2013年 03月 13日 <:/p>
高岡市環境サービス課のウソを暴く
東日本大震災で生じたがれきを高岡市が受け入れ、国から震災復興特別交付税などを受け取ることに、市民団体「高岡の未来を考える会」が十二日、「復興予算の流用」としてがれきの受け入れ中止を求める申し入れ書を市に提出した。
メンバーら十四人が市秘書課を訪ね、高橋由紀子代表が「復興予算が復興とは関係のないごみ処理施設の建設に充てられるのはおかしい」と訴えた。
国は復興予算を活用し昨年三月、がれきの受け入れを検討する自治体に、ごみ処理施設を整備するための財政支援策を伝えた。高岡、氷見、小矢部三市でつくる高岡地区広域圏事務組合は二〇一四年秋の完成を目指し、ごみ処理施設(氷見市上田子)を建設しており、高岡市のがれき受け入れに伴って国から約十八億円が交付されることになった。
内訳は震災前から認められる見込みだった交付金八億円と、震災復興特別交付税の十億円。三市は特別交付税を一二年度三月補正予算案に計上している。
申し入れには、高岡市環境サービス課は「昨年二月からがれきの受け入れを検討しており、その後に国の制度が変わって交付の枠が広がった。見返りのためにがれきを受け入れるのでない」と説明している。
ごみ処理施設の建設費は約七十八億円で、周辺道路などを含めた総事業費は約百億円。このうちもともと国が交付金として約三十億円を負担し、残りを三市が負担することになっていた。 (西山輝一)
上記報道によると、高岡市環境サービス課は「昨年二月からがれきの受け入れを検討しており、その後に国の制度が変わって交付の枠が広がった」と説明しているが、これは大嘘である。以下にその根拠を時系列に示す。
H23.11.21:H23年度第3次補正予算成立(復旧・復興枠の新設)
H24.2:高岡市ががれきの受け入れを検討
H24.3.15:環境省が「交付金の返還不要」の通達
H24.4.5:H24年度予算成立(復旧・復興枠が継続)
H24.10.4:交付金の内示
H24.11.1:交付金の申請
H25.2.1:瓦礫の受け入れ正式表明
「国の制度が変わって交付の枠が広がった」(循環型社会形成推進交付金に復旧・復興枠が新設された)のは、上記の通りH23年度第3次補正予算が成立したH23.11.21である。
つまり、高岡市ががれきの受入を検討していたH24.2の時点で「復旧・復興枠」は既に予算成立しており、ふじみ野衛生組合(調布市・三鷹市)には「震災復興特別交付税」も交付されている。
◆女川町のがれき受け入れを条件とする特別交付税10億円余に反対。
また、高岡市環境サービス課は「見返りのためにがれきを受け入れるのでない」と説明しているが、これも信用できない。高岡市はH25.2.1にがれきの受け入れを正式表明したが、受け入れ表明前のH24.11.1の時点で「復旧・復興枠」で交付金申請している。
つまり、時系列だと「復旧・復興枠」での交付金申請→「瓦礫の受け入れ表明」の順になっているため「見返りのために瓦礫を受け入れる」と解釈するのが当然であり、「見返りのためにがれきを受け入れるのでない」と説明するのであれば、それを裏付けるデータを示すべきである。
こうしたウソまで付いてガレキの広域処理を進めたいのはなぜか、その理由こそが「このスキームを作った環境省、お金を配る口実に復興を使っていたんじゃないか」である。
各自治体は、被災地をダシにして復興予算をバラまくために環境省が企てた不道徳な政策「がれきの広域処理」と決別し、被災地が要望する「森の防潮堤」や「津波記念公園」などの支援にシフトすべきである。
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by azarashi_salad | 2013-03-13 19:03 | 政治 <:/p>