鷲別岳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/03/15 13:44 UTC 版)
| 鷲別岳（室蘭岳） | |
|---|---|
 南方から望む鷲別岳 | |
| 標高 | 911.1 m |
| 所在地 |
 日本北海道室蘭市・登別市 |
| 位置 | 北緯42度26分08秒 東経141度00分11秒 / 北緯42.43556度 東経141.00306度座標: 北緯42度26分08秒 東経141度00分11秒 / 北緯42.43556度 東経141.00306度 |
| 山系 | 支笏・洞爺 |
| 種類 | 成層火山[1] |
  鷲別岳 鷲別岳 (北海道南部)  鷲別岳 鷲別岳 (北海道)  鷲別岳 鷲別岳 (日本)
| |
 プロジェクト 山 | |
鷲別岳（わしべつだけ）とは、北海道登別市と室蘭市にまたがる山。国土地理院の地形図では鷲別岳（室蘭岳）と記載されている。標高911.1m[2]。北海道百名山に選定されている。
概要
山頂は登別市と室蘭市の境となる。登山口は室蘭市側にあり、山麓には室蘭市によって「室蘭岳山麓総合公園」（だんパラ公園）が設置されている。また、登山口には昭和9年（1934年）建立の「室蘭嶽登山口」と刻まれた石碑があり、地元では「室蘭岳」として親しまれている。[3]。
この山を源流とする千舞鼈川、ペトトル川、知利別川[注釈 1]、鷲別川[注釈 2]および胆振幌別川[注釈 3]は室蘭市内の水道水および工業用水の水源となっている。
名称の由来
慶応3年(1867年)に江戸幕府が出版した『官板実測日本地図』にはモロラン岳(室蘭岳)と記されている[5]。また、さらに68年さかのぼった寛永11年(1799年)に渋江長伯は『東遊奇勝』にモロラン山と記している[6]。
現在の名称は鷲別川の水源であることから付いた名である[7]。
登山道
山頂からは、太平洋や室蘭市街地、遠く羊蹄山や駒ヶ岳と恵山を望むことができる。なお、鷲別岳北面の裏沢は沢登のゲレンデ[注釈 4]である。
コース
夏道コース（南尾根コース）、西尾根コース、水元沢コースがある[2]。また、カムイヌプリとの間にもコースがある[2]。
山小屋
だんパラスキー場のコースには登山口からまもなく山小屋がある。山小屋「白鳥ヒュッテ」は1949年（昭和24年）に建てられた[8]。しかし、施設の老朽化や近隣施設の整備により緊急避難施設の役割が薄れたため、室蘭市では2021年3月末での廃止か、活用を希望する個人・団体への譲渡を検討[8][9]。2020年12月9日、室蘭市教育委員会は定例市議会で山小屋を2021年3月末で廃止（市体育施設条例から削除）したうえで市民団体「（仮称）白鳥ヒュッテ友の会」に譲渡する方針を明らかにした[8]。
白鳥ヒュッテの近くには水天宮があり、元旦には甘酒がふるまわれる。
行事
いずれも室蘭山岳連盟の主催。
室蘭岳山麓総合公園
室蘭岳山麓総合公園は鷲別岳（室蘭岳）の山麓にあり1989年（平成元年）3月より供用が開始された[10]公園面積は23.5ha（235,341m2）[10]。キャンプ場、運動広場、遊具広場、野外ステージ、体育館などがある[10]。
近隣の山
- カムイヌプリ（750.1m）
- 三等三角点「幌別岳」[4]（736.1m）
- 来馬岳（1,040.1m）
- オロフレ山（1,230.8m）
- 稀府岳[4]（702.2m）
- 伊達紋別岳（714.6m）
- 三等三角点「牛社奥」[4]（662m）
- 三等三角点「有珠界」[4]（765m）
- 測量山（199.63m）
- 母恋富士（141m）
脚注
注釈
出典
- ^ 日本の火山の位置（鷲別火山）
- ^ a b c 「室蘭岳山麓総合公園 「官民連携にぎわい空間創出事業」 ～四季を通じた利用促進の検討について～ (PDF)」『国土交通省』9頁。2025年3月15日閲覧。
- ^ 『日本歴史地名大系1 北海道』平凡社、2003年
- ^ a b c d e 国土地理院 基準点成果等閲覧サービス
- ^ 清藤耿介（2022）『松浦武四郎が教えてくれた新説・チリベツ物語』, p.193
- ^ あまいものこ, 山名考 室蘭岳/鷲別岳（2020-01-19） , 2022年12月17日閲覧
- ^ 山田秀三『北海道の地名』（2版）草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、395頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ a b c 白鳥ヒュッテ「友の会」へ譲渡 室蘭市教委が方針 11万円で 来春廃止、契約（北海道新聞、2020年12月14日）2020年12月14日閲覧
- ^ 公共施設（白鳥ヒュッテ）の活用意向調査について 室蘭市（2020年8月22日閲覧）。
- ^ a b c 「室蘭岳山麓総合公園 「官民連携にぎわい空間創出事業」 ～四季を通じた利用促進の検討について～ (PDF)」『国土交通省』1頁。2025年3月15日閲覧。
外部リンク
- 日本の火山: 鷲別岳 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
- 室蘭岳山麓総合公園（だんパラ公園）
- 鷲別岳のページへのリンク
