚©ãƒ«ã‚º

今日はセッションがお休みー。
時間が空くと却って腑抜けるね。
毎日、暑すぎて溶けそう。

神様ドォルズ seg.66 「最後の遺志」 2

遂に案山子製作誕生秘話!
しかし、その内容は…(笑)

人形師は続ける。

「私は村のために8体の案山子を造った。
 そして、その経験を生かし、私のすべてを注ぎこみ、
 さらに2体の案山子を造った。
 内密にな」

設計思想の基本が違うので、別に人形師がいるのでは?と思ったが、全部彼一人の作品。
つまり、彼が本当に作りたかったのは、天照素と常絶だけって事になる。
しかし、あんなデカイの、よくも一人で作れたなぁ。
機械がある現在ならともかく、ほぼ人力オンリーで。

多分、そこらへんは村人を騙して、8体の案山子製作に混ぜたんでは。
夏休みの宿題レベルの作品じゃねぇーし。

「なんのために」

当然、阿幾は理由を聞く。

「彼の朝廷に、この国に、未曽有の災禍をもたらすために…だ」

穏やかそうに見えた人形師の顔にどす黒い笑みが浮かぶ。

「このまま、この山里で朽ち果ててゆくのは構わん。
 が、せめて私の存在を、私の才能をこの国の歴史に刻み込みたかった。
 どのような形であれ…」

言ってる事が日向のクソジジイ・パート2なんですが…(^â–½^;)
日向のジジイといい、この人形師といい、この村からでなく、どうしてもっと目立つ場所から
始めないのか不思議ですね。
東京あたりまで極秘に運んで、それから…だったら、いくらでも注目を浴びられたのに、
何故ここで始めようと思うのか。

しかも朝廷に復讐。い、いや、心意気はよし。
でも彼の時代だと、京都と奈良以外は日本中全てド田舎なので、案山子、2、3体もあれば楽勝では(笑)

「今は無理でも…いずれ然るべき時に十分条件を備えた隻とこの2台が出会えば、
 それは世界に巨大な災いをもたらす存在になるはずだ。
 私を放逐した奴らを、地獄の業火で焼き尽くす…」

自分の描く地獄絵図にゾクゾクしちゃう人形師。
何というか突っ込みどころ満載過ぎて、何処から攻めようか(笑)

まず、当時の朝廷には、この地獄の傀儡子師を上回る「破壊人形」だか、破壊兵器がごっそり
存在した事が前提になります(^▽^;)
そーでないと、放逐されないと思うなぁ。
エコエネルギーが欲しい現代社会こそ、案山子とカムノチは夢の乗り物とエネルギーですぜ。

そういう「兵器」がいたからこそ、人形師は追放されたんだと思う。
平安時代って凄かったんですねぇ(笑)

で、復讐の為、天照素を造った人形師ですが、求めた隻の力がデカ過ぎたせいか、
造った当時はてんで使い物にならなかった、と。

バ、バカじゃないのか?
生きて、キャッホー、朝廷めー、恐れ入ったかー!を自分で見てこその復讐。
今、使えない兵器を作っても意味がありません。
しかも、使えるまで数百年も待たないといけない。
日向や枸雅の血が断絶してたら、どーするつもりだったのか。
「将来、これがうふふ」なんて、いくら妄想しても、やっぱ虚しくねぇか?
へたに凄くデカイの造っちゃっただけに。

多分、出来てから「…あーーーーーっ!しまったぁ!!orz」だったに千点(笑)
「いずれ然るべき時に(ry」は彼の負け惜しみと誤魔化しだと思われます。
憐れな…(^â–½^;)

ついでを言えば、江戸時代に何故だか天照素と常絶が起動して、大暴れした挙句、
破壊された理由は今回語られません。
恐らく、最後まで語られないんじゃないでしょうか。
当時の8体の案山子にフルボッコにされた時点で、何かもうね…色々破綻してるよね(笑)


「が、その夢も潰えた」

しょぼん(´ãƒ»ω・`)の人形師。
阿幾は優しいので、最初からこの計画ムチャがあったんじゃね?って突っ込みは入れません。

「君がこの言葉を聞いていることが何よりの証。
 機能の限界に達した常絶は時を置かず自爆しよう。
 そして君には、『剣』が遺される」
「【剣】?」

常絶が振り回してたアレ。

「案山子の強化部品として私が造った。
 鏡と勾玉、そして剣。
 三種の神器になぞらえた3つの器械。
 これを活性化できるのは再適応種の中でも只一人」

シルエットは明らかに匡平。

「だが私はその能力の複製を持っている。
 実のところ君がさっき勾玉を使えたのも、私がその力を活性化させたからだ。
 あまりに容量が巨大で自己修復機能のほうに支障をきたしたがね」

まぁ、つまり戦って、相手の力量を見て、君に俺の遺志を託す!と。
触手で無理やり隻を捕え、幻覚や幻聴で支配下に置くとは違い、言いくるめで
隻を言う事聞かそうって訳だ。

とはいえ、能力の複製とか、この親父でもその力を制御しきれてないとか、真の力は匡平だけとか、
阿幾の負けフラグを最初から積み上げ過ぎじゃないですか?(´;ω;ï½€)
阿幾自身が匡平の力を認めてんのに。
勝敗の解った試合を見せられても嬉しくねぇぇぇ。

「その神器の内の1つ…いや2つか…が君のものとなる。
 それらをもって君は何をなす?
 世界を焼き尽くすか?
 英雄となるか?
 それとも…?
 好きに使うといい」

人形師は自信満々ですが、案山子なんぞミサイル一発でオワタだと現在の阿幾は知ってるので、
アホくさーな選択。
何せ、天照素のように内部にいるならともかく暗密刀じゃ隻はむき出しだし(^▽^;)
結局、この村での箱庭戦でしか使えねぇって話。
そこで王様になったところで仕方がない。

「勝手に風呂敷広げてんじゃねーよ」

現実知らない奴の妄想はこれだからコワイと思いながら、吐き捨てる阿幾。
だが、村しか知らない人形師は嗤う。

「君は私と同じ匂いがするよ。
 怒りと憎しみの感情を持て余しながら…何よりもその怒りと憎しみが萎んでゆくことを
 恐れている」

常絶も天照素も悪意の塊だ。
隻の負の感情を増大させ、それを糧とする。
「悪しき神様」でしかない。
阿幾は自分が玖吼理のように「善き神様」になれなかった事を知っている。

「怒りや憎しみを持続させてゆくのは困難なものだ。
 一番の敵は『赦し』ではない。
 『優しさ』でもない。
 いつのまにか流れる時間のもたらす…『今更』『どうでもいいか』という
 気持ちの風化だ。

 私は都で政争の渦中にあった時、あれ程心の中で渦巻いていた憎悪が
 この村での暮らしの中でどんどん失せてゆくのを感じていた。
 君ならわかるだろう?
 その恐怖が。

 だからこそ私は己の憎しみをこのからくり仕掛けの中に固着させた。
 永遠にそれが失われないように」

怒りの持続が困難なのは、日本人の特徴で、他の国だとそーでもない。
何百年でもしつっこい位、恨み、憎悪し合う。
紛争地域は世界中どこでもある。
日本人は、破格と言える程、お人好しですぐ忘却の彼方の人種なのだ。

結局、人形師は村で呑気に暮らしてる裡に、恐らくそこそこ幸せに死んだのだろう。
復讐は果たせなかったけど、時限爆弾は仕掛けておいたし、まぁいいかって。

迷惑だ!!!!!(#ï¼¾ω^)
自分の復讐は自分でやれよ!!
自分の憎悪も持続できないようであれば、復讐なんかすべきではない。
阿幾のような隻がいてくれたからいいようなもんの、後は蒼也とか?(笑)

にしても、この山奥に隻やカムノチとかあるってよく知ってたな、人形師。
都にこの村出身の隻がいたのかしら?
それで案山子の原型を作ろうとしたりしてたのかしら。

人形師の背後の扉がバッと開く。
そして、彼は阿幾に向かって手を伸ばした。

「さァ、受けとりたまえ。
 方法は簡単、手のひらを交わすだけでいい」

阿幾は人形師を睨んだ。
力を得るにはリスクがある。
この男にはまだ何か隠しているようなそぶりがある。
力を得る代わりに、自我を乗っ取られないだろうか。
この男の憎悪に飲まれないか。
桐生の二の舞はゴメンだ。
阿幾が剣を取る時は自分の意志でなければならない。

「ひとつ聞かせろ。
 神器を操れる只一人の再適応種って言ったよな。
 そりゃ匡平のことか?」

人形師は答えない。
張り付いたような笑みで手を伸ばしてるだけの傀儡だ。
憎悪という名のプログラム。

癪だ。
本当は自分の力だけで戦いたかった。
匡平と対等になりたかった。

だが、
『立ち止まることはできるんじゃないのか?』
匡平との別れ際の会話が阿幾の背中を押した。

あの時、阿幾は立ち止まって何があるんだ?と、答えた。
自分の中の嵐を持て余しながら、どうしても彼の望みに答えてはくれない男に叫んだ。

人形師の遺志や憎悪などどうでもよかった。
匡平がいるから、匡平に応えてもらいたい、あの時の答を出したい、
結末にたどり着きたい、それらの想いが阿幾を揺さぶる。
匡平がいなければ、阿幾はこの手を取らなかっただろう。

虚無にただ食われ、曖昧なラストにただ向かっていただろう。
だが、匡平がいるから、阿幾は選ぶ。
勝つとか負けるとか、そういう問題ではない。

ただ阿幾が行き着く場所を匡平に見届けて欲しい。
そんな気分だった。

(わかった、受け取ろう)

阿幾は手を伸ばす。
結局、ここにたどり着くために、帰ってきたのだから。


「ン?」
火官土の上で、まひるは異変に気付く。
お社が壊れている。何かあったのか。
暁は天照素のせいだというが、まひるは別の事を感じ取っていた。

「そうじゃなくて、もっと…!」

目を凝らすと暗密刀が見える。
ならば、その傍らにいるのは…。

「阿幾!!」

この距離ながら、隻の知覚能力は阿幾が随一だ。
まひるの気配を察知して、こちらを既に見ている。

「やばい! よけて!!」

暗密刀に遠隔攻撃はない。
にも関わらず、まひるは危険を察知して、思わず叫んだ。
その瞬間、一筋のビームが空に向かって放たれる。
限界など知らぬげに。

さて、同じくお社に戻る途中の匡平たち。
玖吼理に乗ってるのは匡平と詩緒。
下の軽トラは靄子と日々乃と靄子の妹。

「阿幾…お社に行ってると思う?」
「靄子の言うとおりならな」

匡平は軽トラを見下ろす。
日々乃は疲れたような靄子の横顔を見つめた。

「靄子…大丈夫?」
靄子は小さく溜息をつく。
「案山子は片っぱしから壊れちまうし、阿幾はやってくるし、
 なんかもう一遍にいろいろありすぎて…
 頭ン中グシャグシャだ」

投げやりに呟く靄子。
日々乃は上空をいく匡平を見上げる。
靄子の家を出る前の会話を思い出した。

「阿幾さんに会ったら…どうするの?」
「わからない…」

匡平は壁に寄りかかったまま呟いた。

「あいつがお社に行って何事もなくおさまるとも思えないし…。
 話してわかってくれればいいけど…それは無理でしょうし…」

考えたら、阿幾はお社の人々を一室に監禁しただけで特に何もしていない(笑)
匡平も「お前、村に帰れ」としか話した事ないし、毎度のことだが空回りだよな(^▽^;)

(大体、何を話すって言うんだ、今更。
 そして…何より…)

全くだ(笑)
匡平は自分の力と阿幾を同等に考えている。
蓋して済ませるのが、自分の為だと。
だから、一度は阿幾を捨てた。

だが、桐生を救う為に匡平は再び案山子を駆る事を選んだ。
では、阿幾は?
何より阿幾は人間なのだ。
ちゃんと向かい合わず、逃げ回ってきた結果がこれだ。
そして、匡平は未だに責められる事を怖れている。
だから、責めない日々乃を選んだ。

でも、もう他人事で済ませる訳にはいかない。
阿幾がそうさせてくれないだろう。
だから、これから始まる結末を見たくなかった。

ビビッてる。
匡平は思う。
いつも、強いのは阿幾の方だった。
匡平の力は強くても、阿幾の精神力には勝てない。
解っていても、阿幾に連れられて遠くに行ってしまう。
昔からそうだった。

「匡平!! あれ!!」

その瞬間、詩緒が指さして叫んだ。
お社の上空近くで起こった爆発。墜落していく火官土の姿を。

その下にいたのは暗密刀とその刃に乗る阿幾だった。
暗密刀の腕には巨大な常絶の刃がついている。
阿幾はじっと匡平を見つめていた。

匡平は呟く。

「阿幾…結局こういうことになるのか…」

これを避けるために逃げ回ってきた。
だが、阿幾が望む以上、どうしても逃げられない。

「阿幾…」
「匡平…」

静かな空の下で両者は呟く。
「善き神」にはなれなかった同士が。

次号は巻頭カラーだよー。
11巻も9月19日発売。
表紙がきっと女だろーから、もう心から期待しない(笑)
詩緒の話はもう終わったんだから、桐生と匂司朗とか別のキャラでいいと思うんだ。

まぁ、とにかく長かったがやっと匡平と阿幾。
しかし、何でこんなに阿幾に負けフラグを…。
別にそんなにせんでも、阿幾が負けるのは解ってるやんか。
正直、心理描写といい、阿幾が実質主人公だと思うけど仕方ないね。
匡平はもやもやしてるばっかだもんね。
今までずっとからっぽだったし。

しかし、今更靄子出してきても、阿幾が救われる訳でもなし、下でワーワー叫ばれるのもウザイので、
闘う時は何処か遠くで二人きりがいいなぁぁぁぁ。
そーでないと、篤史のママが阿幾を刺しに来るだろーし。

阿幾と決着がついたら、匡平の中は埋まるのかしら。
ムリだろうね。
死ぬほど後悔して、東京に戻ると思うよ。
自業自得だから仕方ないね。
せめて、今度こそ逃げない事を望むよ。頑張れ。

人形師も日向のジジイの二番煎じなのが残念だったなぁ。
詩緒に彼の言葉を聞かせてみたい。
ところで、綾女はどーしたんだろー。



最新の画像[もっと見る]

コメントを投稿