Green Hill Music Chart 2025 第2節結果

 このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロード、オーディオストリーミング、ビデオストリーミングの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

amano-yuuki.hatenablog.jp

※ 上リンクは近日中に2025年仕様に変更する予定です。なお現時点で今年度に入りチャートルールの変更は確認されていません。

 

 それでは2025年シーズン第2節結果です。まずは11位以下を発表です。

2025 Round 2 Result

 今週は24曲がポイントを獲得。「ねっこ」はMVが今月1日の「海に眠るダイヤモンド」放送終了後に公開され各指標が上昇。オーディオストリーミングもポイント圏内まであと一歩のところまで迫っている。再登場では「Sailing」が新たなMVの公開により再浮上。そして今年も「クリスマスソング」がチャートに帰ってきた。

 ここでの初登場は4曲。今月6日に急逝した中山美穂の代表曲の一つである「世界中の誰よりきっと」が12位。Billboard Japanのニコニコ VOCALOID SONGSでは現在初登場から5週連続1位の「テトリス」がYouTubeでも再生数を伸ばし15位に。1942年にリリースされ、世界で最も売れたシングル盤とされているビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」をBTSのVとデジタル加工によりコラボ楽曲に仕立てた曲が16位。Mrs.GREEN APPLEの大森元貴が楽曲を手掛けた「AlwayS」が20位に入った。

 

 つづきましてトップ10の発表です。

2025 Round 2 Top 10

 「Soranji」が9週間ぶりにオーディオストリーミングでトップ10に復帰。なお今週は「ケセラセラ」も5週ぶりに同チャートでトップ10入りしている。

 トップ10の初登場は2曲。劇場版「ドクターX FINAL」主題歌「Episode X」が6位に入った。

 上位争いでは前節5位の「はいよろこんで」が17位まで急落し一気に脱落したが、それ以外の前節ベスト5は健在。その中に今月2日にアルバム「No.I 」のデラックス版をサプライズリリースし、その追加収録曲となった「HIRAKEGOMA」が4位に食い込んだ。ただダウンロード売上についてはキャンペーン効果による影響が大きそうだ。

 ベスト3は前節初登場した「ビターバカンス」がポイントを伸ばし首位に接近。しかし「APT.」が今週も高スコアで逃げ切り3週連続1位となった。今週は4位で19Pt.とハイレベルな上位争いが続いており、まだシーズンが始まったばかりだが、ポイントの上乗せと言う意味でも大きいだろう。

 

 では今週の結果を受けて、アーティストランキング上位40組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字、青文字表記)。

Artist Ranking 25-2

 トップ10ではYOASOBIが3つ順位を落とし7位に後退。またAdoも10位に順位を下げています。この両者は今後もしばらく大きくポイントを減らしていくため、徐々に順位を落としていくものと見られます。

 

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキングはこちらからご覧ください。

amalabel.g3.xrea.com

 以上が2025年シーズン第2節の結果でした。来週のチャートもぜひご覧ください。

Billboard Japan 2024 年間ランキングを数字の面で振り返る

前記事

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 ここからは6日早朝に発表されたBillboard Japan 2024年の年間ランキングで明らかとなった各要素の具体的な売上、再生数をここ5年間の数字と比較し振り返ります。

 

ストリーミング(サブスク)再生数

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 ここ5年のストリーミング年間ランキングにおける再生数はこのようになっている(2022年以前はベスト10のみ公表)。

2020-24 Streaming

 昨年につづき年間1位の再生数は5億を超えており、5位の水準が今年初めて3億を超えている。10位は2021年より低いがここ2年と比べ水準が上がったものの、20位は昨年を下回る数字となった。なお今週(2025年度初週)、今年8月リリースのMrs.GREEN APPLE「familie」が1億再生を記録したと発表があったが、この曲の年間順位は69位であり、昨年は58位のシャイトープ「ランデヴー」が年度内にリリースし、年度最終週に1億再生の発表があったため、年間1億再生を記録した曲は昨年を上回っていると見られる。

 

 サブスク先進国ではユーザー数の頭打ちが2022年頃から始まっており、音楽市場の成長が鈍化傾向にあるが、CD販売の既得権益により音楽のデジタル化が遅れた日本においては、年間1億再生の記録する曲数の増加を見る限り、まだ成長の余地がありそうだ。ただ前の記事にも書いた通り、日本のユーザーは特定のプレイリストやアーティストを繰り返し聞く傾向が強く、そこに有る・無いの差がユーザー数の増大により顕著になっている可能性がある。昨今日本では「ヒット曲に興味が無い」人が増えているようだが、このような「ただ何となく聴き流している曲」の再生数に無意識のうちに貢献してしまい、知らないうちにヒット曲扱いされてしまっている曲もあるかもしれない。特にBillboard Japanの場合はストリーミング再生数の占める割合が上半期、年間ランキングともなると圧倒的になるため、数年前の曲であっても、いつも聴いてるプレイリストに入っているために再生数に貢献してしまい、年間ランキングにいつまでも残ってしまう曲もある。これを「民意」として示すべきか、「異常」として対策に乗り出すか。繰り返しになるかもしれないが、サブスク配信業者も伝え方を考えるべき時期に達しているのかもしれない。

 

 

ダウンロード

2020-24 Download songs

 ダウンロード売上だが、これは表を見ても分かる通り市場規模の減退が明らかであり、年間5位、10位の売上は5年前と比べ1/3以下になっている。ここ最近では総合チャートトップ10入りし、ダウンロード売上で週間50位以内に入った曲の週間売上が3桁になっているのも散見しており、取り上げるだけの価値があるかも疑問に思える水準まで売上が低下している。もちろん総合チャートに与える影響も小さくなり、ダウンロード売上だけが高くても週間チャートなら上位に食い込めるが、年間ランキングとなるとそうもいかなくなる。

 ただまだCD売上と比べると他の要素との連動性が見受けられ、必然的にダウンロード売上年間上位は年間ランキングにも食い込めている。今年度はダウンロード売上年間100位以内に入った曲のうち、半分の50曲が総合年間100位以内にも入っている。ただ週間チャートでは特典販売(配信業者毎に違う特典を付ける等)による影響も大きく出る場合があるので、その際には注意が必要だろう。

 

 ちなみにアルバムダウンロード売上もここ5年の数字を出してみたので、これも紹介する。

2020-24 Album Download

 こちらは1位の数字こそ5年前の1/5以下にまで急落しているが、5位や10位の売上はそこまで急激に落ちず、今年はむしろ回復している。ただ週間1位の売上が3桁になる事もあり、ロングヒットにより数字を稼ぐより、CD売上のように初動の売上が年間ランキングに与える影響が大きくなっているものと見られ、これは単曲のダウンロード売上とは異なる傾向と言える。

 ただ当然CD売上と比べれば一桁以上数字が違うため、これを持って人気の指標とするには無理がある。それは同時にアルバム総合チャートでもあるHot Albumsにも言え、これだけ市場規模の違う要素を掛け合わせる事自体に問題がある。まだ以前のようにルックアップがあり、それがそれなりに影響しているのであればまだしも、CD売上とダウンロード売上だけでは物足りなさがあり、抜本的な見直しが必要と言えるだろう。

 

 

 その他の年間ランキングについてはこちらからご覧ください。

www.billboard-japan.com

 

 

 今回はサブスク再生数とダウンロード売上に絞り、まとめてみましたが、いかがだったでしょうか。個人的には今年もっとも変化が見られたのはMV(ビデオストリーミング)再生数だと思うのですが、YouTubeの年間ランキングを待つべきでしょうかね。

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Green Hill Music Awards 2024 (歌手、グループ部門)

 Green Hill Music Chart 2024年シーズンでの結果を基に決定する年間表彰「Green Hill Music Awards 2024」。ここでは歌手、グループ部門の発表します。

 

 楽曲部門の受賞曲はこちらをご覧ください。

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 発表するのは、以下の5部門です。

  • Top New Artist (新人賞)※
  • Top Male Artist (男性ソロ歌手賞)
  • Top Female Artist (女性ソロ歌手賞)
  • Top Duo/Group (デュオ・グループ賞)
  • Top Artist (年度代表歌手、グループ)

※ 新人賞は前年11月以降にデビューし、前年同賞を受賞していないアーティストに限定する。

 

 

 果たして誰が栄冠に輝いたのでしょうか? それではまず、Top New Artist (新人賞)の発表です。ポイント上位、そして最優秀新人賞は?

 

 

 

ILLIT (119.5Pt.)

AKASAKI (102Pt.)

CUTIE STREET (21Pt.)

ME:I (30Pt.)

 

 韓国のオーディション番組により誕生した韓国人3人と日本人2人によるK-POPユニット、ILLITがTikTokから人気が出た現役高校生AKASAKIの追い上げをしのいで最優秀新人賞を獲得しました。おめでとうございます。


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 日韓合同のオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」から誕生したME:I。「TOKYO IDOL FESTIVAL 2024」で初お披露目された8人組アイドルユニットCUTIE STREETも新人賞を獲得しました。

 

 

 

 つづきましてTop Male Artist (男性ソロ歌手賞)の発表です。今年支持された男性ソロ歌手ベスト5、そして最優秀賞は?

 

 

AKASAKI (102Pt.)

Vaundy (121Pt.)

こっちのけんと (360.5Pt.)

藤井風 (97Pt.)

米津玄師 (275.5Pt.)

 

 「はいよろこんで」が大ブレイクしたこっちのけんとが最優秀男性ソロ歌手となりました。おめでとうございます。


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 朝ドラ主題歌「さよーならまたいつか!」を歌った米津玄師がしっかりと食い込み、劇場版ドラえもん主題歌「タイムパラドックス」を歌ったVaundy、新人賞を受賞したAKASAKI、映画主題歌となった「満ちてゆく」を歌った藤井風までがベスト5となりました。

 

 

 

 つづいてはTop Female Artist (女性ソロ歌手賞)の発表です。今年を彩った女性ソロ歌手ベスト5、そして最優秀賞は?

 

 

 

Ado (316Pt.)

Uru (47Pt.)

tuki. (446.5Pt.)

星街すいせい (141.5Pt.)

milet (43Pt.)

 

 昨秋から話題となった「晩餐歌」を歌ったtuki.が最優秀女性ソロ歌手となりました。おめでとうございます。


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 「唱」が年を跨いで好調だったAdo、VTuberとしては異例の大ヒットとなった「ビビデバ」を歌った星街すいせい、アニメ「薬屋のひとりごと」主題歌となった「アンビバレント」を歌ったUru、ドラマ「アンチヒーロー」主題歌「hanataba」を歌ったmiletがベスト5に入りました。

 

 

 

 つづきましてTop Duo/Group (デュオ・グループ賞)の発表です。今年活躍した音楽グループベスト5、そして最優秀賞は?

 

 

 

Omoinotake (368.5Pt.)

Creepy Nuts (939.5Pt.)

Number_i (374.5Pt.)

Mrs.GREEN APPLE (1,271.5Pt.)

YOASOBI (418.5Pt.)

 

 今年は多くのヒット曲を生み出したMrs.GREEN APPLEが最優秀デュオ・グループ賞を獲得しました。おめでとうございます。


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 年度代表曲にもなった「Bling-Bang-Bang-Born」が大ヒットしたCreepy Nuts、アニメ「葬送のフリーレン」主題歌「勇者」が好調だったYOASOBI、TOBEから新グループとして再出発したNumber_i、ドラマ「Eye Love You」主題歌「幾億光年」がヒットしたOmoinotakeまでがベスト5となりました。

 

 

 

 そしていよいよTop Artist (年度代表歌手、グループ)の発表です。今年を代表する歌手、グループは?

 

 

 

 

tuki. (446.5Pt.)

Creepy Nuts (939.5Pt.)

Number_i (374.5Pt.)

Mrs.GREEN APPLE (1,271.5Pt.)

YOASOBI (418.5Pt.)

 

 今年度は12曲がポイントを獲得。「ライラック」、「familie」を年間ベスト10入りさせたMrs.GREEN APPLEが、今年度の年度代表歌手、グループとなりました。誠におめでとうございます。


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 以上で「Green Hill Music Awards 2024」全部門の発表を終了します。今日1日に渡りご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

 

 

 そしてここで、今月25・26日に発表します「Green Hill Music Grand Prix 2024」に選出された20組のうち、チャート上位選出アーティスト8組を先行発表します。

 まずはここまで発表してまいりました「Green Hill Music Awards 2024」から、最上位シード権を獲得したのはこの4組です。

 

【シード権獲得者】

紅組

  • ILLIT (初選出)
  • tuki. (初選出)
  • YOASOBI (5年連続5回目)
  • ヨルシカ (2年連続4回目)

 

白組

  • Omoinotake (初選出)
  • Creepy Nuts (初選出)
  • こっちのけんと (初選出)
  • Mrs.GREEN APPLE (3年連続5回目)

 

 そして6日に発表されましたBillboard Japan 2024年間ランキング上位からは、この4組が選出されました。

 

【Billboard Japan 年間ランキング選出】計11組のうち上位4組を紹介

紅組

  • aiko (13年ぶり6回目)
  • Uru (3年連続5回目)
  • 星街すいせい (初選出)
  • LE SSERAFIM (2年連続2回目)

 

白組

  • Vaundy (3年連続3回目)
  • Da_iCE (3年連続3回目)
  • Number_i (初選出)
  • 米津玄師 (8年連続8回目)

 

 残る12組は当日に発表しますのでお楽しみに。

 

 2025シーズンではどのような曲がヒットし、どのような歌手が人気を博すでしょうか。シーズンはもう始まっています。今後も「Green Hill Music Chart」をご覧ください。

Green Hill Music Awards 2024 (楽曲部門)

 先週のチャートで2024年度が終了したGreen Hill Music Chart。その年間上位楽曲・歌手・グループを表彰するGreen Hill Music Awards 2024を今年も開催します。なお受賞部門が多岐に渡るため、2部に分けて発表いたします。

 

 まずは楽曲部門の発表です。発表するのは以下の通りです

  • Top Download Song (ダウンロード楽曲賞)
  • Top Video Streaming Song (ビデオストリーミング楽曲賞) 
  • Top Audio Streaming Song (オーディオストリーミング楽曲賞)
  • Top Anime & Game Song(アニメ&ゲーム楽曲賞)※
  • Top Song(年度代表曲)

※ アニメ&ゲーム楽曲賞に限り、その作品のタイアップ効果を考慮するため、前年10月以降にリリースした楽曲を対象とし、前年受賞楽曲は除外する。

 

 この5部門を発表します。

 

 ではまず Top Download Song (ダウンロード楽曲賞)から発表します。ダウンロード売上を長く、多く記録したベスト5、そしてWinnerは…

 

 

 

「さよーならまたいつか!」 米津玄師 (76Pt.)

「はいよろこんで」 こっちのけんと (86Pt.)

「晴る」 ヨルシカ (83Pt.)

「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts (185Pt.)

「ライラック」 Mrs.GREEN APPLE (79.5Pt.)

 

 「Bling-Bang-Bang-Born」が2位以下にダブルスコア以上の大差を付け、Top Download Songを獲得です。おめでとうございます。

 なお「夢幻」MY FIRST STORY × HYDEと、「新しい恋人達に」back numberが、「さよーならまたいつか!」と同じ76Pt.でしたが、該当楽曲の年間売上比較により決定しました。

 

 

 

 つづきましてTop Video Streaming Song (ビデオストリーミング楽曲賞)となります。ミュージックビデオが長く、多く見られたベスト5、そしてWinnerは…

 

 

 

「GOAT」 Number_i (159.5Pt.)

「はいよろこんで」 こっちのけんと (175.5Pt.)

「晩餐歌」 tuki. (191Pt.)

「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts (246Pt.)

「ライラック」 Mrs.GREEN APPLE (189.5Pt.)

 

 「Bling-Bang-Bang-Born」が唯一200Pt.を超え、Top Video Streaming Songを獲得です。おめでとうございます。

 2位争いは接戦となりましたが、「ライラック」の追い上げを「晩餐歌」が上回り2位。「はいよろこんで」がシーズン終盤に進出し4位。「GOAT」もシーズン終盤に再度上位進出しベスト5入りを果たしました。

 

 

 

 続きまして、Top Audio Streaming Song (オーディオストリーミング楽曲賞)の発表です。今年サブスクで長く、多く聴かれたベスト5、そしてWinnerは…

 

 

 

「幾億光年」 Omoinotake (232.5Pt.)

「晩餐歌」 tuki. (196Pt.)

「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts (291Pt.)

「Magnetic」 ILLIT (119Pt.)

「ライラック」 Mrs.GREEN APPLE (243Pt.)

 

 「Bling-Bang-Bang-Born」が300Pt.に迫る数字を出し、Top Audio Streaming Songを獲得し3冠を獲得です。おめでとうございます。

 こちらでは「ライラック」が先行していた「幾億光年」、「晩餐歌」を逆転し2位。ポイントでは離されたものの、今年のK-POP楽曲の中では長く上位に進出していた「Magnetic」が5位となりました。

 

 

 

 つづきましてTop Anime & Game Song (アニメ&ゲーム楽曲賞)の発表となります。今年のアニメ主題歌ベスト5、そしてWinnerは…

 

 

 

「オトノケ」 Creepy Nuts (188Pt.)

「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts (722Pt.)

「ファタール」 GEMN (175Pt.)

「勇者」 YOASOBI (175.5Pt.)※

「ライラック」 Mrs.GREEN APPLE (512Pt.)

 

 3冠王となった「Bling-Bang-Bang-Born」がTop Anime & Game Songを獲得です。おめでとうございます。

 2位にも主要3部門すべてでベスト5入りした「ライラック」が入り。3位にはこの秋放送中の「ダンダダン」から「オトノケ」が食い込みました。

 なお4位の「勇者」は昨年9月29日リリースのため、本来であれば選出対象外ですが、アニメが金曜ロードショーの枠で先行放送される異例の形での放送開始となったため、特例として今回は対象として加えました。なお6位も同じ「葬送のフリーレン」主題歌の「晴る」(108Pt.)でした。

 

 

 

 そして最後にTop Song(年度代表曲)の発表です。今年長い期間、多くの支持を集めたベスト5、そして年度代表曲は…

 

 

 

「幾億光年」 Omoinotake (368.5Pt.)

「はいよろこんで」 こっちのけんと (360.5Pt.)

「晩餐歌」 tuki. (446Pt.)

「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts (722Pt.)

「ライラック」 Mrs.GREEN APPLE (512Pt.)

 

 「Bling-Bang-Bang-Born」が今年も3冠王の年間チャンピオンとなりました。誠におめでとうございます。

 3部門すべてで年間ベスト5入りした「ライラック」が2位。2部門でベスト5入りした「晩餐歌」が3位、「はいよろこんで」が5位に入り、オーディオストリーミングで高ポイントを獲得した「幾億光年」が4位と言う結果となりました。

 

 最終的な結果(年間トップ100)はこのようになっています。

 

 

 以上で「Green Hill Music Awards 2024」楽曲部門の発表を終了します。記事を改めまして、歌手部門の表彰となります。ではまた後程お会いしましょう。

 

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Billboard Japan 2024 年間ランキングにおける顕著な問題

 Billboard Japanは2024年の年間ランキング(23年11月27日~24年11月24日)を発表し、シングル総合チャートであるHot 100はCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が、またアーティスト別の獲得ポイントから算出されるArtist 100ではMrs. GREEN APPLEが年間1位を獲得した。

 

注:この記事は速報版として予約投稿による掲載です。正式な結果は必ず公式のものと照合し、ご確認ください。

 

 「Bling-Bang-Bang-Born」は1月7日に配信リリースされ、3月20日にはドラマ「不適切にもほどがある!」主題歌「二度寝」との両A面シングルとしてCDでもリリースされている。アニメ「マッシュル-MASHLE-」第2期「神覚者候補選抜試験編」主題歌となっていたが、そのオープニングムービーに合わせたダンスが流行し、一気に人気に火が付いた。Hot 100では13週連続を含む計19週に渡り首位を獲得。年明け以降、上半期のチャートを席捲しダウンロード、ストリーミング、ラジオ、MVの4部門で年間1位となり他を圧倒した。


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 一方Mrs. GREEN APPLEは昨年のレコード大賞で「ケセラセラ」が自身初となる大賞を受賞し、これがシングル盤としてリリースしていない曲としては史上初のなる大賞受賞となった。ここから「ケセラセラ」がチャート上位に長期滞在。更に4月にリリースされた「ライラック」もHot 100での週間1位は2回に留まったものの、現在に至るまで長期に渡り上位に入り続け、年間では「ケセラセラ」と5位、6位を占めた。また「青と夏」が9位、「ダンスホール」が10位に入り、年間ベスト10に4曲。20位以内では「Soranji」、「Magic」、「点描の唄」を含めた7曲が入っており、100位以内では17曲がランクインし、新旧を問わずミセスの曲が年間上位に名を連ねた。アーティスト別の獲得ポイントでは期間中新規リリースが無かったCD売上を除く5部門で年間1位となり、こちらも他を圧倒した。


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 Hot 100の年間2位にはtuki.の「晩餐歌」がランクイン。TikTokから配信を始めたこの曲は昨年9月にリリースされ、当初からサブスクでも人気が出ていたが11月ごろから本格的に人気に火が付き、週間チャートでの1位は1回だけだったもののロングヒットとなり、年間2位となった。


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 また3位にはドラマ「Eye Love You」主題歌のOmoinotake「幾億光年」が入った。1月の配信リリース時には高い推移を記録していなかったものの、ドラマの展開に合わせ盛り上がりを見せ、ストリーミングでは長期に渡りトップ10をキープ。Hot 100での週間1位は無いものの年間ではベスト3入りを果たした。


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 この2曲に共通するのは、「Bling-Bang-Bang-Born」と時期が重なり(「晩餐歌」はAdo「唱」とも時期が重なっている)、週間チャートでは首位獲得がままならなかったものの、年間では結果を残しているところだろう。

 

 一方Artist 100では年間2位にback numberが入った。Hot 100年間ランキングでは20位以内に入っていないものの、100位以内には10曲がランクイン。ただ特徴的なのは、最上位が2020年8月にMVで発表した(翌21年8月に配信リリース)「水平線」であり、年度期間内にリリースされた「新しい恋人達に」や「冬と春」が引っ張り上げた感じではない。しかしながらストリーミングとカラオケで年間2位に入っており、地力を見せた感はあるものの、印象としてはそれ程強い物は無いように思える。

 

 

 このback numberの例が、Billboard Japanの年間ランキングにおける顕著な問題と言える。この年間ランキングはストリーミング(サブスク)再生数が大きく影響しており、ストリーミングの年間100位以内かつ、Hot 100年間ランキングに入っている曲は92曲にも及んでおり(逆に言えば、ストリーミングで年間100位以内に入れなかった曲は8曲しかHot 100年間100位以内に入っていない)、ほぼ必須事項と言える結果となっている。ただストリーミング再生数に関しては以前にも指摘した通り、ランキングのプレイリストや特定のアーティストの曲だけを聴くユーザーが日本では多く、その影響が他国と比べ大きくなっている。これが利用者数の増大により、更に影響を増してしまっている傾向がこれと言えてしまうのではないだろうか(余談だが、CD売上100位以内で、Hot 100年間ランキングに入ったのは、今年は「GOAT」1曲のみとなった)。

 

 今年に限らずストリーミングの影響が大きくなった頃からの年間ランキングを見ると、特に上昇する起因が無かったにも関わらず何年も前の曲が散見している。ミセスやback numberの曲もこれに該当するものも有るが、これが果たして健全な年間ランキングと言えるかと言えば疑問が残る(少なくとも昨夏以前の曲が上昇起因も無く入っているのはよろしくない)。もちろんこれを「今年はヒット曲が少なかったから」と切り捨てる事も出来るが、その取り上げるべきヒット曲が旧譜によって埋もれてしまうのもヒットチャートとしては如何なものだろうか。以前からこのブログでも度々呼び掛けているが、一定週数チャートインした曲に対する抑制措置となる「リカレント・ルール」の導入は「待った無し」のところまで迫っているのではないだろうか。もちろん運営も検討しているだろうが、今年は旧譜の目立つ年間ランキングになってしまったように思えてならない。ただこのランキングを作り出したのは、他ならぬ日本の音楽ファン、音楽ユーザーであり、その「民意」が現れたのがこの年間ランキングである事には違いない。その点は留意する必要があるだろう。

 

 

 データ面については改めて記事にする予定です。

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Green Hill Music Chart 2025 第1節結果

 このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロード、オーディオストリーミング、ビデオストリーミングの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

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※ 上リンクは近日中に2025年仕様に変更する予定です。なお現時点で今年度に入りチャートルールの変更は確認されていません。

 

お知らせ:

 先日、今後のGreen Hill Music Chartについてのお知らせの中で、Billboard Japanにおいて昨年度まで発表していたTikTok Weeklyに代わるショートムービーのチャートをダウンロード売上に代わり新たにこのGreen Hill Music Chartに取り入れる準備があるとしましたが、今週の時点でそのショートムービーのチャートが発表されなかったため、今季は昨季に引き続きダウンロード売上のチャートを継続して使用する形となります。

 なお今季の途中から発表となる可能性がありますが、その場合でも今季中には取り入れず、来季までその対応は保留とします。

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 それでは2025年シーズン開幕週結果です。まずは11位以下を発表です。

2025 Round 1 Result

 今週は25曲がポイントを獲得。22位に再登場した「風神」はオーディオストリーミングで13位まで順位を上げ、この要素では初のポイントを獲得。ドラマも終盤を迎え、それが追い風となるか。

 ここでの初登場は3曲。先月23日に京セラドームで行われた「2024 MAMA AWARDS」で初披露された「HOME SWEET HOME」が13位。今週末から始まるドームツアーに向けた新曲「LIFE GOES ON」が16位。今週のニコニコ VOCALOID SONGSでも2位にジャンプアップした「モニタリング」がここでも進出し、25位に入った。

 

 つづきましてトップ10の発表です。

2025 Round 1 Top 10

 「ファタール」が6週ぶりの再登場。こちらは先月27日に公開されたTHE FIRST TAKEの再生数が加算されたものと見られる。

 トップ10の初登場は3曲。パク・ヒョシンとのデュエット曲「Winter Ahead」が10位。ONE OK ROCKのTakaとのコラボ曲「Falling」が7位に入った。

 上位争いは「Bunny Girl」がリカレント・ルールが一部適用された「はいよろこんで」を再逆転。しかしそれを上回り「ビターバカンス」が初登場。実写映画「聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~」主題歌となっている。前節入れ替わった1位、2位は今週差が広がり決着。ストリーミング2要素で1位となった「APT.」が首位をキープし、年度を跨ぎ2週連続1位となった。

 

 では今週の結果を受けて、アーティストランキング上位40組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字、青文字表記)。

Artist Ranking 25-1

 トップ10ではこっちのけんとが6位に浮上。5位Number_iとの差も小さく、4位YOASOBIは次節開始時点で7位まで後退し、3位tuki.も現在ポイントを減らしているため、2強に次ぐ3位まで可能性が見えてきました。

 またAdoが9位に後退。こちらも次節開始時点で10位に下がる事が決定している。いよいよ新シーズンが開幕。これが最終的にはどのような順位となるのか?

 

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキングはこちらからご覧ください。

amalabel.g3.xrea.com

 以上が2025年シーズン第1節の結果でした。来週のチャートもぜひご覧ください。なお、金曜日(6日)の早朝にBillboard Japanの2024年、年間ランキングが発表されます。こちらでも速報で記事を解説記事を立てる予定ですので、そちらもぜひご覧ください。

Music Grand Prix 2024の選出条件の変更について

 毎度“天”ブログをご覧いただきありがとうございます。

 

 先ほどの投稿で、今年は12月25・26日に発表する「Green Hill Music Grand Prix 2024」について、選出条件の変更についてお知らせします。

 

 当初の予定では今年からUGSとTikTokから2枠ずつ選出する予定でしたが、TikTok Weekly Top 20が2024年度(先週)をもって終了するとのアナウンスがありました。これは先ほどの投稿にもありました通り、TikTok以外のショートムービーにも対応した新たなランキングを発表するためと見られています(公式のポッドキャストでも触れられている)。

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 そのため来年以降のデータの連動性を含め、TikTokのみのデータを色濃く反映させるべきではないとの判断に至ったため、当初2枠有った選出枠を1枠に減らし、最終選考となるGreen Hill Music Chartでのアーティスト別獲得ポイントからの選出枠を増枠いたします。なお、これによる上半期表彰Music Campの選出者変更はいたしません。

 

【選出要素と選出枠】(24.12.02更新)

Green Hill Music Awards (各1組・計4組)

Top Song

Top Download Song

Top Audio Streaming Song

Top Video Streaming Song

 

Billboard JAPAN(各3組→2組、TikTokのみ1組)UGS、TikTokはワイルド・カード扱い

Hot 100

Download Songs

Streaming Songs 

Music Video

Top User Generated Songs(新設)

TikTok Songs Chart(新設)

 

Green Hill Music Chart

Season Hit 100 (2組)

Artists 50 (2→3組)

※ 前年以前にGrand Prixに選出された曲は対象外となり、獲得ポイントも減算される(UGS、TikTokについても前年以前に同一条件で選出されていたと見られる曲については除外対象とする)。選出に審査を要する場合があり、対象となったポイントは無効となる。

 

 

 今季は度重なる仕様変更があり、ご迷惑をおかけした事をお詫びいたします。今回はこの内容で紅白20組を選出する予定ですので、ぜひ25・26日の発表をお待ちください。