1勝100敗 あるキャリア官僚の転職記

この2冊は大学教員の採用を扱ったもの。私も大学教員として、採用人事に(下っ端として)関わることもあるが、結構不合理な点があり(特に年齢に関することだろうか。うちは複合系の学部なので学閥や派閥が問題になることはあまりない)、その点では忸怩たるものがある。また、若い頃はもちろん、多数(といっても、100校は応募していないが)の公募に落とされ、悔しい思いもした。
であるので、私自身にとっては既知のことが多かったのだけれど、まあこれから大学教員になろうとしている人(特に文系)にとっては、読んで損はない。特に後者の、中野雅至氏の本は、外部の目から見た学界について赤裸々に書かれており、また、落とされた公募の一覧まで付いていて、著者の並々ならぬ(?)覚悟を感じさせる。
大学教員 採用・人事のカラクリ (中公新書ラクレ)
1勝100敗! あるキャリア官僚の転職記 大学教授公募の裏側 (光文社新書)