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2021-07-08 更新
AKM製DAC搭載機のDAC換装リニューアル機や数量限定機種が多くリリース
前回の2021年1月の時点から半年近く経ちましたが、今のところは昨年のAKM延岡工場の火災の影響でAKM製DACを搭載する機種のDACを換装したリニューアルモデルや、AK4497を筆頭とするAKM製DACの各社のストック数に合わせた数量限定でのリリースや発表などが目立つ形になっています。
AKM延岡工場火災の影響とその後の動向
FiiO M5 や Lotoo PAW S1 などに採用されている、ヘッドホンアンプ内蔵DAC「AK4377」の他、ローコストDACチップのいくつかは、ルネサスエレクトロニクス社の工場にて委託生産が開始されているようですが、AK4490, AK4493, AK4497, AK4499 といったオーディオファンには馴染み深いハイエンドクラスのオーディオDACは生産終了となり、各メーカーのストックおよび市場流通在庫がなくなり次第、採用機種の新規生産は終了すると思われます。
しかし、現時点(2021年6月)でのAKMのWebサイトには、生産終了となった AK4490EQ, AK4493EQ と同一スペックの AK4490REQ, AK4493SEQ が「開発中」のステータスになっているほか、欄外に「AK4498EQ, AK4499EQ: フラグシップ DAC 製品のリニューアルプランは近日中に公開予定です」との表示があり、DACの生産には1年ほどかかるというスパンを考えると時間はまだかかるであろうものの、これらのDACは近い将来リニューアルして復活する可能性もありそうです。
ちなみに、AK4191とAK4498 は、デジタルフィルター+ΔΣモジュレーター(AK4191)とD/Aコンバーター(AK4498)をセパレート化した、PCM 64bit/1536kHz, DSD 45.1MHz にも対応するDACソリューションで、昨年の夏には開発はほぼ出来上がっていたようです。
AKM延岡工場は現時点でも復旧時期の見通しはまだ不透明のようですが、火災時に天井が一部崩落するなど損傷の大きい最上階の解体などは始まっており(台風対策も兼ねてでしょうかね…)、再びデジタルオーディオの世界に音楽性豊かな音に定評あるDACメーカーとして返り咲いて欲しいものです。
2021年上半期の新機種では、こうした事情からAKM製DACの事前確保数によって各社それぞれ異なるアプローチで製品展開をする形になっているのが、興味深いところです。その詳細についてこの記事の後半で分析しています。
ハイレゾDAP比較一覧 2021-06-18 版(PNG画像4枚)
Last updated at 2021-07-18: FiiO M11 Plus LTD 国内価格追記
今回、2021年6月時点で発表および海外で先行して発売開始されている新機種に加え、前回掲載しきれなかった機種も追加し、全85機種(バリエーションを除く)の本体サイズを実寸比でスペックと共に比較した「ハイレゾDAP比較一覧」を2021年6月時点の最新版に更新し公開しました。
ENTRY (〜$399/〜約4万円)
MID-RANGE ($400〜$999/約4万円〜10万円)
PREMIUM ($999〜$1,690/約10万円〜20万円)
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