東西イラン大周遊の旅(7)----メイマンド村・ヤズド

7月9日　ケルマンの朝です。ここケルマンは砂漠の高地にある人口約63万人の町で、ホテル周辺の道路は広く、高層ビルもあって一見近代的な街になりつつあるようです。

この日は、ケルマンから最近世界遺産に登録されたメイマンド村を訪れた後、ヤズドに向かいます。

8時　ケルマンのホテルを出発。
ケルマンの町を出ると、すぐに砂漠地帯や穀物地帯になります。山の麓に収穫した穀物などを貯めるタンクなどが見られます。

川沿いに緑が見えています。夏の今の時期は川に水は流れていませんが、雨が降れば多少の水が流れるのでしょう。

12時　ケルマンから約230Km移動して、メイマンド村に来ました。
ここはケルマン州にあって、1万年以上前から、現在までも崖の斜面に築いた穴居住居で人々が暮らしています。2015年に「メイマンドの文化的景観」として世界遺産に登録されました。

崖の斜面に穴が見えていますが、住居だったところです。

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斜面に住宅に向かう石段が所々設けられていますが、多くは砂地の滑りやすい坂道です。

住宅の屋根は、一部丸太で補強されているところも見られます。

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川沿いに村のメインストリートがあります。
川と言っても、この夏の時期は水は流れていません。

村の奥にごつごつした山並みが見えています。

穴居住宅にお邪魔します。
部屋の真正面壁に、時計とご主人様の写真が下げられています。このお宅で一番大事なものなのでしょう。

こちらのお宅は、アクセサリー工房となっていて、若者のアーティストが作業中です。

工具類や冬場の燃料となる薪などが展示されています。

こちらは生活用品となる壺などの容器が展示されています。

こちらの穴は。。。。。雨水を貯めるための水槽だそうです。

村の高台からの眺望。なかなかの絶景です。谷底にあたるところに川が流れており、その周辺に緑の木々が見られます。

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道路脇の広場に、石を積み上げたサークルや木組みが見られますが、何かの儀式にでも使用するのでしょうか。

川沿いに下りてきました。石ころが転がっていて水の流れが無い川。。。デス。

青い実がなっています。貴重な果実だと思います。

こちらはブドウ・・かな。

15時　メイマンド村を出発。約290Km西のヤズドに向かっています。途中の町でトイレ休憩。何という街なのか分かりませんが、英語表示の看板も見られ、のんびりとした街のようです。

18時過ぎ　ゾロアスター教文化の中心都市ヤズドに入って来ました。

幹線道路脇から沈黙の塔を眺めます。

小山の山頂に円筒状の塔が見えています。今回はここから見るだけ・・・デシタ。

以下の3枚は、2006年にここを訪れた時の写真です。その時は2つの小山とも山頂まで上りました。

山頂の塔中央にある鳥葬を行うための窪みです。
この窪みの中に遺体を置いて、集まってくる鳥たちに葬ってもらうというわけです。火や水、台地、空気を汚してはいけないと言う自然崇拝のゾロアスター教の信仰心によります。しかし、1930年に鳥葬は禁止となり、現在は使用されていません。

沈黙の塔から眺めた下界の風景。ヤズドは砂漠の中のオアシス都市であることが分かります。

19時前　ヤズドのホテル　PARSIAN AZADI に到着。
砂漠の中のホテルにしては、広くて快適です。　

19時30分　美人お姉さんが作る焼きたてのナンを沢山頂きました。何故かとても美味しかったのです♪(写真掲載了解)。

7月10日　8時　ホテル出発。ヤズド市内の観光に出ます。
砂漠の中にある都市、暑さ対策は必須で、町の中心に風を取り込む採風塔の巨大シンボルが建っています。

幹線道路のロータリーに建つ時計塔。

旧市街のメインストリートを歩いてジャーメモスクに向かいます。

青空に聳え立つミナレットの高さは52m、イランで一番高いと言われています｡

モスクの入口、上から下がっている看板に、ビジャーブを着用してモスクにお入り下さい・・・との表示があります。

と言うわけで、女性陣は全員備えのビジャーブを羽織って中に入ります。ビジャーブの色は、タイルの色にコーディネートしていてブルーでした。

モスクの中庭。

町中の建物のほとんどは、日干しレンガや砂漠の土色ですが、モスクの建物だけは、ブルーのタイル張りで新鮮です。

モスクの前の通りから脇道の住宅街を歩きます。先般訪れた、要塞都市バムの街並みと変わらない風景です。

採風塔を持つ住宅が並んでいます。炎天下の町で、住民の姿を見かけません。

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街角で見かけたゴミ箱。きちんと分別がなされているようで、道路沿いもきれいに清掃されているようです。

ゾロアスター教寺院(拝火神殿)に来ました。

寺院の上の方にゾロアスター教のシンボルが見られます。

シンボルの説明版です。
これによれば、羽を広げた2つの翼は、良い考え、良い言動、それに良い行動を表しており、これらが強ければ強いほど宇宙の回転運動の中で、より高く飛躍することができる・・・・下に向く尾翼は、悪い考え、悪い言動、悪い行動を表し、これらが強いと進歩の障害となる・・・人生において前進するには、神を崇拝し、神に感謝すること・・・・ですと。。。。ナルホド。。。

拝火神殿の内に入ります。
ガラス越しに、ゾロアスター教の開祖が点火して、その後1500年もの間絶えることなく燃え続けていると言う炎が見えます。ゾロアスター教の信者ではありませんが、世界平和を祈って・・・合掌。。。

寺院の隣りに建つ博物館に入ります。
こちらはゾロアスター教信者のお宅にある祭壇みたい。

ヤズドで行われている炎のお祭りの様子・・・・博物館掲載の写真を撮影。

ヤズドの近郊にあるカナート（地下水路）に立ち寄ります(世界遺産)。
周辺はご覧の様な砂漠地帯ですが、タイヤのあるところが地下水路に繋がる竪穴です。

タイヤのある場所を上から眺めています。シンプルな穴しか見えませんが、この数m下に人が造った水路が続いているのです。このカナートによって水が供給され、生活用水に使われたり、灌漑が行われてきました。

砂漠の中で見かけたかってのキャラバンサラ(商隊宿)。

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19時　ヤズドから約320Kmドライブして近代的なビルが立ち並ぶイスファハンの町に到着。

イスファハンの宿は、町のほぼ中心に建つ HOTEL SAFIR。､
夕食前の時間、ホテルの周辺を散策します。
こちらはホテル前の通り。緑の並木通りで砂漠ばかり眺めてきましたので、歩いていて何か心が落ち着く感じがします。

ホテルから数分歩くと噴水のあるハシュト・ベヘシュト宮殿があります。
噴水の飛沫を浴びながら、また緑の庭園を歩きながら、やっぱり水や緑はいいねぇ～砂漠地帯には長く住めないわ・・・・と感じました。

東西イラン大周遊の旅(8)----イスファハン・アブヤーネ村・カシャーン編につづく。