From 藤井聡(京都大学大学院教授)
デフレ脱却が実現していないばかりか、
世界経済の先行きも不透明となった今、
消費増税など、論外中の論外。
こうした話は、昨年10月に出版した、
「10%消費税は日本経済を破壊する」 http://ur0.biz/MCc2
で詳しく論じた通りです。
にも関わらず、
国民世論では、反対している人(48%)の方が
多いとは言うものの
国民の実に45%もの人々が、「賛成」しているとのこと。
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20190428-OYT1T50243/
これは偏に、
日本の破綻を避けるためには、消費増税が必要だ――
という財務省を中心とした推進派の
プロパガンダが功を奏しているからです。
この世論状況では、
日本は自滅に向かってまっしぐらに向かうことは、
間違いありません。
何といっても、
実にたくさんの経済のご専門の先生方が、
消費増税のリスクを
真剣に危惧されているからです。
こちらのホームページをご覧ください。
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/190507-2
これは、元日銀副総裁の岩田規久男先生と当方からの
「201910月の10%消費税増税の危険性に関するコメントご提出」
についての呼びかけにご反応いただいた
(学者、エコノミスト、評論家などのお立場で
消費増税に関して公言されてきた)
「有識者」の皆様方のコメントです。
岩田先生と当方は、こうしたコメントを取りまとめ、
コメントをご提出いただいた皆様にご出席いただいて、
『消費税増税の「リスク」に関する有識者会議」
~合理的な判断を支援するインフォームドコンセントのために~
を、令和元年5月21日に、
国会議員会館で開催する予定にしています。
本日、令和元年5月8日現在で、
コメント頂いているのは、以下の方々です。
(有識者の皆様方には、心よりコメントご提供、御礼申し上げます)
会田卓司(ソシエテ・ジェネラル証券、チーフエコノミスト)
青木泰樹(京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授、シュンペーター研究・現代日本経済論)
浅田統一郎(中央大学経済学部教授、マクロ経済学)
飯田泰之(明治大学政治経済学部准教授、経済政策・マクロ経済学)
池戸万作(日本経済復活の会・幹事 経済政策アナリスト、経済政策・日本経済論)
岩田規久男(前日本銀行副総裁、上智大学・学習院大学名誉教授、経済学)
尾上修悟(西南学院大学教授、国際金融論・世界経済論・世界経済史)
小野盛司(小野盛司、日本経済復活の会・会長、経済学、進化生物学、理論物理学)
川端祐一郎(京都大学大学院助教・表現者クライテリオン編集委員、公共政策論)
近藤駿介(金融・経済評論家、元ファンドマネージャー)
榊原可人(Soleil Global Advisors Japan 株式会社インベストメント・ディレクター、エコノミスト)
島倉原(株式会社クレディセゾン主任研究員、マクロ経済分析・経済政策論・景気循環論)
高橋洋一(嘉悦大学ビジネス創造学部教授、数量政策学)
田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授、日本経済論・経済思想史)
田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員)
塚崎公義(久留米大学教授、経済予測・日本経済論)
荻原博子(経済ジャーナリスト)
浜崎洋介(表現者クライテリオン編集委員、文芸批評家)
藤井聡(京都大学大学院教授・元内閣官房参与、公共政策学)
三橋貴明(経世済民研究所所長、経済評論家)
森永卓郎(獨協大学経済学部教授、マクロ経済・労働経済)
(以上、50音順)
21日に向けて、
さらに多くの有識者の皆様方の
コメントを頂戴できる予定ですが、
既に今、頂いている皆様方のコメントをご覧頂くだけで、
このタイミングでの消費増税が
如何に危険なものであるかを、
即座にご理解頂けるものと思います。
まず、世界経済の先行き不透明な今の消費増税は、
論外であることを複数の有識者が指摘しています。
『もし今年(2019年)10月に「予定どおり」消費税が増税されれば、現在進行中の米中貿易戦争、イギリスの合意なきEU離脱、日米貿易摩擦が日本経済に及ぼす悪影響に、消費税増税の悪影響が上乗せされてしまい、日本経済の復活を目指す現在までのアベノミクスの成果を帳消しにしてしまうことは、ほぼ確実です。』(浅田統一郎 中央大学経済学部教授、マクロ経済学)
『米国の景況,中華人民共和国の経済成長ともに陰りが見えており,斯くの如き状況での消費増税は日本経済への大きなリスクとなる。』(飯田泰之 明治大学政治経済学部准教授、経済政策・マクロ経済学)
そして、その結果、このタイミングでの増税が、
さらには財政再建を危機に陥れるという
「本末転倒な帰結」を導くに相違ないという
警告を発しておられます。
『景気後退局面に入った現状での消費税増税は、深刻な消費不況を引き起こし、企業倒産の増加、失業率の上昇をもたらす可能性が高い。・・・景気が悪化すれば、法人税・所得税の税収が減り、税収全体が落ち込んで財政再建にもならない。』 (伊藤周平 鹿児島大学教授、社会保障法・社会政策論)
『消費増税がデフレ圧力を招き、日本経済再生を困難にし、政府債務を増やしてきたデータを無視する。それこそ日本自滅の道だ。』(田村秀男 産経新聞特別記者・編集委員)
『・・・増税を急いではならない。長期的な財政再建のためには,経済成長をより確かなものとし,そのなかでの社会保障・税制の改革を進める視点が求められている。』(飯田泰之 明治大学政治経済学部准教授、経済政策・マクロ経済学)
だからこそ、今は消費増税の正反対である
「財政拡大」こそが、経済成長のために必要であり、
それこそが、真の財政再建への道を開く、
と主張されています。
『いま、政府がすべきことは、緩和的な財政金融政策により、さらに人手不足経済を加速させ、賃金を引き上げて、人々の所得を増やし、それによって、消費を活性化させ、経済を外需に依存しない、内需主導型成長軌道に乗せることである。財政再建はその結果として達成されるものである。』 (岩田規久男 前日本銀行副総裁、上智大学・学習院大学名誉教授、経済学)
『今は消費増税は中止し、減税・財政拡大で日本が世界経済の牽引役になるべき時である。』(小野盛司 日本経済復活の会・会長、経済学、進化生物学、理論物理学)
以上は頂戴したコメントのごく一部ですが、
その他、実に様々な真摯なメッセージを
お寄せいただいております。
是非とも、こうした専門家達の切実な声を、
一人でも多くの国民の皆様にお届け頂きたいと思います。
いろいろな方に、本記事、ならびに、
下記ページを、「拡散」くださいますよう、
お願い申し上げます。
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/190507-2
以後、新しいコメントを頂戴するたびに、
本ページに掲載させていただく予定です。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
追伸1:
消費増税問題についてまとまった情報については、まずは、
・消費税10%が日本経済を破壊する http://ur0.biz/MCc2
・消費増税を凍結せよ https://the-criterion.jp/backnumber/s01_201812/
をご一読ください。
追伸2:
財政政策における「支出項目」として何が得策かーーー是非、「インフラ・イノベーション」を一読ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/459408205X
(本書の解説は、こちらをどうぞ https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20190429/)
追伸3:
「令和ピボット」の詳しい考え方については是非、表現者クライテリオンの最新刊「令和への建白書」をご一読ください。
https://the-criterion.jp/backnumber/84_201905/
(定期購読は、コチラから→https://the-criterion.jp/subscription/)
【藤井聡】『消費税増税の「リスク」に関する有識者会議」を開催します。への5件のコメント
2019年5月8日 8:17 PM
正統と異端
正統ケイザイガクの連中は
ノーベルケイザイ学賞なんて
トンでも賞を 立ち上げるような
「力持ち」ですもの、、
それだけで こいつら 山師と
ケイザイに 関心を持ち始めた
数年前に 直感
ノーベルケイザイ学賞受賞の
なんたら先生の ご高説なんて
信じてると 君たち 殺されるよ と
申し上げても しゃあないか
バカは死ななきゃ 治らない
さっさと 逝けば ♪
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2019年5月8日 8:41 PM
ちなみに
ノーベルケイザイガク賞 を
起ち上げるほどの
シカゴ学派の力持ち、、
米上院で 異端非難決議を
採択させる なんて
朝飯前 だべ、、
どっちが 異端か 正統か
力比べが 楽しみ な
今日この頃 ♪
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2019年5月8日 9:45 PM
そういえば
PBは いついかなるときも
黒く あるべし という条文を
改正憲法に入れるべし と
仰った 正統派悪魔がおりましたけど
あの悪魔 まだ ご存命なのか
しら ん。。。
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2019年5月9日 3:46 PM
全ての集団に ピンキリあり
なにかの ときは
医者を選ぶのも 寿命のうち
これは永遠普遍の真理
今のご時世では
政治家選ぶのも 寿命のうち
これも 永遠普遍の真理 なのだ ♪
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