釜石石(Kamaishilite)
岩手県釜石市釜石鉱山
Ca2Al2SiO6(OH)2 画像の幅約5.3cm
釜石石を含む標本です。
スカルン中のペスブ石が分解して生成したと考えられ、無色透明な
ガラス光沢を持つ微細な鉱物です。
岩手県の釜石鉱山で発見された鉱物で、産地の名称から釜石石と
名付けられました。
備中石と同じ化学組成を持つ鉱物です。
釜石石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/03 06:33 UTC 版)
釜石石(かまいしせき、 Kamaishilite)は、1981年に発表された日本産新鉱物で東京大学の鉱床学者内田悦生と飯山敏道により、岩手県の釜石鉱山で発見された[1]。化学組成はCa2Al2SiO6(OH)2で、正方晶系。産出地が釜石鉱山であることから命名された。
X線回折パターンに基づき、ゲーレン石の加水分解物である備中石(等軸晶系)の同質異像とされるが、光学的性質は殆ど備中石と同じで、光学的異方性も明瞭ではない点で、独立の多形であるか、疑問が残る。1998年に国際鉱物学連合により鉱物種を分ける基準が厳密化され、「結晶構造について元素の相対的な位置関係が同じであるとき、対称性の違いは種を分けない」というガイドラインが規定されたため、ゲーレン石のグループが定義された場合、釜石石は独立種でなくなって備中石の正方晶系の多形として扱われる可能性がある[2]。
脚注
- ^ Uchida, E. and Iiyama, J. T. (1981): On Kamaishilite, Ca2Al2SiO6(OH)2, a New Mineral Dimorphous (Tetragonal) with Bicchulite from the Kamaishi Mine, Japan. Proc. Japan. Acad., 57B, 239-243.
- ^ 釜石石/Kamaishilite、浜根大輔(東京大学物性研究所・電子顕微鏡室)
関連項目
外部リンク
釜石石と同じ種類の言葉
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