単調写像 単調性

単調写像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 16:23 UTC 版)

単調性

広義と狭義

実数から実数への関数

(より簡明に ) ならば

をみたすとき、広義増加(こうぎぞうか)するという。広義増加のことを非減少 (ひげんしょう、: non-decreasing)と呼ぶこともある。

また、

ならば

をみたすとき、狭義増加 (きょうぎぞうか、: strictly increasing) するという。

の間の不等号の向きを逆にすることで広義減少および狭義減少の定義が得られる。広義減少のことを非増加 (ひぞうか、: non-increasing)と呼ぶこともある。

文脈によって明らかなときは広義や狭義を省略することも多い。

順序集合

上記の単調性の定義は定義域値域が実数全体の集合でなくても(半)順序集合一般で意味を持つ。この場合、増加する写像は順序を保つ写像 (: order-preserving, isotone) であると言い替える事ができ、減少する写像は順序を逆にする写像 (: order-reversing, antitone) であると言い替える事ができる。

有界

単調性は有界性と併せて使われることが多い。つまり、つねに上限を持つ順序集合への単調写像 が上に有界であるとき、列 に対して は上限を持つ。このことから上に有界な増加実数列は常に収束し、自然数上の再帰関数は必ず不動点を持つ(領域理論)。








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