本日、印刷博物館で開かれた、フォントかるたのみなさんの
報告会 に聞き手として参加してきました。
前半のドイツのゲームショウでのお話しでは、「かるた」というゲームの遊び方から教える必要があったことから始まり、遊び方がわかったドイツの人たちが会場でかるたで遊んでいる様子も動画で見せていただきました。人気札は Comic Sans だったそうです。
後半では、オッフェンバッハ市にある Klingspor Museum にあった Rudolf Koch の活字
Wilhelm Klingspor Schrift の書体見本、制作途中の清刷り、カリグラフィ作品の写真をたくさん見せてもらいました。そして Koch 以外で私の個人的におすすめしたいもう一人のカリグラファー、Rudo Spemann の作品も見せてあげて、と私は博物館にお願いしてあったので、その写真も見終わったところで、私は「たぶん1時間くらいしか経っていないから、この後いろいろ写真を振り返って質問しようかな」と思ったんですが、ちょうど2時間が過ぎていました。あっという間でした。
会場の出入り口部分のテーブルには、ドイツでフォントかるたチームが手に入れてきたボードゲーム、フォントかるたの仏語版と独語版、そして嘉瑞工房の高岡さんの所蔵品が並べられ、ちょっとした『Rudolf Koch 展』になっていました。
会場を片付けた後は、
本づくりハウス に移動してお疲れ様会。私がドイツから美篶堂さんにプレゼントとして持ってきた「本の形のケーキ型」で上島さんがババロアをつくってくださっていました。
さてみんなで食べよう、となったとき、「せっかく本の形なんだから、文字があったほうが良い」ということを誰かが言い出して私がその役目を引き受けることに。
チューブ状のチョコレートを使って左側ページをゴシック調で始めたのに、途中で中身があとわずかに。その理由は、このババロアにたどり着くまでに上島さんがケーキを何度か失敗していて、それで残りが少なくなっていたからだそうです。
しょうがないので右ページの途中で方針を変更して、イチゴ味チョコレートがまだあるから、それでアルダスの出版社のシンボル「碇に海豚」を入れたらいい、ということになり…
アルダスの組版っぽくするために、残りのチョコレートを絞り切って最後の数行を逆三角形にすることを思いつく。イメージしたのは
これ。だいぶ違うなー。でもババロアが美味しかったから百点。
文字に浸った文化の日でした。登壇してくださったフォントかるたのみなさん、そして立派な会場を提供してくれた印刷博物館のみなさん、ありがとうございます。