情報社会のテロと祭祀

情報社会と標題に入ってはいるが、1978年(約30年前)に出た古い本で、ISBNもついていない。しかし中身はいろいろな意味でおもしろかった。著者は「悪の論理」などで知られる、地政学の倉前盛通(あ、反共思想家か)。出版社は創拓社。

日本人は素朴な心情を持っているので、国際的な謀略には大むね弱い。しかし、謀略に長けた民族より、素朴な民族の方が、文化的再生産の可能性を多く持っているのであって、決して悲しむ必要はないのである(p.129)

核開発を急げといった、歴史的に誤った提言など変なところも多いが、こういうところはいいな。