橋の上の「殺意」

鎌田慧氏による、秋田連続児童殺傷事件のレポート。もちろん主役はあの畠山鈴香である。本書は、極刑を主張する世論に抗する立場から書かれており、「売春婦だった」「子供を虐待していた」といった証言を、根拠のないものとして退けている。確かにあの不幸な女を死刑にしても仕方がないという気は私もする。彼女は自分のしたことが分かっていない。無期懲役で妥当か。
そう言えば今日は、久々に死刑執行が発表された。山地悠紀夫などは即刻執行で妥当だけれど、自殺志願者をネットで探して殺した前上博の事件は、本当に残虐な犯罪なのか、これもよく分からない。「苦しむ姿」見たさに何度も苦しませたという「殺し方」が問題なのだろう。
橋の上の「殺意」―畠山鈴香はどう裁かれたか