ベンチャーキャピタルとはどういう仕事か?

私は昨年の秋に、VC業界に転職したのですが、
少しづつベンチャーキャピタルの仕事の全容が見えてきました。


ベンチャーキャピタルという職種は、いったいどういう仕事なのか?と問われれば、多くの方が持つイメージの通り、「業界動向アナリスト」であったり、「投資リスク算定士」であったり、「経営コンサルタント」的な仕事であるわけですが、他にも異なった側面があります。


有望な投資候補企業を見つけるには、待っているだけではダメで、「ベンチャー情報サーチャー」や「ネットワーカー」となって、積極的に案件を探す必要がありますし、有望なベンチャーなのに、IPO意志の無い社長に対しては、「IPOという商品を売る営業マン」になり、説得をしていく必要もあるわけです。(もちろん個人的にはIPOをしないという経営判断もアリと思っていますが)


さらに、投資先企業のハンズオン支援にあたっては、時に「会計士」、時に「司法書士」的な仕事をしますし、「人材採用エージェント」的な仕事もあります。私などは、営業支援に力を入れて「セールスレップ」的な動き方をしていますね。(個人的には、この活動が最も重要と思っていますが、他の人はあまりやらないようです)


これら通常の活動に加えて、ファンド集めの際には、「投資商品を売る営業マン」となって、余剰資金のありそうな事業会社や銀行を開拓し、説得していかなければなりません。したがって、普段から、その布石を考えておく必要があります。


キャピタリストの仕事は、ざっと、こんな感じで多岐に渡っています。私のところは独立系VCなので、他VCでは、仕事のやり方が異なるかもしれません。また、キャピタリストの個性によっても、どこに力を入れているかが変わるようです。他の方々に学びながらも、自分なりの型を作っていきたいと思います。