にぎやかな外国語の世界

両者とも黒田龍之助氏の外国語エッセイ集。特に後者は中高生向けで平易に書かれている。前者には、氏が明治大学を辞めた経緯も触れられてある。「今の大学社会には様々な疑問がある。どうして次から次へと組織の改変をするのか。どうして広報にはあれほどお金をかける一方で非常勤講師をドンドン削るのか、どうして補習をしてまで学力のない学生を入れるのか、どうして教師がクタクタになるまで入試を多様化するのか、そして、どうしてああも外国語を嫌うのか」(p.57) いずれももっともですね(但し黒田氏は、これを大学を辞めた理由としているわけではありませんが)。大学教師の中にさえ、教養の教師や外国語の教師を一段低く見る人がまだいるのは困ったものです。
ポケットいっぱいの外国語
にぎやかな外国語の世界 (地球のカタチ)