五番勝負: キー入力の快適さ
ミニノートだからこそ、こだわりたいのはキーボードの入力性だ。2008年初頭に登場した第一世代のNetbookは8.9型ワイド液晶を採用したこともあり、キーボードが小さく、頻繁に文章入力をするには厳しいモデルが多かった。10型ワイドが主流となった現在は、ほとんどのモデルが最低限のラインをクリアしたといえるが、細部にはやはり差が残っている。
一番勝負で触れたとおり、液晶フレームはLaVie Lightのほうが細く、それによって筐体サイズがコンパクトになっている。これは携帯性に貢献する反面、キーボードサイズに制限を与える側面も持っているのだ。実測したところ、LaVie Lightはキー幅17mmを確保しており十分な打ちやすさがあるが、左下の「Fn」「Crtl」キーが小さすぎる点は無視できない。
ただし、右側にある矢印キーが半段下がっており、タイプミスしにくい点は評価できる。また、あくまで個人的な好みなので勝敗には関係しないが、キーが若干固めでカチカチと確実にタイプしている感触が指に伝わるのが嬉しかった。
対するEee PC 1000H-Xは、広いキーボード面を存分に使って、キー幅は実測で17.2mmを確保していた。また、左右の周辺キーも十分に大きく、打ち間違えにくいのがメリットだ。ただし、「ろ」キーとShiftキーの間に上方向の矢印キーが割って入っているのは、通常のキーボードになれているとタイプミスしやすいので注意が必要だろう。タイプ感は柔らかめで、指が疲れにくい印象だった。
上記の設計から、限られたスペースで快適なタイプ感を実現したLaVie Lightが若干リードしていると評価したい。しかし、キーボード面ではもう1点重視したい項目がある。長時間使っているときに気になる、底部とパームレストの「温かさ」だ。
四番勝負で掲載した両モデルの側面写真には排熱口が確認できるが、内部スペースが限られるミニノートは内部に熱がこもりがちだ。長時間キーを打っているとき、パームレストに熱を感じるのは不快であり不安でもある。そこで、HDDに保存したWMV動画を1時間連続再生した際の、底部とパームレストの熱を実測してみた。結果は以下のとおりだ。
LaVie Light vs Eee PC 1000H-X パームレスト・底部の温度比較 | ||
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製品名(型番) | LaVie Light(BL100/SA6) | Eee PC 1000H-X |
パームレスト | 18.3度 | 20.8度 |
底部 | 22.2度 | 25.4度 |
両モデルとも、不安になるほどの発熱は感じられなかった。Eee PC 1000H-Xは底部が「少し熱い」、パームレストが「温かい」と感じる程度だ。さらにLaVie Lightは、パームレスト部は発熱に気づかないレベルで、底面も「温かい」と感じる程度だった。
ここではキータッチの評価も合わせて、LaVie Lightに勝ちを付けたい。