真理条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 06:54 UTC 版)
ドナルド・デイヴィッドソンは、アルフレト・タルスキによる形式言語の意味論を自然言語の意味論に応用し、文の意味はその文が真になる条件(真理条件)であるとした。この条件は以下のような「T−文(T-sentence)」によって表される。 「雪が白い」が真なのは雪が白いときでありそのときに限る また、形式言語の意味論では表現に意味を与える「翻訳(Interpretation)」にモデル理論の「構造(Structure)」が用いられるが、形式意味論ではこれを自然言語の意味論に応用する。たとえば、名前は個体への写像として翻訳され、文は真理値への写像として翻訳される。このような意味論をモデル理論的意味論(Model theoritic semantics)と言う。 さらに、可能性や必然性、条件文などの表現を扱うために、この考えは可能世界意味論に拡張される。可能世界意味論では、文が可能世界にどのように写像されるかを取り扱う。たとえば、「雪が白いかもしれない」という文の表す命題は、雪がさまざまな色をしている可能世界の中に雪が白い可能世界が少なくとも一つ存在し、そこに写像されると考える。
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