Billion Hits!

フル配信ダウンロード売上、MV再生回数、ストリーミング再生回数、Billboard JAPANランキングデータなどを通じて国内の人気楽曲を把握するブログ

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当ブログでは主に2000年代以降の日本国内の楽曲人気動向に関係するヒットデータを様々な切り口からまとめています。メインで使用しているデータは以下のとおりです。

 

 

データは随時最新版にアップデートしていますが、管理人の繁忙状況等によりタイムラグが生じる場合がありますのでご了承ください。

 

 

アーティスト別楽曲人気データ

 

あ行

 

AI

あいみょん

青山テルマ

Aqua Timez

Ado

絢香

いきものがかり

UVERworld

宇多田ヒカル

AKB48

EXILE

大塚愛

Official髭男dism

ORANGE RANGE

 

か行

 

加藤ミリヤ

KARA

木村カエラ

King Gnu

GRe4N BOYZ(GReeeeN)

倖田來未

コブクロ

 

さ行

 

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE

SEAMO

清水翔太

JUJU

シェネル

少女時代

Superfly

スピッツ

 

た行

 

テイラー・スウィフト

東方神起

TWICE

DREAMS COME TRUE

 

な行

 

ナオト・インティライミ

中島美嘉

西野カナ

 

は行

 

Vaundy

back number

浜崎あゆみ

B'z

BTS

平井堅

ヒルクライム

福山雅治

星野源

ポルノグラフィティ

 

ま行

 

MISIA

Mr.Children

Mrs. GREEN APPLE

miwa

 

や行

 

YUI

優里

YOASOBI

米津玄師

 

ら行

 

RADWIMPS

L'Arc~en~Ciel

LiSA

レディー・ガガ

 

わ行

 

ONE OK ROCK

 

その他

 

配信ダウンロード売上では分からない2006年以降のヒット曲

SMILE-UP.所属アーティストのヒット曲(2011年以降)

 

各種歴代ランキング

 

総合楽曲人気

 

歴代ヒット曲ランキング

 └歴代ヒット曲ランキング【1989-2023】

 └CD売上と配信売上で票割れを起こした大ヒット曲ランキング

歴代アーティスト・トータル・楽曲人気ランキング

 

着うた売上

 

歴代着うた売上ランキング

 

フル配信ダウンロード売上

 

歴代配信ダウンロード売上ランキング

歴代アーティスト・トータル・ダウンロード売上ランキング

 

MV再生回数

 

歴代MV再生回数ランキング(YouTube・日本国内)

歴代アーティスト・トータル・YouTube再生回数ランキング(日本国内)

 

ストリーミング再生回数

 

歴代ストリーミング再生回数ランキング

歴代アーティスト・トータル・ストリーミング再生回数ランキング

 

各種年間ランキング

 

フル配信ダウンロード売上

 

2005年以前配信曲のダウンロード売上ランキング

2006年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2007年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2008年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2009年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2010年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2011年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2012年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2013年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2014年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2015年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2016年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

 

Billboard JAPAN

 

2017年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

2018年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

2019年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

2020年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

 └2020年Billboard JAPAN Hot 100上半期チャート総括

2021年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

 └2021年Billboard JAPAN上半期チャート総括

2022年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

 └2022年Billboard JAPAN上半期チャート総括

2023年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

 └2023年Billboard JAPAN上半期チャート総括

2024年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

 └2024年Billboard JAPAN上半期チャート総括

 

各種週間ランキング

 

2008年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2009年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2010年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2011年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2012年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2013年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2014年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2015年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2016年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2017年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2018年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2019年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2020年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2021年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2022年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2023年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

2024年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

 

紅白歌合戦

 

第70回(2019年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

 └続・第70回(2019年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ【完全版】

第71回(2020年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

 └続・第71回(2020年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ【完全版】

第72回(2021年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

第73回(2022年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

第74回(2023年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

第75回(2024年)NHK紅白歌合戦歌唱曲の楽曲人気データ

 └第75回(2024年)NHK紅白歌合戦歌唱曲予測【Billboard JAPAN上位アーティスト】

  └第75回(2024年)NHK紅白歌合戦出場者予測【Billboard JAPAN上位アーティスト】

 

音楽チャート論

 

2010年代のヒット曲10選を楽曲人気データから選出する

「ヒット曲」の定義 

「ヒットチャート」の条件

日本音楽ヒットチャートのCD偏重問題 ~歴史~

 └日本音楽ヒットチャートのCD偏重問題 ~2023年以降の現状~

 └日本音楽ヒットチャートのCD偏重問題 ~アルバム編~

 

【解決済み】日本音楽ヒットチャートのCD偏重問題 ~2021年第4四半期時点の状況と解決案~

【解決済み】日本ストリーミングチャートのファンダム過熱問題 ~2022年第2四半期までの経緯と現状~

 

歴代着うた売上ランキング

この記事では着うた売上に関する各種歴代ランキングをまとめている。

 

着うたとは、ガラケー市場が全盛期を迎えていた2000年代中盤に配信市場の主役となっていた楽曲販売方法で、その方法は楽曲をイントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、大サビといった具合に切り分け、そのパートごとに手頃な価格で携帯電話の着信音として販売するというものであった。

 

その性質上、「着うた1ダウンロード」は「表題曲のフルサイズ音源を1人が購入した」ことを意味しない。また、1人で1曲の全パートを買いそろえることもあり得る着うたの売上は、CD売上やフル配信ダウンロード売上と比べて大きな規模の数字となる。そのため、着うた1ダウンロードはCD売上1枚やフル配信1ダウンロードとは同じ意味を持たず、それらよりも楽曲人気指標としての価値は低かった。

 

それでも、CD市場が縮小の一途を辿っていた中では、新たな音楽の聴き方として着うた市場の動向も楽曲人気の把握のためには重要だったのだが、CD売上の集計で有名なオリコンはダウンロード売上の集計を一向に開始しなかった。したがって着うた売上を網羅的に確認するには、RIAJが2006年より開始したダウンロード認定着うたカテゴリを確認するほかない。このカテゴリでは、50万ダウンロードを突破して初めて認定が授与される設計になっている。

 

よって歴代ランキングもこのRIAJダウンロード認定データをもとにして作成することになる。具体的な作成方法、及び着うたを除いたフル配信ダウンロード売上に関する歴代ランキングは以下の別記事でまとめている。

 

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着うた売上ダブルミリオン以上を記録している上位18曲は以下のとおりである。

 

 

 

上位曲ピックアップ

 

着うたダウンロード売上歴代1位は、史上唯一の着うた400万ダウンロードを記録した恋のマイアヒである。原題はDragostea Din Teiで、モルドバ出身の音楽グループオゾンが歌唱している。


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2003年よりルーマニア発で世界的に人気を広げていたこの曲は、日本でも2004年に名古屋のFMラジオ局でパワープレイされたことなどから広まり始め、空耳を元にしたFlashムービーが2ちゃんねるを中心に受けたことや、人気バラエティ番組SMAP×SMAPの一コーナー内で大々的に使用されたことなどから、翌2005年にかけて広く流行した。なお空耳に関しては2018年に公式実写ムービーが作成されている。 


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さて、この「恋のマイアヒ」が記録した着うた400万ダウンロードは、従来のCDやフル配信ダウンロード売上に換言するとどれほどの人気と言えるのだろうか。ヒントとなるのが、日本レコード協会が設定している認定下限値である。既述のとおり着うたは50万ダウンロードを突破して初めて認定を受けることができる。他方でゴールドディスク認定や、フル配信ダウンロード認定10万が認定下限値となっている。

 

このことからは、着うたはCDやフル配信ダウンロードと比べ、ヒット指標としての価値は1/5しかないと言うことができる。そのため、着うた400万ダウンロードはCDやフル配信ダウンロードに言い換えれば80万相当となる。

 

この換算率で100万を超える曲、すなわち着うた500万ダウンロード認定を受けた曲が終ぞ現れぬまま市場が消滅したことからは、着うたのヒット指標としての重要性はそこまで高くないと言うことができる。ただしこれは後年から当時のヒットを振り返るうえではの話であり、当時リアルタイムの流行を計るうえでは着うた指標の重要性は極めて高かった。

 

最終的に着うた上位曲のほとんどはフル配信ダウンロード売上でも歴史的な数値を記録しており、基本的には歴代フル配信ダウンロード売上ランキングを確認すれば2000年代のヒット曲を網羅的に把握するには事足りる。ということで、歴代着うたランキング上位曲のほとんどは当ブログのフル配信ダウンロード売上記録を取り上げている各記事のどこかで言及しているので、解説はそれらの記事に譲る。

 

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ただし「恋のマイアヒ」に関してはどういうわけか着うた売上とフル配信ダウンロード売上の数値が乖離しており、着うた400万ダウンロードに対してフル配信認定は35万ダウンロードにしかなっていない。他方で「恋のマイアヒ」を収録したアルバム『DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~』80万枚以上のセールスを記録しており、この曲のフルサイズ音源を入手した層もかなりの数存在していることは間違いない。

 

この動向の背景としては、本曲が流行した2005年はまだフル配信市場が黎明期にあったことも考えられる。「恋のマイアヒ」は一過性のブームとして消費された側面が強く、フル配信市場がピークを迎えた2000年代後半になってから更にフル配信ダウンロード売上を伸ばすことは困難だったのかもしれない。

  

もし当時着うたを集計した総合楽曲チャートがあったらどうなっていたか

 

上記で挙げた着うたヒット曲は、当時楽曲人気指標として最も有名だったオリコンが配信売上の集計を一向に開始しなかったことにより、音楽チャート上で人気が十分に可視化されず過小評価された。国内に総合楽曲人気チャートが存在しないという不健全な状況は2006年以降約10年に渡り継続した。

 

当時楽曲人気が適切に可視化されなかった歪な歴史を少しでも修復すべく、ここではもし当時着うたを合算した総合チャートが存在していたら年間ランキングはどのような様相になっていたのか推定し、適切な年間楽曲人気チャートを再構築することを試みる。

 

具体的には、各年の年間シングルチャートで計上された各曲のCD売上と、各年配信曲の各年12月までに認定されたフル配信ダウンロード数及び着うたダウンロード数をポイント換算の上合算し、ランキング化した。換算率は上記で示したとおりRIAJの認定基準を踏まえ、「総合1得点=CD1万枚=フル配信1万ダウンロード=着うた5万ダウンロード」とした。

 

(詳細なランキング作成方法および歴代総合ヒット曲ランキングはこちら↓)

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その結果は以下のとおりである。

 

2006年

 

 

なお、着うた売上を除外した、CD売上とフル配信ダウンロード売上の単純合算ランキングは以下記事で推定している。

 

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それとの比較では、年間1位はKAT-TUN「Real Face」で変わらない。しかし2位以下には高配信売上曲がより一層上位進出する構造になっている。2位はCD・フル配信・着うたの3指標で満遍なく高売上を記録したKaoru Amane「タイヨウのうた。3位には、2006年配信曲で唯一年内着うた200万ダウンロードを突破した倖田來未恋のつぼみが順位を急伸させる形でランクインしている。

 


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2007年

 

 

(着うた売上を除外した、CD売上とフル配信ダウンロード売上の単純合算ランキングは以下記事で推定↓) 

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これとの比較ではやはり高配信売上曲がより一層上位進出している。1位に宇多田ヒカルFlavor Of Life、2位にGReeeeN「愛唄」、3位にコブクロ「蕾(つぼみ)」、そして4位にCD売上のみのランキングでは年間1位の秋川雅史千の風になって」が入る構図は着うた売上を集計しなくても変わらない。しかし5位には、着うた200万ダウンロードを記録した宇多田ヒカルFlavor Of Life -Ballad Version-」が躍進する。フル配信売上では累計85万DLとなっており、原曲(125万DL)の方が多い売上となっていたが、着うたではバラードバージョンの方が原曲(100万DL)を上回る認定となっていることは面白い。これは着うたではバラードバージョンが原曲よりも1ヶ月以上早くから先行配信されていたことが影響しているものと思われる。

 


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2008年

 

 

(着うた売上を除外した、CD売上とフル配信ダウンロード売上の単純合算ランキングは以下記事で推定↓) 

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2008年は着うたを中心としたダウンロード市場全盛期である。その中で青山テルマ feat.SoulJa「そばにいるね」GReeeeN「キセキ」の2曲は歴史に残る圧倒的高ダウンロード売上をマークしており、フル配信と着うたの双方300万ダウンロード以上の認定を受けている。これは歴史上この2曲しか達成していない。この年に総合楽曲人気チャートを作るならば、この2曲によるワンツー以外の結果は論外である。

 


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なおこの年のCD売上年間1位となった嵐『truth/風の向こうへは、着うた売上を集計しなくともフル配信売上を合算するだけで年間9位に下がっているが、着うた売上も集計すると更に20位にまで順位を落とす形になる。フル配信100万ダウンロード突破曲が多発する中で嵐のCD売上は60万枚程度、かつ当時配信未解禁だったことを踏まえれば当然の結果である。それでも当時はCD売上のみのチャートが最前面で取り上げられており、まるでCD売上年間1位の「truth」がこの年の楽曲人気年間1位であるかの如く扱われていた。こうした形で当時は高配信売上曲の人気過小評価、高CD売上曲の人気過大評価が蔓延していた。これは当時の音楽チャートの責任である。

 

2009年

 

 

(着うた売上を除外した、CD売上とフル配信ダウンロード売上の単純合算ランキングは以下記事で推定↓) 

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2009年からはダウンロード市場が縮小傾向に突入する。その中で1位となったのはEXILE「ふたつの唇」。この曲はCD・フル配信・着うたの3指標で満遍なく高売上を記録したが、発売は10月であり、僅か数ヶ月でこれらの数値が積み上げられたことを考えれば、猛烈な勢いで楽曲人気を示していたことが分かる。

 

着うたでは所要181日で200万ダウンロードに到達しているが、これは自己最速記録である。フル配信で自信唯一の200万突破曲となっている「Ti Amo」は着うたでは100万ダウンロード認定に留まっており、「ふたつの唇」もEXILEの代表曲争いでは「Ti Amo」に引けを取らないレベルの勢いとなっていた。

 

それにも拘わらず当時のEXILE陣営は年末歌番組において「Someday」を推しており、日本レコード大賞も「Someday」がノミネートされた。楽曲人気指標としての機能が当時既にほとんど消失していたCD売上では「Someday」と「ふたつの唇」の売上にほぼ差がなかったこともあり、「ふたつの唇」の大人気にはあまり光が当たらなかった。実際には2009年の楽曲人気年間1位でもおかしくないほどの大人気だったことは今からでも押さえておきたい。


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なおこの年のCD売上年間1位となった嵐/矢野健太 starring Satoshi Ohno『Believe/曇りのち、快晴はこの合算ランキングでは年間10位に下がっており、やはり歪な楽曲人気評価が継続していた。

 

2010年

 

 

(着うた売上を除外した、CD売上とフル配信ダウンロード売上の単純合算ランキングは以下記事で推定↓) 

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これとの比較では、年内に着うた100万ダウンロードを記録した西野カナ「会いたくて 会いたくて」AKB48のワンツー体制を崩し2位にまで浮上している。AKB48は着うたに関してはヘビーローテーションの累計75万ダウンロードが自己最高となっており、2010年内にはまだ何の認定も受けることができていなかった。しかし「ヘビーローテーション」はフル配信で年内60万ダウンロードを突破するほどの人気を示しており、CD売上とも合算したランキングでは年間1位となる。

 

何れにしてもこの年はAKB48西野カナの勢いが凄まじかったのだが、やはり当時はCD売上チャートが最前面で扱われていたため西野カナの歴史的人気には十分に光が当たらず、専らこの年のCD売上年間チャートを独占したAKB48と嵐の人気ばかりが最前面で取り上げられる格好となった。

 


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2011年

 

 

(着うた売上を除外した、フル配信ダウンロード売上のみのランキングは以下記事で推定↓) 

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この年からはCD売上の楽曲人気指標としての機能が完全消滅したため、CD売上を集計対象から除外する。

 

年間1位は、年内にフル配信60万ダウンロード、着うた75万ダウンロードを突破した薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ!となった。引き続き大人気を示していたAKB48Everyday、カチューシャはフル配信では2011年配信曲で唯一年内に75万ダウンロード突破を果たし、「マル・マル・モリ・モリ!」とは総合得点で同点となったが、配信から当該点到達までに要した日数の早さで「マル・マル・モリ・モリ!」に軍配が上がった。

 


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2012年以降

 

2012年以降に配信された曲で着うた認定を受けた曲は存在しない。この頃になると携帯電話のガラケーからスマートフォンへの置換が進んだことに合わせて着うた市場は殆ど消失していた。そのため、以降の楽曲人気はフル配信ダウンロード売上記録を頼りに計ることとなる。詳細は以下の各記事で解説している。

 

2012年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2013年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2014年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2015年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

2016年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

 

2017年以降はBillboard JAPAN年間チャートを参照して各年のヒット曲を振り返っている。

 

歴代アーティスト・トータル・着うた売上ランキング

 

続いて歴代アーティスト・トータル・着うた売上ランキングを紹介する。ここでは認定総数300万以上を突破している上位20組を抽出した。このうち上位5組が認定総数1,000万ダウンロードを突破している。

 

 

歴代1位はEXILE。これは以下記事で取り上げているフル配信ダウンロード売上の歴代アーティストランキングと同様の結果である。2位以下もやはり上位はフル配信ダウンロード売上の歴代上位とほとんど変わらない面子となっている。そのため詳細解説は以下記事に譲る。

 

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フル配信ダウンロードランキングとの違いを挙げるとすれば、着うたランキングでは倖田來未ORANGE RANGEなど、2000年代中盤に活躍したアーティストがより上位に来ている。これは2000年代中盤の配信市場の主役が着うただったことを意味している。2000年代後半になると主役はフル配信に移行しており、それを表すようにフル配信ダウンロードランキングは2000年代後半以降に活躍したアーティストがより上位に入っている。

 

まとめ

 

この着うたランキングからは主に2000年代中盤のヒットシーンを読み取ることが可能であった。この時期はCD売上が楽曲人気指標として機能しなくなる直前ギリギリのタイミングであり、CD売上を通じてヒットを把握することもまだ辛うじてできた時代ではあったが、CD売上の全体的な減少傾向が続いていたことから、90年代のヒット曲とCD売上を単純比較する形で楽曲人気規模が過小評価される事態も生じ始めていた時期である。是非とも上述した「CD売上1枚=着うた5ダウンロード」の換算率で当時のヒット曲のCD売上にダウンロード売上も加味して今からでも当時のヒット規模認識を上方修正していきたいところである。

 

なお、上記データは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。自分の好きな曲がどれだけダウンロードされているのか、検索してみるのも楽しいかもしれない。

 

www.riaj.or.jp

 

 

参考・着うたミリオン(100万)達成曲一覧

 

Ring a Ding Dong」 木村 カエラ
「WON'T BE LONG」 EXILE倖田來未
「夢のうた」 倖田 來未
「明日がくるなら with JAY'ED」 JUJU
明日晴れるかな」 桑田 佳祐
「ユメクイ」 大塚 愛
Flavor Of Life」 宇多田 ヒカル
「遥か」 GReeeeN
「Love Forever」 加藤 ミリヤ×清水 翔太
「Lovin' Life」 FUNKY MONKEY BABYS
タイヨウのうた」 Kaoru Amane
「Ti Amo」 EXILE
A Perfect Sky」 BONNIE PINK
イケナイ太陽」 ORANGE RANGE
「素直になれたら feat.Spontania」 JUJU
蒼く 優しく」 コブクロ
「会いたくて 会いたくて」 西野 カナ
「もっと強く」 EXILE
Prisoner Of Love」 宇多田 ヒカル
「ひまわり」 遊助
「ガールフレンド」 アヴリル・ラヴィーン
「君のすべてに」 Spontania feat.JUJU
Jewelry day」 絢香
「Precious」 伊藤 由奈
「Baby Don't Cry」 安室 奈美恵
「君って」 西野 カナ
「歩み」 GReeeeN
「気分上々↑↑」 mihimaru GT
「Good-bye days」 YUI
「宙船(そらふね)」 TOKIO
「春夏秋冬」 ヒルクライム
「LIFE」 キマグレン
「Believe」 AI
ルパン・ザ・ファイヤー」 SEAMO
「ここにいるよ」 SoulJa
I believe」 絢香
「Butterfly」 木村 カエラ
I Believe」 EXILE
「ただ・・・逢いたくて」 EXILE
「ア・イ・シ・テ・ルのサイン ~わたしたちの未来予想図~」 DREAMS COME TRUE
「羞恥心」 羞恥心
「POP STAR」 平井 堅
プラネタリウム」 大塚 愛
「HEAVEN」 浜崎 あゆみ
「運命」 倖田 來未
キズナ」 ORANGE RANGE
ENDLESS STORY」 伊藤 由奈
「GLAMOROUS SKY」 中島 美嘉
「バッド・デイ~ついてない日の応援歌」 ダニエル・パウター
「Best Friend」 西野 カナ
「もう一度...feat.BENI」 童子-T
お願い!セニョリータ」 ORANGE RANGE
「ラヴ・パレード」 ORANGE RANGE
「SMILY」 大塚 愛
恋におちたら」 Crystal Kay
ここにしか咲かない花」 コブクロ
「刹那」 GReeeeN
「イチブトゼンブ」 B'z
「*~アスタリスク~」 ORANGE RANGE
「NO MORE CRY」 D-51
「以心電信」 ORANGE RANGE
「Love Story」 安室 奈美恵
「CAROLS "Original Mix"」 浜崎 あゆみ
「かたちあるもの」 柴咲 コウ
「ツバサ」 アンダーグラフ
ロコローション」 ORANGE RANGE
リルラ リルハ」 木村 カエラ
ココロオドル」 nobodyknows+
瞳をとじて」 平井 堅
「3月9日」 レミオロメン
「愛しい人へ」 ET-KING
さくらんぼ」 大塚 愛
「Jupiter」 平原 綾香
永遠にともに」 コブクロ
銀河鉄道999」 EXILE
ハナミズキ」 一青 窈
「愛のうた」 倖田 來未
「愛をこめて花束を」 Superfly
PEACH」 大塚 愛
「道」 EXILE
CHU-LIP」 大塚 愛
「ジレンマ feat. ケリー・ローランド」 ネリー
愛をとりもどせ!!」 クリスタルキング
雪の華」 中島 美嘉
恋人たちのクリスマス」 マライア・キャリー
残酷な天使のテーゼ」 高橋 洋子
アンパンマンのマーチ」 ドリーミング

 

参考・着うたトリプル・プラチナ(75万)達成曲一覧

 

恋愛写真」 大塚 愛
「I'll be there」 倖田 來未
「流星」 コブクロ
Lifetime Respect -女編-」 RSP
「虹」 Aqua Timez
「ORION」 中島 美嘉
「KISSして」 KOH+
「DANCE2 feat. ソイソース(サビ)」 ORANGE RANGE
「BLUE BIRD」 浜崎 あゆみ
「この夜を止めてよ」 JUJU
「BUT」 倖田 來未
マル・マル・モリ・モリ!」 薫と友樹、たまにムック。
「if」 西野 カナ
「おかえり」 絢香
「何度も」 青山 テルマ
FOREVER LOVE」 清水 翔太×加藤 ミリヤ
「熱帯夜」 RIP SLYME
「LIFE」 中島 美嘉
フレンジャー」 大塚 愛
「優しい光」 EXILE
たらこ・たらこ・たらこ」 キグルミ
「キミに歌ったラブソング」 Lil'B
「もっと…」 西野 カナ
「Winter Love」 BoA
「CHE.R.RY」 YUI
「JEWEL」 浜崎 あゆみ
やさしさで溢れるように」 JUJU
「Someday」 倖田 來未
「Dear…」 西野 カナ
「Keep Tryin'」 宇多田 ヒカル
「Real voice」 絢香
「ミスター」 KARA
「NEW LOOK」 安室 奈美恵
「ありがとう」 いきものがかり
「anytime」 倖田 來未
「you」 倖田 來未
「Someday」 EXILE
「DANCE2 feat. ソイソース」 ORANGE RANGE
「千の夜をこえて」 Aqua Timez
「Only Human」 K
「太陽の下」 レミオロメン
「僕のキモチ」 WaT
「Moon Crying」 倖田 來未
「Cry Baby」 SEAMO
「恋のブチアゲ♂天国(恋のマイアヒ)」 まえけん♂トランス・プロジェクト
「SCREAM」 GLAY×EXILE
「fairyland」 浜崎 あゆみ
「決意の朝に」 Aqua Timez
「Butterfly」 倖田 來未
ヘビーローテーション」 AKB48
「STEP you」 浜崎 あゆみ
「じょいふる」 いきものがかり
「let go」 m-flo loves YOSHIKA
「大好きだよ。」 大塚 愛
サンライズ」 BENNIE K
「INSPIRE」 浜崎 あゆみ
「Aitai」 加藤 ミリヤ
キューティーハニー」 倖田 來未
全力少年」 スキマスイッチ
「奏(かなで)」 スキマスイッチ
「Pure」 EXILE
「Together When…」 浜崎 あゆみ
「ニホンノミカタ ―ネバダカラキマシタ―」 矢島美容室
「こいのうた」 GO!GO!7188
「ルーズ・ユアセルフ」 エミネム
「アイ・ウォント・イット・ザット・ウェイ」 バックストリート・ボーイズ
「I SHOULD BE SO LUCKY」 mihimaru GT
また君に恋してる」 坂本 冬美
涙そうそう」 夏川 りみ
ラスト・クリスマス」 ワム!

 

参考・着うたダブル・プラチナ(50万)達成曲一覧

 

「ふたりで・・・」 倖田 來未
イケナイ太陽(サビVer.)」 ORANGE RANGE
崖の上のポニョ」 藤岡藤巻と大橋のぞみ
「キミが好きで」 Lil'B
A winter fairy is melting a snowman」 木村 カエラ
「glitter」 浜崎 あゆみ
LAST CHRISTMAS」 EXILE
「LOVE RAIN ~恋の雨~」 久保田 利伸
「SUMMER TIME LOVE」 EXILE
風の詩を聴かせて」 桑田 佳祐
「時の描片~トキノカケラ~」 EXILE
「空はまるで」 MONKEY MAJIK
「Beautiful World」 宇多田 ヒカル
「Sunrise ~LOVE is ALL~」 浜崎 あゆみ
「WHITE DAYS」 コブクロ
「扉」 GReeeeN
「My SunShine」 ROCK'A'TRENCH
「Distance」 西野 カナ
「また明日...」 JUJU
「一色(サビver.)」 中島 美嘉
「BLACK DIAMOND」 DOUBLE & 安室奈美恵
「はつ恋」 福山 雅治
「何かひとつ feat. JAY'ED & 若旦那」 JAMOSA
「TREE CLIMBERS」 木村 カエラ
「ちっぽけな勇気」 FUNKY MONKEY BABYS
「heavenly days」 新垣 結衣
「マイルズ・アウェイ」 マドンナ
「あなたと」 絢香×コブクロ
「GO GO サマー!」 KARA
「かけがえのない詩」 mihimaru GT
「こころ」 小田 和正
「ひと恋めぐり」 柴咲 コウ
「泣かないで」 羞恥心
「Everything」 EXILE
「ジャンピン」 KARA
ハネウマライダー」 ポルノグラフィティ
Sunshine Girl」 moumoon
「最愛」 KOH+
「Cherry Girl」 倖田 來未
「I Wish For You」 EXILE
「This Love」 アンジェラ・アキ
「君に会いたくなるから」 西野 カナ
「Hello, Again~昔からある場所~」 JUJU
「Magic Music」 木村 カエラ
たとえ どんなに…」 西野 カナ
チャンピオーネ」 ORANGE RANGE
「HOME」 清水 翔太
「Stay Gold」 宇多田 ヒカル
「時の足音」 コブクロ
フライングゲット」 AKB48
ホットペッパーの唄」 木村 カエラ
「Kiss & Cry」 宇多田 ヒカル
君という名の翼」 コブクロ
「Dream Lover」 INFINITY 16 welcomez 湘南乃風,MINMI,MOOMIN
「七色の明日~brand new beat~」 BoA
「ギフト」 ET-KING
「stay with me」 倖田 來未
「ロンドン・ブリッジ」 ファーギー
「VICTORY」 EXILE
「Do Me More」 安室 奈美恵
「Day by Day」 MEGARYU
「ビコーズ・オブ・ユー」 Ne-Yo
「純情~スンジョン~」 DJ OZMA
「たんぽぽ」 遊助
「Around The World」 MONKEY MAJIK
「影」 柴咲 コウ
「マイペース」 SunSet Swish
「Rising Sun」 EXILE
「赤い糸」 コブクロ
「WIND」 倖田 來未
「六本木~GIROPPON~」 鼠先輩
「Garden feat.DJ KAORI,Diggy-MO',クレンチ&ブリスタ」 May J.
「Gee」 少女時代
「No Regret」 倖田 來未
「Everlasting」 BoA
「MR.TAXI」 少女時代
「人」 GReeeeN
「YELL」 いきものがかり
「SAYONARA」 ORANGE RANGE
「This Is Love」 宇多田 ヒカル
Everyday、カチューシャ」 AKB48
「Promise」 倖田 來未
「Be My Last」 宇多田 ヒカル
「flower」 倖田 來未
「ハング・アップ」 マドンナ
「LALALA feat. 若旦那 (湘南乃風)」 加藤 ミリヤ
ベイビー・アイラブユー(English ver.)」 シェネル
「Sweet Mom」 柴咲 コウ
「帰りたくなったよ」 いきものがかり
まねきねこダックの歌」 たつやくんとマユミーヌ
「キミのとなりで」 BoA
「SO SICK」 Ne-Yo
「桜色舞うころ」 中島 美嘉
「未来の地図」 Mi(エムアイ)
黒毛和牛上塩タン焼680円」 大塚 愛
「hands」 倖田 來未
「HERO」 EXILE
月光花」 Janne Da Arc
「メリクリ」 BoA
「ルーズ・マイ・ブレス」 デスティニーズ・チャイルド
「You're Beautiful」 ジェイムス・ブラント
「恋文」 Every Little Thing
「ダニー・カリフォルニア」 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
「思いがかさなるその前に・・・」 平井 堅
「Alright!!」 Superfly
「何度でも」 DREAMS COME TRUE
ボクノート」 スキマスイッチ
「Easy Breezy」 Utada
「Share The World」 東方神起
「19 Memories」 加藤 ミリヤ
「大阪LOVER」 DREAMS COME TRUE
「Moments」 浜崎 あゆみ
「アイのうた」 福井 舞
「ミチシルベ ~a road home~」 ORANGE RANGE
明日への扉」 I Wish
FIREWORKS」 EXILE
「I WAS BORN TO LOVE YOU」 QUEEN
「サンキュー!!」 HOME MADE 家族
「桜」 河口 恭吾
I AM YOUR SINGER」 サザンオールスターズ
Choo Choo TRAIN」 EXILE
「You were…」 浜崎 あゆみ
「上海ハニー」 ORANGE RANGE
「Together」 EXILE
「たしかなこと」 小田 和正
One Night Carnival」 氣志團
月のしずく」 RUI
TOUGH BOY」 TOM★CAT
「逢いたくていま」 MISIA
READY STEADY GO」 L'Arc~en~Ciel
「もらい泣き」 一青 窈
「FUNKY TOWN」 安室 奈美恵
「クレイジー・イン・ラヴ(フィーチャリング Jay-Z)」 ビヨンセ
誰かの願いが叶うころ」 宇多田 ヒカル
サヴァイヴァー」 デスティニーズ・チャイルド
WE WILL ROCK YOU」 QUEEN
「SAKURA」 いきものがかり
いつかのメリークリスマス ~「恋するハニカミ!」バージョン~」 B'z
「OCEAN」 B'z
「Days」 浜崎 あゆみ
創聖のアクエリオン」 AKINO
「ブルーバード」 いきものがかり
「メリッサ」 ポルノグラフィティ
魂のルフラン」 高橋 洋子
「Hide&Seek」 安室 奈美恵
「会いたかった」 AKB48
「アゲハ蝶」 ポルノグラフィティ

 

2023年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2023のヒット曲をBillboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2023年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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2022年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2022年のヒット曲をBillboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2022年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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2021年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2021年のヒット曲をBillboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2021年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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2020年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2020年のヒット曲Billboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2020年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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2019年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2019のヒット曲をBillboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2019年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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2018年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2018のヒット曲をBillboard JAPAN年間ランキングを通じて振り返る。

  

看板チャートであるBillboard JAPAN Hot 100とは、国内の楽曲人気指標として最も有用な総合音楽チャートである。当時の集計対象は、CD、ダウンロード、ストリーミング、ラジオエアプレイ、ルックアップ(PCによるCD読取数)、Twitter、MVの7指標であった。広範な集計対象を強みとしており、2017年以降は高人気楽曲をほぼ漏れなくチャート上位表示させることに成功している。

 

そんなBillboard JAPAN Hot 100の2018年の年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

  

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2017年のヒット曲【Billboard JAPAN年間チャート総括】

この記事では2017のヒット曲をBillboard JAPAN年間チャートを通じて振り返る。

 

2017年のBillboard JAPAN Hot 100年間TOP30は以下のとおりとなった。

 

 

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米津玄師の人気曲【売上・再生回数ランキング】

米津玄師は2013年に「サンタマリア」でメジャーデビューした男性シンガーソングライター。デビューから数年後に大ブレイクを果たし、2010年代後半にヒット曲を大量輩出した。2020年代に突入した今なお音楽シーンを席巻し続けている。

 

米津玄師がブレイクした時期はYouTubeが音楽視聴方法の主流だったため、楽曲人気もMV再生回数を通じて把握する。一方で、既に市場が縮小していた配信ダウンロード売上でも、その圧倒的な人気から歴史的な売上を記録している。同様に、2020年代以降の音楽視聴方法の主流となったオーディオストリーミングサービスでも、全面解禁がやや遅かったながらも無視できない規模を記録している。ここではMV、ダウンロード、ストリーミングの3指標をもとにしながら、米津玄師のヒット史を振り返る。

 

まずMV再生回数ランキング(YouTube)は以下のとおり。MV1億再生以上を記録した曲は13曲(「打上花火」も含めれば14曲)で、これは国内アーティスト歴代1位記録である。なお2024/12/26時点で全楽曲を集計した累計MV再生回数(日本国内)41.2億(歴代2位)となっている。

 

 

(歴代MV再生回数ランキングはこちら↓)

billion-hits.hatenablog.com

 

(歴代アーティスト・トータル・YouTube再生回数ランキングはこちら↓) 

billion-hits.hatenablog.com

 

次にダウンロード売上ランキングは以下のとおり。日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は24曲(「打上花火」も含めれば25曲)で、認定総ダウンロード売上は970万(歴代8位)となっている。

 

 

 

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歴代MV再生回数ランキング(YouTube・日本国内)

米津玄師「Lemon」YouTube国内史上初となるMV9億再生を突破した。この一報を受けて、「歴代MV再生回数ランキングはどうなってるのだろう?」と考えた人も多いのではないだろうか。

 

reissuerecords.net

 

YouTubeは2010年代に日本国内でサービスが普及するにつれて、次第に音楽の聴き方の主流に君臨するようになっていった。音楽の聴き方は2000年代前半まではCD、2000年代後半は配信ダウンロードにより楽曲を購入する方法が主流だったが、YouTubeの普及によりオンライン上の音源にアクセスして聴くという方法に変化していった。この方法をストリーミングと言う。

 

ストリーミングの普及に伴って音楽業界の収益構造も変化しつつあり、広告収入型ストリーミングや定額制音楽配信サービスが新たな収益源になってきている。YouTubeに関しては基本的に消費者は無料で音楽を視聴できるので前者に該当する。対して現在一気に普及が進んでいるSpotifyApple music、LINE MUSICなどで消費者が毎月定額を支払うことで享受できる聴き放題サービスは後者に該当する。この定額制のことを英語でサブスクリプション、略してサブスクと呼ぶ。

 

この音楽の聴き方の変化に伴い、今どの曲が人気なのかを知る手段も変化を続けている。2000年代前半まではCD売上枚数が楽曲人気に直結していたので、CD売上の集計で有名なオリコンランキングを確認すれば良かった。

 

2000年代後半からは配信ダウンロード売上を併せて確認しないと楽曲人気を把握できなくなったが、オリコンは配信売上の集計を一向に開始しなかった。そのため、CD売上が楽曲人気指標であるという古い認識がなかなかアップデートされなかった。このことは歴代配信ダウンロード売上ランキング関連記事でまとめている。

 

billion-hits.hatenablog.com

  

billion-hits.hatenablog.com

 

こうして高配信売上曲の人気過小評価が続く間にダウンロード市場も縮小し始め、代わってストリーミング市場が台頭してきた。YouTubeはその先駆けであるが、YouTubeがメインとするサービスは音楽だけではない動画配信であり、Spotifyなどのオーディオストリーミングサービスに先んじて動画ストリーミングサービスが普及したことは、世界各国の動向とは異なる日本音楽業界の特徴として挙げられる。

 

したがって、2010年代に人気を博した楽曲を把握するためには、上記ダウンロード売上と併せてYouTubeのMV再生回数を確認することが必要となる。そこで、2025年1月12日時点の歴代MV再生回数ランキングを以下に示す。これまでに44曲の国内MVが2億再生を突破している

 

(集計対象MVや集計方法は下記画像内注釈を参照)

 

 

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2016年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

この記事では2016に配信された楽曲のヒットを、主にフル配信ダウンロード売上を通じて振り返る。

 

2005年までは音楽の聴き方の主流はCDを購入することだったため、楽曲人気を把握する主要な手段は依然としてCD売上チャートを確認することであった。しかし2006年以降は配信市場が無視できない規模に拡大。ミリオンセラーがフル配信ダウンロードで続々誕生するようになり、完全にCDに代わる音楽の聴き方の主流に躍り出た。

 

そのような状況にも拘わらず、楽曲人気指標としての役割が期待されていたオリコンは配信売上の集計を一向に開始せず、CD売上チャートだけを提示し続けた。そのCD売上チャートも、楽曲人気に関係しない要因によって特定アーティストにより過度に独占されるようになったため、楽曲人気指標としては使用不可能になった。

 

そんな中でもCD売上を楽曲人気指標として誤用する動きはなかなか改善されず、そうこうしているうちに、スマートフォンの普及によりこれまで着うたフルが牽引してきたダウンロード市場が2010年代に入って一気に縮小を始めた。

 

ダウンロードに代わって音楽の聴き方の主流となったのがストリーミングであり、日本国内で先陣を切って普及し始めたストリーミングサービスがYouTubeである。この変化に伴い、以降は徐々に楽曲人気を計る指標もダウンロード売上からMV再生回数に移行していくこととなる。

 

2016年はこのような変化の過渡期だったことを踏まえ、ダウンロード売上をメインに取り上げつつも、MV再生回数データにも適時触れながら、ヒットシーンを振り返っていくこととする。

 

累計配信売上は日本レコード協会のダウンロード認定で確認する。2016年配信曲で最終累計50万ダウンロード以上を記録した全曲のデータをランキング化した表は以下のとおり。このうち2曲が配信ミリオンを突破している。

 

 

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2015年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

この記事では2015に配信された楽曲のヒットを、主にフル配信ダウンロード売上を通じて振り返る。

 

2005年までは音楽の聴き方の主流はCDを購入することだったため、楽曲人気を把握する主要な手段は依然としてCD売上チャートを確認することであった。しかし2006年以降は配信市場が無視できない規模に拡大。ミリオンセラーがフル配信ダウンロードで続々誕生するようになり、完全にCDに代わる音楽の聴き方の主流に躍り出た。

 

そのような状況にも拘わらず、楽曲人気指標としての役割が期待されていたオリコンは配信売上の集計を一向に開始せず、CD売上チャートだけを提示し続けた。そのCD売上チャートも、楽曲人気に関係しない要因によって特定アーティストにより過度に独占されるようになったため、楽曲人気指標としては使用不可能になった。

 

そんな中でもCD売上を楽曲人気指標として誤用する動きはなかなか改善されず、そうこうしているうちに、スマートフォンの普及によりこれまで着うたフルが牽引してきたダウンロード市場が2010年代に入って一気に縮小を始めた。

 

ダウンロードに代わって音楽の聴き方の主流となったのがストリーミングであり、日本国内で先陣を切って普及し始めたストリーミングサービスがYouTubeである。この変化に伴い、以降は徐々に楽曲人気を計る指標もダウンロード売上からMV再生回数に移行していくこととなる。

 

2015年はこのような変化の過渡期だったことを踏まえ、ダウンロード売上をメインに取り上げつつも、MV再生回数データにも適時触れながら、ヒットシーンを振り返っていくこととする。

 

累計配信売上は日本レコード協会のダウンロード認定で確認する。2015年配信曲で最終累計50万ダウンロード以上を記録した全曲のデータをランキング化した表は以下のとおり。このうち3曲が配信ミリオンを突破している。

 

 

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2014年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

この記事では2014に配信された楽曲のヒットを、主にフル配信ダウンロード売上を通じて振り返る。

 

2005年までは音楽の聴き方の主流はCDを購入することだったため、楽曲人気を把握する主要な手段は依然としてCD売上チャートを確認することであった。しかし2006年以降は配信市場が無視できない規模に拡大。ミリオンセラーがフル配信ダウンロードで続々誕生するようになり、完全にCDに代わる音楽の聴き方の主流に躍り出た。

 

そのような状況にも拘わらず、楽曲人気指標としての役割が期待されていたオリコンは配信売上の集計を一向に開始せず、CD売上チャートだけを提示し続けた。そのCD売上チャートも、楽曲人気に関係しない要因によって特定アーティストにより過度に独占されるようになったため、楽曲人気指標としては使用不可能になった。

 

そんな中でもCD売上を楽曲人気指標として誤用する動きはなかなか改善されず、そうこうしているうちに、スマートフォンの普及によりこれまで着うたフルが牽引してきたダウンロード市場が2010年代に入って一気に縮小を始めた。

 

ダウンロードに代わって音楽の聴き方の主流となったのがストリーミングであり、日本国内で先陣を切って普及し始めたストリーミングサービスがYouTubeである。この変化に伴い、以降は徐々に楽曲人気を計る方法もダウンロード売上からMV再生回数に移行していくこととなる。

 

2014年はこのような変化の過渡期だったことを踏まえ、ダウンロード売上をメインに取り上げつつも、MV再生回数データにも適時触れながら、ヒットシーンを振り返っていくこととする。

 

累計配信売上は日本レコード協会のダウンロード認定で確認する。2014年配信曲で最終累計50万ダウンロード以上を記録した全曲のデータをランキング化した表は以下のとおり。このうち3曲が配信ミリオンを突破している。

 

 

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2013年のヒット曲【配信ダウンロード売上ランキング】

この記事では2013に配信された楽曲のヒットを、主にフル配信ダウンロード売上を通じて振り返る。

 

2005年までは音楽の聴き方の主流はCDを購入することだったため、楽曲人気を把握する主要な手段は依然としてCD売上チャートを確認することであった。しかし2006年以降は配信市場が無視できない規模に拡大。ミリオンセラーがフル配信ダウンロードで続々誕生するようになり、完全にCDに代わる音楽の聴き方の主流に躍り出た。

 

そのような状況にも拘わらず、楽曲人気指標としての役割が期待されていたオリコンは配信売上の集計を一向に開始せず、CD売上チャートだけを提示し続けた。そのCD売上チャートも、楽曲人気に関係しない要因によって特定アーティストにより過度に独占されるようになったため、楽曲人気指標としては使用不可能になった。

 

そんな中でもCD売上を楽曲人気指標として誤用する動きはなかなか改善されず、そうこうしているうちに、スマートフォンの普及によりこれまで着うたフルが牽引してきたダウンロード市場が2010年代に入って一気に縮小を始めた。

 

ダウンロードに代わって音楽の聴き方の主流となったのがストリーミングであり、日本国内で先陣を切って普及し始めたストリーミングサービスがYouTubeである。この変化に伴い、以降は徐々に楽曲人気を計る方法もダウンロード売上からMV再生回数に移行していくこととなる。

 

2013年はこのような変化の過渡期だったことを踏まえ、ダウンロード売上をメインに取り上げつつも、MV再生回数データにも適時触れながら、ヒットシーンを振り返っていくこととする。

 

累計配信売上は結局日本レコード協会のダウンロード認定で確認する。2013年配信曲で最終累計50万ダウンロード以上を記録した全曲のデータをランキング化した表は以下のとおり。このうち1曲が配信ミリオンを突破している。

 

 

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