66式機雷とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 66式機雷の意味・解説 

66式機雷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/11 02:41 UTC 版)

海上自衛隊呉史料館の展示品。係維索を通じて係維器から係維された機雷カンを模している。

66式機雷(K-15)は、海上自衛隊が保有する機雷。敷設形態としては係維式、作動方式としてはカン体または水中線(アンテナ)による触発式とされている[1]

来歴

海上自衛隊では、昭和29年度よりアンテナ機雷の開発に着手した。これに基づき、第一次世界大戦北海機雷堰英語版でも活躍したアメリカ海軍のアンテナ機雷 (Mark 6 Minesの図面をもとに国産化したものが66式機雷(K-15)である。1950年代のうちに開発された改良型のK-15Bも含めて、多数が生産された[1]

設計

66式機雷は、機雷カン・係維部および浮標部などによって構成されている。機雷カンは直径約87cm、機雷カン体5型(KB-5)に発火装置やカン体付触角などを装着したものである[2]。なおK-15Bでは機雷カン体9型(KB-9)に更新されている[3]

敷設にあたっては、艦船の敷設軌条から海中に投下されたのち、機雷カンから係維器が分離し、更に係維器から深度錘が分離して、それぞれ沈降する。先に深度錘が着底するが、この時点で係維索の展張は停止され、機雷カンは所定深度の海中に係維されることになる。なお浮へん秒時は約60秒とされている[2][3]

なお、66式機雷では、上記の通り機雷カンにも機雷触角(3型KKS-3、砂糖式)が備えられており、通常の触発機雷としても用いることができるが、オペレーショナルアッセンブリによっては浮標部を備えたアンテナ機雷としても用いることができる。この場合は、機雷カンが水圧分離器の調定深度まで沈降した時点で、浮標部が機雷カンから分離されて浮上する[2][3]

要目

  • 敷設水深 - 30〜945 m(K-15Bでは最大300 m)
  • 敷設調定深度 - 5〜90 m
  • 接触作動範囲 - 40 m
  • 寿命 - 約1年
  • 重量 - 約650 kg(アンテナ機雷として用いる場合は約662 kg、K-15Bでは約860 kg)

参考文献

  1. ^ a b 赤尾利雄「海上自衛隊の機雷 (特集・海上自衛隊の機雷戦部隊)」『世界の艦船』第438号、海人社、1991年7月、 162-163頁。
  2. ^ a b c 防衛庁 (1966年12月26日). “仮制式要綱 66式機雷(K−15) E 1001”. 2004年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月3日閲覧。
  3. ^ a b c 防衛庁 (1967年12月4日). “仮制式要綱 66式機雷(K−15B) XE 1001B”. 2004年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月3日閲覧。

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', '', ''];function getDictCodeItems(index) {return dictCodeList[index];}

すべての辞書の索引

「66式機雷」の関連用語

1
16% |||||

2
14% |||||






8
6% |||||



66式機雷のお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable() {return sideRankTable;}

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



66式機雷のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの66式機雷 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS