大阪市は、豊臣秀吉が築き、地下に眠っていた石垣を見学できる「大阪城　豊臣石垣館」を来年4月1日にオープンすると発表した。同館は現在の天守閣の東南側にあり、石垣は豊臣期大坂城では「詰ノ丸」と呼ばれた区画に当たる。 同館は地上1階、地下1階で、石垣は地下の展示スペースにある。料金は大阪城天守閣の観覧料込みで、大人1200円、高大生600円、中学生以下は無料。 大坂夏の陣（1615年）で豊臣方が敗れると、徳川家は大幅に土を盛って秀吉が築いた大坂城を埋めた上に新たに城を築いており、豊臣期の石垣は地下に埋まっている。 この石垣は昭和59年に発見。展示スペースに残る石垣の高さは4・5メートル。徳川期の石垣は切り石が用いられているが、豊臣期は自然石を用いた野面積みで築かれているのが特徴という。

高田温泉さくら荘温浴事業廃止の条例改正案で賛成者の挙手を求められ、委員からは手が上がらなかった=13日、大和高田市役所 「終えるなら代替案が必要」 奈良県大和高田市議会の民生文教委員会(横田誠治委員長)が13日、開かれ、入浴設備の老朽化や物価高騰による維持費用の増加、入浴料収益の減少を理由に市が提案した、高田温泉さくら荘の温浴事業を廃止する条例の一部改正案が全会一致で否決された。19日の本会議でも、否決される見通し。

幼稚園児が主人公のギャグ漫画「まことちゃん」などの作品で知られる漫画家の楳図(うめず)かずお=本名一雄・かずお=さんが10月28日に亡くなってから、1カ月半が過ぎた。少年期から青年期までを過ごした奈良県五條市では今も市民らが思い出を語り合い、ファンらが「まことちゃん地蔵」(同市須恵1丁目)を訪れて別れを惜しんでいる。

古代からの長い歴史を誇る奈良県内では、重要な文化財と公式に指定はされていないものの、歴史的に貴重な仏像などが地域で多く保管されてきた。だが、人口減少による過疎が進む中、こうした未指定文化財の管理が急速に難しくなってきている。専門家は「住民に任せきりにする手法は限界に来ている。早く手を打たないと、盗難や損傷にもつながる」として、受け皿となる保管施設を整備する重要性を強調している。 天井に大穴…仏像に雨や泥 「しばらく見てへんうちに天井に大穴が空いてしまってね。仏様に申し訳ないわ」。かつて林業の拠点だった桜井市北山地区の小谷元一区長（76）は、元は寺だった集会所の本堂の天井を見上げた。

奈良公園でK―POPアーティストによる無料コンサートを奈良県が国際交流事業として企画していることをめぐり、県議会「自民党・無所属の会」の一部の県議らが費用対効果に疑問があるとして、事業費を削除する予…

奈良県の山下真知事は12日、奈良公園（奈良市）で来年10月に予定する韓国の人気歌手らが出演する無料の文化交流イベントについて、X（旧ツイッター）で「お金のない日本の若者も大好きなK─POPアーティストに生で接することができ、交流を深められる。お金に代え難い価値が生み出される」と指摘し、理解を求めた。同イベントは韓国との交流を深める狙いがある一方、約2億7000万円の事業費について費用対効果を疑問視する声が挙がっている。 同イベントは、来年に迎える日韓国交正常化60周年、再来年に迎える県と韓国・忠清南道の友好提携15周年に合わせた9000人規模の無料コンサート。県国際課によれば、今年2月に東京都内に忠清南道の事務所が開設された際、山下氏も招かれ、その場で忠清南道知事と開催を企画したという。 「高い安いの次元ではない」山下氏は、Xで「当初は有料での開催を計画したが、国際的な友好親善という趣旨か

奈良県桜井市三輪の大神神社の二の鳥居前に13日、正月の参拝者を迎える高さ約5メートルの大門松2個が設置された。新年1月13日まで飾られる。 県花き植木農業協同組合(松田登貴也組合長)が毎年奉納しており、今年で27回目。マツ、タケ、ウメ、葉ボタン、ナンテンなど門松の材料はすべて県産。組合職員らがクレーン車を使うなどして飾り付けた。最後に神職が左右の門松を お祓(はら)いして完成した。 松田組合長は「商売繁盛や子孫繁栄、無病息災を願って奉納した。新年が良い年になれば」と話した。

西面回廊に礎石の穴も 奈良文化財研究所(奈文研)は13日、奈良市西大寺小坊町での発掘調査で、奈良時代の大寺院、西大寺の中枢部分「金堂院」で灯籠の痕跡が見つかったと発表した。同寺で灯籠の痕跡が見つかるのは初めて。

奈良時代、称徳天皇（718～70）の発願で建立された奈良市の西大寺。現在の寺域の北にあった金堂院跡（同市西大寺小坊町）を発掘調査した奈良文化財研究所は12月13日、二つあった金堂を囲む回廊の基壇の一…