何年ぶりですかね。かなり久しぶりに、トヨタ博物館へ行きました。
なお、我が家から車で20分ほどのところ。
入場すると、このトヨダAA型に迎えられます。
「トヨタ」じゃないです。「トヨダ」です。鼻先についているエンブレムにも「TOYODA」と書かれています。
トヨタ、当時の豊田自動織機の自動車部が最初に作ったとされる乗用車です。
ちなみに、実物はもうないらしく、これはレプリカですが。
で、このトヨダAA型の正面にあるエスカレーターを登って、2階へ行きます。
ここは、自動車の黎明期の車がずらりと並んでます。時代的に、馬車から自動車へ移行しつつある時代ですね。
当然ですが、ほぼ外車です。
こんな車もありました。競技用車ですね。ブガッティだそうです。こんな時代からあったんですね、この名前。元々は技術者の名前だそうです。
さて、このトヨタ博物館の不思議の一つ。一体、どうやってこんな車を入手したのか?という車がですね、あまりに多すぎるんです。
例えば、これ。なんだ、フォルクスワーゲン・ビートルじゃないか……いえ、残念、これ、KdFビートル、1942年製です。
この車、当時のヒットラーが国民向け乗用車として開発させた車として知られてます。しかし量産されたのは第二次世界大戦後のこと。
それ以前のモデルって、あるにはあるんですね。一応、レプリカとは書かれていないので、本物だと思われるんですが……
こんな車もありました。
これ、ルーズベルト大統領専用車、だそうです。
しかし、どうやって手に入れたの?こんな車。
ここには、もう一台のトヨダAA型もあります。もちろん、これもレプリカ。
中のエンジンを拝むことができます。確かこれ、当時のシボレー製1500ccのエンジンをコピーして作ったといわれています。
もっとも、そのたかがコピーを作るのも大変だったようですね。エンジンの鋳造技術って、結構シビアですから。
これを見ると私はどうしても「となりのトトロ」でとあるカップルが乗っていた車というイメージがあります。
オート三輪ですね。バイクと車の中間のような車両。その名も「ダイハツ号」です。
2階のエンドはこれ。
メルセデスベンツ 300SL。
石原裕次郎の愛車で有名な車、らしいです。私はよく知りませんが。
派手なガルウィングが特徴です。
3階へ行くと、今度は国内の戦後の車シリーズです。
出迎えるのはこれ、初代クラウン。正確には「トヨペット・クラウン」です。
あまり知られてませんが、同時に開発された「トヨペット・マスター」という車もあって、そっちが板バネ車だったのに対し、こちらはコイルスプリングを採用した車。で、こっちが生き残ったので、クラウンという名前が未だに残っているようです。
もっとも、戦後すぐは外車、または海外メーカーのOEM生産をやってた時代。日野ルノーやらいすゞのヒルマンミンクスなどもあったんですが。
こんな車が、いつの間にか追加されてました。
BMWイセッタです。
ちなみに、前側がドアです。
これでBMWです。今じゃ考えられないくらい、小型の車ですね。
これのレプリカ(というか、オマージュ)な車が、EV車として作られているようですね。
当時は日本メーカーは、こんな感じの車を作ってました。
真ん中のあの一つ目の車は、一度見たら忘れらせません。なお、「フジキャビン 5A型」というそうです。
個人的には、その向こうにある自転車のような車輪の「フライングフェザー」も大好きですが。
で、時代が進むと、こんな車が。
パブリカなどもありますが、やっぱり目を引くのはこれ。
刺さる人には刺さるこの車。
てんとう虫こと、スバル360です。
こいつがまさに、自動車を大衆車に変えていったきっかけです。
なお、私の親父は、この車が欲しかったそうです。広島よりの山口県に住んでましたからね。
マツダのキャロルです。なお、この車が売られていた中古車屋を最近、見ました。
トヨタ博物館ですから、これは外せない車ですね。ヨタ8こと、トヨタスポーツ800。
これ、2気筒エンジンなんですよね。ごくまれに、豊田市内で走ってるとこ見ます。
ちなみにトヨタ博物館には2000GTが5台あるそうです。ここにはおいてませんが、オープン仕様のボンドカーに、いわゆる谷田部仕様と言われるスピードトライアル車(レプリカ)等。
500台限定のレクサスLFAは、もちろんあります。トヨタ博物館ですから。
実際に奏功したところに出くわしたことがあるんですが、これのエンジンサウンドは、なかなかいいです。トヨタ車のくせ(?)に。
さて、トヨタ博物館らしからぬ(?)車もあります。これは初代シルビア。
そして、フェアレディZ。
これ、ただのフェアレディZではありません。Z432です。
419台しか作られなかったラリー競技用車両、らしいです。かなりの希少車ですね。
なお、エンジンは、分かる人には分かるS20エンジンを搭載。
これを見ると、多分、多くの人がルパン三世を思い出すんじゃないでしょうかね?
フィアット500です。
個人的にビリビリと来るのがこの車。
は、スカイラインGT-R BNR32です。
すごく保存状態がいいんですよね、これ。刺さる人には刺さる。
車の展示だけでもお腹いっぱいですが、併設する文化館というところもあります。
いきなり、年代別の車に分かれたミニカーがお出迎えです。
こんな感じの展示が、10メートルほど続きます。
一体、どうやって集めたのかと聞きたくなる、車のアクセサリーや
エンブレムの数々ももちろん目を引くんですが
個人的には、その奥にあるこの車関連おもちゃの数々の方がザクザクと刺さります。
これに刺さる人がいたら、あなたはもう、昭和の人間ですね。
流行りましたね、スーパーカー消しゴム。
他にも、今じゃトミカとは分からないパッケージのトミカなど、いろいろと並んでます。
おもちゃどころか、切手までありました。
さらに、カー雑誌やカタログまで。
ライバル車でも、お構いなしです。
戦利品です。ガイドブックを買いました。1320円。
こんな感じに、展示物を振り返ることができます。
トヨタ博物館が持っている車って、大体140種類くらいあるようですね。
そのほとんどが、希少車ばかり。
そうそう、トヨタ博物館の特徴って、この写真が如実に示してますが。
実は、ほぼすべて「動態保存」なんです。
つまり、走行可能な状態で保存されてる、ということ。
中には木炭車なんてのもあるんですが、本当に木炭で走ります。時々、イベントなどで駆り出しているようですね。
これを保存する技術って、相当なものだと思うんですが、その技術も含めて残していこうというのが、この博物館の趣旨だとか。
ガソリン車をなくし、EVへと移行しつつある現在ですが、こういう車の文化はぜひ、後世に残していただきたいですね。
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